「スタートアップ・ガールズ」の完成披露上映会が昨日8月22日に東京・TOHOシネマズ 日比谷で開催され、主題歌「スリープ」を提供したASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文(Vo, G)、喜多建介(G)、主題歌の共作を行ったFeederのグラント・ニコラス(Vo, G)が登壇した。
「スタートアップ・ガールズ」は、性格も服装も仕事に対する考え方も真逆な2人の主人公が、ぶつかり合いながらもビジネスパートナーとして、それぞれの未来を探していく姿を描く作品。大学生にして「IT×医療」で起業を目指すひらめきの自由人・小松光を上白石萌音、大企業に勤め起業家への投資をするキャリア志向の女性・南堀希を山崎紘菜が演じている。監督は池田千尋が務めた。
「スリープ」はアジカンが昨年12月にリリースしたアルバム「ホームタウン」初回限定盤付属のCD「Can't Sleep EP」の収録曲。後藤は池田監督が気に入っているという歌詞「新時代の胎動」について「僕たちはバンドのキャリアも長いんですけど、新しい作品を作るときは毎回新しい気持ちでいたいなという気持ちがあって。再スタートというか、いつからでもやり直せるんだという気持ちで書きました。こんなに映画にぴったり合う言葉になるとは思ってなかったんですけど、自分へのエールでもあります」と制作当時の心境を述べた。上白石はアジカンの2人に「大好きです」と告白し、「撮影が終わって初めて曲を聴いたときに、『私たちは映画でこういうことが言いたかったんだな』と思えることがすべて歌詞に入っていて不思議でした」と感動した様子。さらに「私は『手垢がついてベタベタの愛』という歌詞が大好きで。愛ってすごく清らかなイメージじゃないですか。でも、この歌詞を見て、確かに愛って手垢でベタベタだなって思ったんですよね。なんて素敵な表現なんだろうと思いました」と前のめりで話し、後藤は照れた様子で「うれしいです。ありがとうございます」と顔をほころばせた。山崎も「光と希のハチャメチャなスピード感、2人の気持ちが歌詞に入っているような気がして、勝手に2人の曲だと思っちゃいました。本当にぴったりの曲をありがとうございました」とコメント。グラントは上白石と山崎が楽曲を気に入ってくれたことを喜び、後藤の歌詞と2人の演技を絶賛した。
上白石と山崎がスナックでアジカンの楽曲を熱唱するシーンもあるこの映画。喜多はカラオケシーンについて「うれしいけど、観てると(歌ってもらっているのが)恥ずかしくて体温が上がってくる感じがしました(笑)」と話すと、山崎がすかさず「採点すると何点くらいですか?」と確認。「80点くらいです」という喜多の言葉に、上白石と山崎は「高め!」と胸をなでおろしていた。
映画の内容にちなんで「これから何かをスタートさせるなら、どんなことにチャレンジしてみたいですか?」と司会者に尋ねられた後藤は「最近、年甲斐もなくスケートボードを買ったんですよ。スケーターになりたくて」と近況を明かし、「見るからにインドアなタイプじゃないですか。本ばっかり読んでるんですけど。少しは運動もしたいなと思って、ストリートのスポーツをやってみようと思って」と意気込む。最後に後藤は「本当にいい映画でメッセージもあって、その最後に僕たちの曲が流れて、皆さんが少しでも前向きになって新しい気持ちで帰ってくださったらうれしく思います」と映画をアピールし、イベントを締めくくった。