BenjaminJasmineの結成1周年を記念したワンマンライブが9月21日に東京・TSUTAYA O-EASTで開催された。
BenjaminJasmineは、まねきケチャやナナランドを輩出してきたコレットプロモーションが手がける第3のグループとして昨年ステージデビュー。夏のアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL 2019」では「メインステージオープニングアクト争奪戦」で1位を勝ち取り、メインステージに登場した。結成1周年記念公演は当初4月に東京・新宿BLAZEで行われる予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により延期になり、5カ月越しで振り替えの開催が実現。客席での声出しなどは制限されていたものの、多くのファンがグループの結成1周年を祝福した。
ステージ上の半透明の紗幕スクリーンに壮大なオープニングムービーが映し出されたのち、BenjaminJasmineはシリアスな曲調の「時効」でライブをスタートさせる。メンバーの力強い歌声に合わせ、楽曲の歌詞で構成されたVJ演出が紗幕に展開された。その紗幕が落ちると、7人は続いて「忘れな草」を熱唱。ライブ序盤にエモーショナルなナンバーを畳みかけ、「盛り上がっていけますか!?」という煽りのあとにはパンクチューン「ファンファーレ」をパフォーマンス。オーディエンスは発声できない分、メンバーと一緒に踊ったりヘッドバンキングをしたりと思い思いに体を動かしてライブを楽しんだ。
その後、7人は先輩グループであるまねきケチャの人気曲「ありきたりな言葉で」「冗談じゃないね」を連続でカバーする。ライブ中盤にはアコースティックギターを手に取った日高里緒が全員で高梨螢の家に集まって練習したという「タイムマシン」を演奏し始め、メンバーはその音色に合わせてボーカルリレーを展開。感情のこもったメンバーの歌声に対し、日高は「みんな歌唱力があるので、安心して弾けました」と笑顔で感想を語った。緊張感あるパフォーマンスが終わると、ライブはいよいよラストスパートに突入。アッパーチューン「ニモジ」やロックナンバー「Brand New Me」が披露され、ファンはコールやシンガロングの代わりにペンライトの光やハンドクラップでそれに呼応した。デビュー曲「細胞」では情熱的な歌とダンスが届けられ、サビで高梨の力強い飛び蹴りが炸裂した。
一旦ステージから退場したメンバーはTシャツ姿になり、アンコールに応えて再登場。ライブ本編のシリアスな楽曲とは対照的なきらびやかなEDMチューン「もういいかい」を歌唱した。曲中には喜多見思叶と日高が側転、高梨が前方倒立回転を披露し、ファンから拍手を浴びた。続くMCではマネージャーがメンバーに花束を贈呈して挨拶を述べ、吉永杏菜や高梨が感極まって涙。浅倉うみは「2、3月から自粛ムードになって、本来なら立てるはずだった舞台に立てなかったことが何よりもすごく悔しい思いでした。本当だったらもっともっと上のところにいけていたのかもしれないのにと思うと、本当にやるせない気持ちになってしまって。でも、『がんばってグループをよくしていこう』とみんなで話し合いをすることが増えて仲を深めることができたので、この半年間は全然無駄じゃなかったと思います」と心境を吐露する。突発性難聴のため8月より2週間活動を休止していた高松愛莉は「びっくりするぐらいの数の応援のリプライが来て、本当に皆さんを手放さなくてよかったなって思います……!」と語り、喜多見も「みんなのことが好きだからちゃんとこのステージに立てています」とファンに感謝の気持ちを伝えた。
また高梨は「自粛期間に入ったときにみんなが悩み始めたときがあって。本当に悔しいことがいっぱいあって、このままで大丈夫かなって思っていたんですけど……」と話し始めるも、自分自身に喝を入れるように「大丈夫です!」と大声で宣言。しかし「やったー!」「よかった!」というメンバーのリアクションを受け、「このままいい方向に突き進んでいこうね! 前向きだもんね!」と応えている最中に、彼女の目からは大粒の涙があふれた。そして7人はこの日2回目の「細胞」を最後にパフォーマンス。さまざまな思いが入り乱れた結成1周年公演を締めくくった。
BenjaminJasmine 結成1周年記念ワンマンライブ 2020年9月21日 TSUTAYA O-EAST セットリスト
01. 時効
02. 忘れな草
03. 大嫌い
04. ファンファーレ
05. ありきたりな言葉で
06. 冗談じゃないね
07. タイムマシン
08. ニモジ
09. Brand New Me
10. 細胞
<アンコール>
11. もういいかい?
12. 細胞