jealkbのワンマンライブ「social薔薇ノdistance」が、東京都による休業要請の緩和措置がステップ3に移行したことを受けて、6月19日に東京・SPACE ODDにて観客を入れた状態で開催された。
このライブは、「これからのライブがどのような形態になっていくかは未知数だけど、お客さんともソーシャルディスタンスを取りながら、ライブハウスでネット配信も駆使してライブをする方法を探りたい」というjealkbの思いから企画されたもの。フロアにはガイドラインに沿ってパイプ椅子が25席、間隔を空けて設置され、問診票への記入や検温、アルコール消毒など、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための対策が講じられた。また当日来場することができなかったファンに向けて、YouTubeでの無料生配信も実施された。
ライブではステージとフロアの間に吊るされたビニールシート越しに「Packya Ma Lad」や「Reverse Bonito」など10曲が披露された。マスクをしながら座ってライブを見るというなれない状況に戸惑う観客に向けて、haderu(Vo)は「いろんなリスクがある中、集まってくれてありがとう! いつもと違う状況だけど、みんなの目がキラキラしていて……。胸にこみ上げるものがあります」と感謝を述べた。
ライブ終了後に取材に応じたはhaderuは、「ビッグアーティストだとリスクも大きいし、なかなか矢面に立ってやれないと思ったんで、まずはオレたちみたいな小っちゃいバンドが小規模ながらも成功体験を生み出していくことで、きっとまたエンタメ業界が動き出せるんじゃないかと思って」とライブの企画意図を明かし、「実際にライブをやることで起こる感情の起伏やお客さんの熱量はやっぱりライブハウスじゃないと感じとれないものだなと思った。メンバーとも『思い切ってやってよかったな』って話しました」と語る。
また「初めてなんできっと困惑するだろうなと思って臨んだんですけど、お客さんは想像以上に困惑していて(笑)。隣の人と距離が空いた状態だと、どうしても自分を客観視しちゃってなかなかノリにくい面もあると思うので、そこを取り払う作業は僕たちがやらなきゃいけないな、って。僕たちは僕たちで宿題を預かったし、今日来てくれたお客さんたちもきっと『次はこうやって楽しもう!』って考えてくれるんじゃないかと思います」とライブを振り返り、今後に向けて「これからどういう活動ができるかはわからないけど、今日のライブの経験を活かして、バンドのメンバーとも話し合い、模索しながらやっていきたい」と展望を語った。
なお第2子が生まれたばかりのhaderuは、感染リスクを考え、家族には2週間会わないと決めてこのライブに臨んだそうだ。YouTubeでは当日のアーカイブが公開されている。