amiinAが10月17日に東京・LIQUIDROOMにて現体制ラストライブ「Avalonia ~beyond the clouds~」を開催した。
2012年に結成され、メンバーチェンジを経て2016年5月よりamiとmiyuによる2人組ユニットとして活動してきたamiinA。ラストライブは当初2020年5月に東京・WWWでを行われる予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大状況を鑑みて、10月17日に日程を変更、会場も移して開催された。本公演の模様は生配信で全国へ届けられ、会場に来ることができないファンも彼女たちの最後のステージを目に焼き付けた。
大きな翼がシンボリックな書き割りに時計の映像が映し出されるオープニングを経て、白いワンピースにミリタリージャケットを羽織ったamiinAはステージへ。2人は「この瞬間をただ待っていた」という歌い出しの楽曲「Atlas」で堂々とライブの開幕を告げた。ダンサブルで躍動感あふれる「lilla」、アンセミックなロックチューン「Legacy」と時間を惜しむように楽曲が連投されると、観客たちは声は出せずとも身振り手振りや手拍子でステージにエールを送り、会場の熱気が高まっていく。その後、amiinAはアイドルイベント「ギュウ農フェス」の応援ソング「Arise-それぞれの場所へ-」を2人で初披露。「ギュウ農フェス」とゆかりの深いamiinAは、配信を観ているであろうギュウゾウ(電撃ネットワーク)に感謝の思いを語った。
「eve」では草木の映像をバックにamiとmiyuがしなやかに舞い、その神聖な雰囲気を断ち切るように始まったエネルギッシュなロックチューン「allow」では、ネオンカラーの映像がステージを彩る。インストナンバー「Valkyrie」では、叙情的なロックサウンドに乗って2人がダンスで楽曲の世界観を表現してみせた。
浮遊感のある「illumina」を丁寧に歌い上げたあと、2人は重低音が響く「monochrome」を披露。真剣な眼差しをフロアに向けながら力強く歌声を響かせた。その後は「マインドトラベル」「RunBlue」といった初期のナンバーやミディアムテンポの「リフレイン」といった楽曲が続く。miyuが鍵盤ハーモニカを演奏する「I'm home」を披露したところで前半戦は終了。換気のために10分間の休憩を行い、再びステージに舞い戻ったamiinAは下ろしていた髪をポニーテールにまとめ、ネイビーのジャケットに衣装チェンジして「Rainbow」を披露した。休憩で一度クールダウンした会場の熱気を取り戻すべく「Unicorn」「Jubilee」と人気曲を立て続けにパフォーマンスすると、観客は一斉に手を挙げて彼女たちのパフォーマンスを盛り上げる。さらに2人はロングトーンが響く「Breath」、希望に満ち溢れたメッセージをパワフルに歌い上げる「Rising」、代表曲「Avalon」を連続で届けた。
その後2人はそれぞれ用意してきた手紙を読み上げることに。まず手紙を手にしたamiは「初期メンバーが脱退しても続けたいと思うぐらい、amiはamiinAが大好き。その気持ちは今も変わりませんし、私の居場所はここなんだと思っています。miyuと出会ってからはたくさんのミュージシャンやいろんなジャンルの音楽にも出会えました。これでいいのかなと思うぐらい、恵まれすぎていて充実した日々だったと思います」とあみいな時代からの約8年間を振り返り、「この8年間、amiinA一本で生きてきた私ですが、今後も音楽活動を続けます。そしてamiinAのことは絶対に忘れないで、皆さんの中に刻み込んでくれたらうれしいです」とamiinAというグループとファンへの思いを述べる。そして「最後にmiyuに伝えたい」とmiyuと向き合い「amiinAに入ってくれてありがとう。何事も全力のmiyuが大好きだからこれからも応援するし、amiinAが終わってもずっと一緒にいたいと思える存在です。これからも私の大切な相方でいてください。これから私とmiyuで一緒にたくさんの思い出を作ろうね。本当にありがとう。これからもよろしくね」と思いを伝えた。
amiからのメッセージに号泣したmiyuは「ずっと流れてたよ、ここに」とamiの頬に伝う涙を指摘しながらいたずらに笑い、手紙を取り出す。ソールドアウトには至らなかったが忘れられない景色を見ることができたという2ndワンマンライブ「Falconia ~touch on the horizon~」についてや、ほかのアイドルグループたちの躍進の裏で感じていた葛藤など、amiinAに加入してからの4年半の活動を振り返り「どんなときもファンの皆さんがいてくれて、優しい言葉で私たちを元気付けてくれました」とファンへの思いを述べた。またamiに対しては「私のamiinA人生をamiと過ごせて幸せでした。これからもamiとの関係はすっごく特別。これからもよろしくね、大好きです」と語り、2人は泣きながら抱き合った。
「Drop」から始まった終盤戦では、「Caravan」や「キーメーカー」といったアッパーチューンが続く。息を弾ませた2人は回転寿司チェーン・はま寿司に関する他愛もない会話を楽しんだあと、感染対策をした形で行われた今回のラストライブについて改めてコメント。amiが「みんなが好きなように音楽に乗ってもみくちゃになっているのが理想だったんですけど、今の時期はそううまくいかなくて。これで終わるのもちょっと寂しいなって思ってます」と話すと、miyuは「みんながコロナなんて気にしない日々がまた来たら1日限定で復活したい。そのときにみんな忘れてたら寂しいから忘れないでね」と復活ライブ開催への願望を明かす。amiも「だからamiinAのことを忘れないでください。復活できる日が来ることを信じて皆さんで待っていてくれてたらうれしいです」と力強く語った。
思いの丈を語り終え、ギュッと手をつないだ2人は「心の中で一緒に歌ってください」と呼びかけてから「Canvas」、ラストナンバー「signal」を最後の力を振り絞るようにエモーショナルに熱唱。全27曲のパフォーマンスを終えた2人は抱きしめ合ったあと、手をつないでステージ後方の光の中へと消えていった。なお本公演の模様は本日10月23日(金)20:00までアーカイブ配信されている。
またamiinAのオフィシャルブログでは、amiinAの2人がラストライブ前に行ったインタビューを掲載中だ。
amiinA last one man live「Avalonia ~beyond the clouds~」2020年10月17日 LIQUIDROOM セットリスト
01. Atlas
02. lilla
03. Legacy
04. Arise-それぞれの場所へ-
05. Callin'
06. eve
07. allow
08. Valkyrie
09. illumina
10. monochrome
11. マインドトラベル
12. RunBlue
13. soar
14. sign
15. リフレイン
16. I'm home
17. Rainbow
18. Unicorn
19. Jubilee
20. Breath
21. Rising
22. Avalon
23. Drop
24. Caravan
25. キーメーカー
26. Canvas
27. signal