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あの人のプライベートファッション Vol.13 ブリティッシュロックと小学生感が入り交じるCony Plankton(TAWINGS)

5年近く前2019年11月30日 10:06

生活の基盤である衣食住の1つを占める衣服。この連載はアーティストにファッションへのこだわりについて語ってもらうという趣旨のもの。第13回はTAWINGSのCony Planktonに登場してもらった。12月18日に1stアルバム「TAWINGS」を発表するTAWINGS。バンドのフロントマンである彼女に、とある1日のコーディネートとファッションへのこだわりについて聞いた。

コーディネートについて

今日はスクールガールっぽい感じです。どことなくロリータなコーディネート。小学生時代は部屋で「鉄拳」とか「大合奏!バンドブラザーズ」とかのゲームばっかりしていて、当時あまり青春を謳歌できなかったので、今アクティブに小学生感を楽しもうかなと思って(笑)。あと未来都市みたいな世界観やゲームキャラクターみたいな雰囲気が好きなので、その感じも少し意識しました。

着用アイテム(ブランド名または購入店名)

アクセサリー:メガネ(MOSCOT) / ビーズブレスレット&ネックレス
アウター:トラックコート(SUPER LOVERS)
トップス:カットソー(Champion)
ボトムス:プリーツスカート(LOS ANGELES APPAREL)
シューズ:厚底ロングブーツ(DEMONIA)

ポイント

・メガネ

今日かけているのはMOSCOTのものです。銀色の細いフレームが80年代っぽくて気に入っています。もともとメガネが好きで、以前2年半くらいMOSCOTを扱う会社で働いていたこともあり、このほかにも何本か持っています。今日撮影したこのお店で働いていたこともあったんですよ。音楽好きのスタッフが多くて「あのバンドがカッコいい」とか「この新作のメガネはアーティストで言うと誰々っぽい」とか、いろんな話ができて楽しかったです。ニューヨークの本店では現地のバンドのインストアライブもあったりしていて面白いし、今でもMOSCOTは一番好きなメガネ屋さんです。

・トラックコート

両親共にSUPER LOVERS好きだったので、お下がりを着てます。実家にはほかにもSUPER LOVERSのアイテムがたくさんあるんです。今ちょうど80、90年代のブランドが面白いじゃないですか。またこれから時代はどんどん変わっていくと思うんですけど、SUPER LOVERSは、今アツいんじゃないかと思って。胸元と左腕に入っているロゴのデザインもかわいくて気に入ってます。

・ビーズブレスレット&ネックレス

このブレスレット、ビーズの色の組み合わせが絶妙にかわいくて……なんとなく小学生感あっていいなと思ってて。こういうの、小学生の頃はよくしてたんですよ。あとこのネックレスもビーズでできています。これも両方とも実家にあったものなので、どこで誰が買ったのかはわからないんですけど……母がビーズ細工好きなので、もしかしたら母が作ったのかもしれないです(笑)。

・プリーツスカート

この丈感とか、プリーツの感じが気に入っています。アメアパ(American Apparel)の創業者がやっているLOS ANGELES APPARELというブランドのもので、ネットで見つけて海外から取り寄せました。個人輸入っていうんですか? 最近はわりとそうやってアイテムを買うことが多いです。

ファッション観のルーツ

そもそもメガネを好きになったきっかけは、イギリスのバンドのHot Chipだったと思います。フロントマンのアレクシス・テイラーがメガネをかけていて、もうすごくカッコよくて。ライブ動画を観て感化されて、自分もこういうメガネをかけてみたいと思ったのが最初でした。このCD、ちょっと前に出たHot Chipのアルバムなんですけど(2015年にリリースされた6thアルバム「Why Make Sense?」)、実はこの前彼らが来日したときに渋谷のBeat Cafeに遊びに来ていると聞いて、がんばって行ってサインしてもらったんです……ふふふ(笑)。

それと、Queenのビデオ(VHS「クイーン メイド・イン・ヘヴン ―伝説のチャンピオン―」)。内容は確かバンドのヒストリーをたどるものだったと思うんですけど、幼稚園くらいの頃からビデオがすり減るくらい観てました。自分の中では、ビジュアルについてもQueenに影響を受けていると思っているので、いつかフレディ・マーキュリーみたいな格好をしてみたいんですよね。袖にヒラヒラがついている派手な衣装でライブしてみたい。そのチャンスがいつ来るのか、まだわからないですけどね。

こだわり

今日はスクールガールっぽい雰囲気にしたんですけど、普段は自分の理想の“バンドガール”を意識したコーディネートになることが多いかもしれないです。Elasticaというロンドン出身のバンドもすごく好きなんですけど、昔友達と一緒にElasticaの女性ギターボーカルのジャスティーン・フリッシュマンを意識した全身真っ黒の服を着て遊んだことがありました。その格好でジャスティーンの元彼がいるSuedeのライブを観に行ったりして(笑)。そう考えると私のルーツはやっぱりブリティッシュロックですね。

“人に観られる”ということを意識したのはバンドを始めてから。観られる側になって初めて、自分のスタイルを持ちたいと思うようになりました。トレンドを追いかけるんじゃなくて、自分だけの何かを持っている感覚。最近は海外とのつながりが増えたこともあって、日本人としての誇りを持ちつつ自分のスタイルを開拓したいという気持ちが強くなった気がします。

挑戦してみたいファッション

コスチューム感のある制服みたいな洋服が好きなので、ミリタリーとかゴスとか、あとはサイバー感のある服装にも挑戦してみたいですね。そういう強烈なイメージをそのまま再現するんじゃなくて、うまくアレンジして自分のスタイルに取り込みたいと思ってます。特にゴスには、今のうちに挑戦しておきたいかもしれません。

Cony Plankton

東京都出身のシンガーソングライター。両親の影響で幼い頃から洋楽に慣れ親しむ。2016年にガールズバンドTAWINGSを結成し、ボーカルとギターを担当。2018年発表のAAAMYYYの楽曲「EYES(feat. CONY PLANKTON)」にギターとコーラス、2019年11月にLISACHRISがリリースした楽曲「75(feat. Cony Plankton)」にボーカルで参加している。

取材・文 / 瀬下裕理(音楽ナタリー編集部) 撮影 / トヤマタクロウ 撮影協力 / MOSCOT TOKYO

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