湯浅政明が監督を務める長編アニメーション映画「犬王」の主人公・犬王役をアヴちゃん(女王蜂)が担当することが発表された。
古川日出男の著書「平家物語 犬王の巻」を原作とした本作は、南北朝から室町期にかけて活躍し、世阿弥と人気を二分した能楽師・犬王の実話をもとにしたミュージカルアニメーション作品。室町時代の人々を熱狂させた実在の能楽師・犬王と、その“バディ”である琵琶法師・友魚の友情が描かれている。アヴちゃんは自身が演じる犬王について「普段女王として生きているわたしが、今回「王」として生きる機会を頂きました。『犬王』。まっすぐに、運命の映画だと言い切ることが出来ます」とコメントしている。また犬王に寄り添う琵琶法師・友魚は森山未來が演じる。アヴちゃんと森山が共演するのは2011年公開の映画「モテキ」以来、10年ぶりとなる。YouTubeではアヴちゃんによる歌声を聴くことができる「犬王」の特報映像を公開中。
また映画の音楽は大友良英が担当。大友は映画の音楽について「正直に書きます。湯浅監督の具体的なのか抽象的なのかさっぱりわからない無茶苦茶な注文と、素人目には何が描かれているか皆目検討がつかないスケッチ段階の動画に翻弄されまくった3年間でした。でもただ翻弄され続けただけならとっくにやめてます。絵が立ち現れ歌や音ともに動き出した時の興奮と感動をいったい何度味わったことか」とコメントした。このほかキャラクター原案は松本大洋が、脚本は野木亜紀子が手がけている。
なお「犬王」が第78回ヴェネチア国際映画祭のオリゾンティ・コンペティション部門に選出された。日本の長編2Dアニメーション作品が同部門に選出されるのは今回が初となる。「犬王」は2022年初夏に全国の映画館で公開される。
アヴちゃん コメント
普段女王として生きているわたしが、今回「王」として生きる機会を頂きました。
「犬王」。
まっすぐに、運命の映画だと言い切ることが出来ます。
ああ!来年をおたのしみに!
森山未來 コメント
現存する能楽が確立される前なのだから自由な発想で演じられていい、という考えのもとに湯浅監督が生み出したぶっ飛び能楽アニメーション「犬王」。琵琶法師、友魚として、これまたぶっ飛んだアヴちゃん演じる、艶やかな犬王に寄り添う。必然、ジェットコースターのような現場でした。世界最古のミュージカルと言われる「能楽」の豊かな可能性を感じられる映画になっているのではないでしょうか。
大友良英 コメント
正直に書きます。湯浅監督の具体的なのか抽象的なのかさっぱりわからない無茶苦茶な注文と、素人目には何が描かれているか皆目検討がつかないスケッチ段階の動画に翻弄されまくった3年間でした。でもただ翻弄され続けただけならとっくにやめてます。絵が立ち現れ歌や音ともに動き出した時の興奮と感動をいったい何度味わったことか。気づくと自分も「犬王」の世界にすっかり没入していました。とんでもない作品です。大傑作です!
湯浅政明 コメント
2人の物語が多くの人に知られると嬉しい。
室町時代にロックな演奏で歌唱で舞で、自分の生き方を貫き、宿命的な奈落から駆け上がって行った2人。映画は見てるだけで胸が熱く、あがるものになるはずです。オーパーツは至る所にあったはず。我々は多くの物語を知らなすぎる。彼らが認められ、称賛されることは、どの時代をも真直に生きる者達が報われる事だ。
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