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ハナレグミ、くるり、MONO NO AWARE、折坂悠太ら出演「FUJI & SUN」8月にOA

ハナレグミ
13分前2025年06月03日 8:02

5月31日と6月1日に静岡・富士山こどもの国にて、キャンプインフェス「NEC presents FUJI & SUN '25」が開催された。

今年で6回目の開催となった「FUJI & SUN」。メインエリアとなる「SUN STAGE」、サブエリアの「MOON STAGE」、そして昨年から新設された「STONE CIRCLE STAGE」の合計3つのステージに、総勢25組のアーティストが出演し、過去最多となる約7500人が来場した。アーティストによるライブのほか、プロの冒険集団「人力チャレンジ応援部」がキュレーションするユニークなコンテンツも大盛況。多彩なワークショップや、プロアドベンチャーレーサーの田中陽希も登場したトークショーなども展開された。

初日の朝には晴れ間が覗いたが、その後は雨が降ったり止んだりと、富士山の麓ならではの天候に。霧に包まれる幻想的な雰囲気の中、色とりどりのレインウェアに身を包んだ来場者たちは、自然をしなやかに受け入れながら、音楽に身を委ね、イベントコンセプトの「富士山と学び、富士山と生きる。」をそのまま描いたような2日間を味わった。

5月31日公演

1日目は、折坂悠太、君島大空、くるり、柴田聡子、トリプルファイヤー、どんぐりず、野口文、HAPPY、HAL、んoon、堀込泰行、MONO NO AWARE、やけのはら、吉原祇園太鼓セッションズ feat. モッチェ永井の計14組が登場。MOON STAGEのトップバッターを務めたトリプルファイヤーは、「おはようございます。朝からお集まりいただきありがとうございます。開催を祝して、乾杯!!」という吉田靖直の音頭でさっそく乾杯し、そのまま「お酒を飲むと楽しいね」でライブをスタートさせた。

メインのSUN STAGEにはMONO NO AWAREが初登場。リハーサルを終えると、舞台袖に捌けることなくそのまま4人は本編を始めた。「いいフェスだと思ってました」と「FUJI & SUN」へ抱いていた思いを明かしたあと、MONO NO AWAREは「もうけもん」を披露。テレビ東京系「シナぷしゅ」でオンエアされていたこの曲が始まると、子供たちは雨もそっちのけで踊っていた。新曲「花粉」が披露された際には、真っ白な霧が立ち込め、会場が富士山麓特有の幻想的な光景に。最後は「東京」を来場者とともに大合唱し、出番を終えた。

午後のMOON STAGEには、堀込泰行が登場。「燃え殻」「You And Me」など全10曲を披露した。しとしと雨が続き、堀込は「富士山がなかなか見えない……」と残念がっていたが、「エイリアンズ」の途中で雨が上がり、富士山頂付近が雲間から現れていた。昨年に続いての出演となる柴田聡子は今回SUN STAGEでパフォーマンスを披露。柴田はクラシックギター、エレキギター、ピアノを自在に操りながら「素直」「Synergy」「雑感」「Movie Light」など全14曲歌唱した。

折坂悠太はバンドセットで2年ぶりにSUN STAGEにカムバック。ポエトリーリーディングも挟んだ折坂ワールド全開のステージでは、「朝顔」や「努努」などが演奏された。NHK「みんなのうた」で放送されていた「やまんばマンボ」では、折坂が「子供ー!」とコールする場面もあった。初日のトリを務めたのはくるり。日はとっぷりと暮れ、肌寒さを感じるほどに気温は下がり、日中にも増して霧が濃くなったSUN STAGEに登場した岸田繁は「ミスト、すごいなあ」と、ロケーションならではの光景に驚く。ヒット曲「ばらの花」では、多くの観客が歌詞を口ずさみ、自然なシンガロングが発生。岸田は白い息を吐きながら「風邪引いたらあかんよー」と、観客を気遣いつつ、「春風」や「ハイウェイ」を熱唱。名曲「東京」で締めくくられたかと思いきや、このフェスでは珍しいアンコールが起こり、くるりが急遽追加で「ロックンロール」を演奏して1日目を締めくくった。

6月1日公演

2日目は井上園子、MFS、Sam Wilkes Quartet ft. 中村佳穂、SAMO、鎮座DOPENESS、七尾旅人、ハナレグミ、ハンバート ハンバート、betcover!!、森山直太朗、U-zhaanの計11組が登場。この日最初に音を鳴らしたのはタブラ奏者のU-zhaanだ。MOON STAGEに登場したU-zhaanは朝のさわやかな高原にタブラの音色を響かせる。中盤では鎮座DOPENESSをステージに迎え、コラボレーションした「にゃー」など数曲を披露した。

SUN STAGEのオープナーを務めたハンバート ハンバートは「長いこと待っていたんだ」「恋の顛末」「虎」など全12曲を歌唱。曲を跨いで話の内容が続く、ハンバートらしいほのぼのしたMCで観客を和ませつつ、佐野遊穂と佐藤良成は電気グルーヴ「富士山」のフレーズを「FUJI & SUN」に変更して、「フジアンドサーン! フジアンドサーン! 楽しい楽しい、フジアンドサーン!」と会場を盛り上げた。

新星シンガーの井上園子は名刺がわりの「三、四分のうた」やカントリーの名曲「テネシー・ワルツ」のカバーなど全14曲を披露。か細い声のMCとは裏腹に直球の歌詞と歌で来場者の歩く足を止めた。Sam Wilkes Quartet ft. 中村佳穂のステージでは、Sam Wilkes Quartetが、会場を瞬く間にジャジーな空間へと変貌させ、途中から加わった中村とともに「霧の中もいいね」と、初めての「FUJI & SUN」のステージを満喫。中村がSam Wilkes Quartetのメンバーから「日本語に訳してほしい」と言われ、訳したという「スザンヌ」も披露され、観客は贅沢なコラボに酔いしれた。

STONE CIRCLE STAGEのトリを務めたのは鎮座DOPENESS。円形劇場のような作りの会場には、何分も前から観客が詰めかけた。鎮座DOPENESSはリハーサルからそのまま本編をスタート。客席に降りるなど、オーディエンスを巻き込んだ熱いパフォーマンスで会場を盛り上げた。昨年に引き続きSUN STAGEに登場したのは森山直太朗は人気曲「生きとし生ける物へ」やお祭りムードただよう「さりとて商店街」などを披露。「夏の終わり」を歌い終えて「まだ始まってもない夏が終わったということで……」と会場を沸かせたり、「業務連絡です。ゴミはご自身で片付けましょうね」と呼びかけたりと、トークでも観客を楽しませた。そして森山は「まだ帰りたくないー! ハナレグミがくるまでやりましょう!」と、ステージの終わりを惜しみつつ、最後にギター弾き語りで「生きてることが辛いなら」を歌い上げた。

大トリのハナレグミを前に会場に雨雲が飛来し、本降りの中で「いやあ、晴れたねえ、よかった!」と永積崇が登場。「Blue Daisy」「家族の風景」「太陽の月」などを届けたあと、「雨降りだけど、グッデイってことにしたいんだー!」と、永積は「雨上がりのGood Day」を軽快に歌って見せる。ラストは弾き語りで名曲「サヨナラCOLOR」を歌唱。2日間にわたる「FUJI & SUN '25」は温かなメロディに包まれながら幕を閉じた。

なお「FUJI & SUN '25」のSUN STAGEのライブの模様は、8月にWOWOWで放送・配信される。

©FUJI&SUN '25

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