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中村佳穂、1対1で音楽を届けた草月ホール公演「私たちにとってターニングポイントになる」

中村佳穂「うたのげんざいち 2019」東京・草月ホール公演の様子。(撮影:川島悠輝)
5年以上前2019年10月30日 2:03

中村佳穂が10月23日にワンマンライブ「うたのげんざいち 2019」東京・草月ホール公演を行った。

1960年代にジョン・ケージがパフォーマンスを行ったことで知られ、“実験的なアートの聖地”とも呼ばれた草月ホールが舞台となった本公演。開演前の影ナレでは中村が「しっかり座って私たちの音楽と1対1で向き合えるのがいいなと思っています。あえてあまり話さず終演に向かってライブをしていきたい」と普段のライブとの違いを伝え、「私たちにとってターニングポイントになる気がします」と期待を語った。

そして開演を告げるブザーが鳴ると、中央に設置された赤いベーゼンドルファーのピアノと合わせて赤と黒の装飾が施されたステージに中村が1人で登場。ステージ装飾と同じ色調の衣装をまとった彼女はピアノの弾き語りでライブを始め、「シャロン」「口うつしロマンス」でその柔らかい歌声をじっくりと聴かせていく。3曲目の「q」からはバンドメンバーの西田修大(G)、深谷雄一(Dr)、荒木正比呂(Key)、MASAHIRO KITAGAWA(Cho)も徐々にライブに参加。5人は心地いいサウンドの新曲を披露したあと、ライブ定番曲「GUM」でグルーヴィな演奏を展開した。

その後バンドは「Fool For 日記」「get back」と浮遊感あふれるナンバーを続けて披露。観客に陶酔感をもたらし、続く「SHE'S GONE」では次第にスケール感を増していくサウンドで会場を飲み込んでいく。その勢いのまま新曲になだれ込んだ5人は即興的なパフォーマンスで観客を惹き付けると、力強く祝祭感に満ちた「そのいのち」で観客を圧倒。さらに「You may they」を畳みかけ、会場を大いに盛り上げた。

拍手と歓声が鳴り止まない中、中村はバンドメンバーを改めて紹介。荒木と深谷が所属するレミ街のライブを観て一緒にバンドを組みたいと思ったことを振り返り、レミ街の衣装を担当していた「とわでざいん」に本公演の衣装制作を依頼したと語った。ここで呟くように歌い始めた中村が「修大!」と突如叫ぶと、西田がうねるようなギターリフを響かせ「LINDY」がスタート。ダンサブルなサウンドが観客を着座のまま高揚させた。

ライブ終盤、中村は「皆さんに語りかけながら歌うのが好きで、曲だけを演奏することが怖くてできない感覚がある」と話し、バンドメンバーやファンとの出会いによりこのライブが実現していることを感謝する。「皆さんの夢はなんですか?」と問いかけた中村は「いい歌を歌い続けることが私の夢です。みんなでまた1つ新しい歌を作りました」と語って新曲を披露。さらに即興の弾き語りから「きっとね!」に突入し、バンドメンバーと共にエネルギッシュなパフォーマンスを繰り広げた。

アンコールには中村が1人で現れるが、「寂しいから」とすぐにバンドメンバーを呼び込む。彼女は突如思い立ったようにピアノを弾き始めると、初期のナンバー「聴いて見る」を優しく語りかけるように歌った。そして最後は本編序盤に弾き語りで披露した「口うつしロマンス」をバンドで演奏。ステージに散りばめられた照明が煌めく中、ダイナミックなセッションが会場のテンションを最高潮に導き、演奏が終わると観客は立ち上がって盛大な拍手を送った。

「ターニングポイントになる」と語ったホール公演を成功させた中村は、11月14日に大阪・BIGCAT、12月10日に東京・新木場STUDIO COASTでワンマンライブを開催。チケットはいずれもソールドアウトしている。

中村佳穂「うたのげんざいち 2019」
2019年10月23日 草月ホール セットリスト

01. シャロン
02. 口うつしロマンス
03. q
04. 新曲
05. GUM
06. Fool For 日記
07. get back
08. SHE'S GONE
09. 新曲
10. そのいのち
11. You may they
12. LINDY
13. 新曲
14. きっとね!
<アンコール>
15. 聴いて見る
16. 口うつしロマンス

中村佳穂「うたのげんざいち 2019」

2019年11月14日(木)大阪府 BIGCAT(※ソールドアウト)
2019年12月10日(火)東京都 新木場 STUDIO COAST(※ソールドアウト)

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