映画「キャラクター」の公開記念舞台挨拶が本日6月22日に東京・TOHOシネマズ 日比谷で行われ、キャストのFukase(SEKAI NO OWARI)、監督の永井聡が登壇した。
全国の映画館で公開中の「キャラクター」は、浦沢直樹のマンガ「20世紀少年」「MASTERキートン」のストーリー共同制作者である長崎尚志が原案および脚本を務める実写映画。スケッチに向かった先で一家殺人現場に遭遇し犯人を目撃してしまう主人公・山城圭吾を菅田将暉が、山城の運命を狂わせる天才的な殺人鬼・両角をFukaseが演じた。
眼鏡をかけた姿で登場したFukaseは、周りからの反響について「母から連絡がきて、父がこの映画を観たあとに家中の戸締りを確認していたと言ってました。ちょっと今度包丁持って家に行こうかなと思ってます(笑)。父が戸締りをしようと思うくらいの怖さを表現できたのはがんばったなと思いますね」と語る。そんな狂気的で不気味な両角と自身の性格を重ねられることもあるというFukase。「映画を観た評論家の方から(両角が)『素の性格に近いのでは?』と言われることがあるんですけど、ここではっきり言っておきます。演技です! 普段は虫も殺さないような性格をしております」と主張した。
ファンからの質問に答えるコーナーでは、Fukaseが「キャラクター」にまつわるもっともつらかった思い出として劇中終盤のアクションシーンの撮影を挙げた。「臨場感を出すためにかなり思いっきりやりました。床にクッションとかはあるんですけど、それでも内臓は揺れる。もう1回はできないなあと思うくらいの衝撃だったので、OKが出たときは『やった!』となりました。菅田くんには『全力できてください』と言われたから、全力でやってやりましたね」と振り返る。さらに怖いものは何かという質問には、永井がFukaseと回答。「コロナ禍になる前にFukaseくんとごはんに行って、ときどき真剣になるときの目が怖いなと思いました。だから両角を演じるときはまばたきをしないほうがいいよとアドバイスしましたね」とその理由を述べた。
中盤には本作のプロデューサー・MがFukaseや両角についての情報を“タレコミ”をするコーナーが用意された。ここでFukaseが両角の髪型や生活スタイル、子供の頃の様子に至るまで、さまざまなアイデアを提案したということが明かされ、Fukaseは「失礼でなければと最初に断ったうえで、台本がまだできあがっていないときに、両角のイメージをもとにしてファーストシーンから両角と山城が出会うまでの脚本を作ったんです。プロットを書いて、それをメンバーのSaoriちゃんに文章にしてもらって。全然使われなかったですけどね(笑)」と語る。それに対して永井は「ところどころ考え方は生かされていて。演じる側はこういう解釈なのかと刺激にもなりましたね。非常にありがたかったです」と感謝の思いを述べた。
そして最後にFukaseにサプライズで菅田からのメッセージが届けられた。共演した感想や感謝の思いが詰まったコメントを受け、Fukaseは「いいとこ持っていくな……。普通にジーンときちゃった。何かしらいい感じの音楽が流れてたら泣いてたと思います」と胸を打たれた様子。そして司会者に菅田がどんな存在かと聞かれたFukaseは「年下なんだけど兄貴的な存在。逆に菅田くんも年上だけど弟みたいと言ってくれたことがあって。そういう関係なのかなと思います」と語った。
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