電波少女が8月9日に東京・TSUTAYA O-EASTでワンマンライブ「10th Anniversary ライブ “+”」を行った。
2009年8月9日に活動を開始した電波少女は、現メンバーのハシシを含む6人でネットラジオを始めるために結成されたヒップホップユニット。その後ハシシを除くオリジナルメンバーの脱退とnicecream、NIHA-Cの加入を経て現在の3人体制となった。グループの活動10周年を記念して開催された今回のワンマンライブでは、新曲や奇をてらった演出などは用意されず、3人はこれまで発表してきた楽曲の数々をストレートに届けていった。
電波少女の起源である動画投稿サイトをオマージュしたオープニング映像の上映後、ステージに目出し帽をかぶったダンサーたちが登場。そこへおなじみのアクロバティックなアクションでnicecreamが現れると、ハシシとNIHA-Cも姿を見せる。場内が歓声に包まれる中、3人は現体制初の楽曲「GXXD MEDICINE」で10周年ライブの幕を開け、続けて「MO」をパフォーマンス。ベーシストとドラマーを従えたバンドセットでキャッチーなナンバーを披露し、会場を盛り上げていった。nicecreamがエレキギターで演奏に参加した「ME」に続いて「オルタネートエラー」のイントロが流れると、AOことトップハムハット狂がステージに登場。「電波少女10周年、本当におめでとうございます。楽しんでいきましょう」と挨拶した彼は、疾走感あふれる「オルタネートエラー」に続けて「雨恋」をパフォーマンスしてステージを去った。
その後、「ワンダーホエール」でノスタルジックなムードを生み出したハシシは「普段みんなからひねくれてるとか性格が悪いとか思われがちですけど人の子なので。お母さんも観に来てますんで。感謝する気持ちはあるんすよ当然」と話し、「今日は感謝の気持ちを全開でライブしようと思ってます」と意気込む。NIHA-Cが20歳の頃に作った曲「夢」を熱唱したあと、電波少女は最新作「Q」収録曲「ローリングストーン」を披露。周囲から「昔より丸くなった」と言われることを肯定的に歌ってみせた。またライブ中盤には、もう1人のゲスト・Jinmenusagiが登場。「Earphon」「COMPLEX」の2曲をクールにパフォーマンスしたJinmenusagiは、ハシシとの出会いを振り返り、初めて2人で話したのはSkypeだったというネットラップ出身者ならではのエピソードを明かした。
Jinmenusagi退場後のMCでは、NIHA-Cが「去年加入して今2年目ですけど、この先の20週年まで3人で活動したいと思ってるんで。2人はもういいよと思ってるかもしれないけど俺はまだまだ足りないんで。10年先までがんばろうと思います!」と力強く熱弁。これにはハシシも「珍しく心があるようなこと言ったね」と感心し、NIHA-Cは「俺も一応人の子ですから」と笑った。場内が和やかなムードに満たされる中、ハシシが「これからも電波少女は世の中を憎んで、みんなを道連れにするような忌々しい曲を歌っていきたいと思います。付いてきてください」と呼びかけると3人は「忌々-yuyu-」でライブを再開。ゆるいMCを挟みながらエモーショナルなナンバーを次々と披露し、「Munchii Bear Cookiis 2018」で10周年ライブを締めくくった。
電波少女 10th Anniversaryライブ “+”
2019年8月9日 TSUTAYA O-EAST セットリスト
01. イントロ
02. GXXD MEDICINE
03. MO
04. モナリザ
05. ME
06. オルタネートエラー
07. 雨恋
08. ワンダーホエール
09. ノスタルジーでしたねえ。
10. 夢
11. ローリングストーン
12. Earphon
13. COMPLEX
14. 忌々-yuyu-
15. 笑えるように
16. NO NAME.
17. NEWTON
18. Skit2
19. Good Night
20. Munchii Bear Cookiis 2018