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sumikaが季節を巡った全国ツアー終幕、1年半を経て実現した有観客のたまアリ公演で見た景色

sumika「sumika Live Tour 2021『花鳥風月』」埼玉・さいたまスーパーアリーナ公演の様子。(Photo by Tetsuya Yamakawa)
5年近く前2021年11月04日 2:04

sumikaが11月3日に埼玉・さいたまスーパーアリーナで全国ツアー「sumika Live Tour 2021『花鳥風月』」のファイナル公演を開催した。

sumikaは昨年4月にツアーでさいたまスーパーアリーナ公演を行う予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて延期のうえ、有観客ライブの中止を決断。代わって今年の2月に同会場で3日間にわたってオンラインライブを実施した。その後、sumikaは5月より全国ツアー「sumika Live Tour 2021『花鳥風月』」を開催。「時間をかけて全国を回って、季節の変わり目をみんなで見て、この国の四季を楽しんでいきたい」という思いのもと、約半年にわたってセットリストを変えながら全国を回り、その最後に有観客でのさいたまスーパーアリーナ公演を実現させた。ツアーファイナルにはゲストメンバーとして三浦太郎(フレンズ / G, Cho)、岩村乃菜(Cho, Percussion)、矢澤壮太(G, Cho)、井嶋啓介(B)が参加。8人編成でオーディエンスの前に立ち、彩り豊かな演奏を繰り広げた。

ステージを覆う紗幕が落ちると、そこには巨大な樹を中心とした和の雰囲気が漂うステージセットとsumikaのメンバーの姿が。「ライブにお帰りなさい! 『花鳥風月』ツアーファイナル、始まります!」と片岡健太(Vo, G)が開会宣言のごとく叫んだのを合図に、sumikaは「Jasmine」で華やかにライブの幕を切った。4人の強いパワーが宿ったバンドサウンドに観客のハンドクラップが重なり、ライブ序盤から会場は一体感に包まれる。そのままバンドは「祝祭」をエネルギッシュにプレイしたあと、カラフルに葉が色付く樹をバックに「Flower」「ふっかつのじゅもん」を息つく間もないほどの勢いでドロップした。

「もう泣きそう!」と感極まった様子の片岡は「今日のライブは今までのライブとは違ったルールがちょこちょこあります。その中で『あなたなりの楽しみ方を見つけてください』と言うのは無責任な気がして。ここに足を運ぶという選択をしてくれたからには、僕たちが何がなんでも楽しませるぞという気持ちでいます。だからここから先は心を全部預けてもらえたらと思います」とまっすぐに話す。その後の「イコール」では晴れやかなバンドアンサンブルが広がり、小川貴之(Key, Cho)がメインボーカルを務める「わすれもの」では温かみのある歌声ときらめくような鍵盤の音色が響きわたった。

シティポップ感のあるナンバー「Jamaica Dynamite」では背景が夕焼けのように染まり、心地のいいカッティングギターと軽やかに跳ねるドラムのサウンド、艶やかな歌声がムーディな空気を生み出す。繊細なタッチの鍵盤の音色でスタートしたのは「溶けた体温、蕩けた魔法」。そのシンプルなサウンドに乗せて、片岡はポツリポツリと思いを吐き出すようにじっくりと歌を届け、サビでは黒田のコーラスが寄り添うように重なった。しっとりとした空気の中でsumikaはアコースティックギターの柔らかなサウンドが印象的なラブソング「願い」を演奏。さらにスポットライトが放つ眩い光に包まれながらバラードナンバー「本音」をまっすぐに奏でた。 

「『花鳥風月』後半戦飛ばしていきましょうか!」という言葉とともにsumikaが投下したのは「惰星のマーチ」。ダンスホールのような空間を生み出され、続く「Shake & Shake」ではバンドが放つポップで軽快な音の粒が生き生きと会場を駆け巡る。そしてsumikaはサマーソング「絶叫セレナーデ」をプレイして会場を盛り上げたあと、コーラスを交えたアカペラのハーモニーとともに「Traveling」を披露した。

ライブ終盤を迎えると、sumikaは勢いを加速させるようにアッパーチューン「Late Show」、片岡と小川が力強いボーカルで掛け合う「ライラ」を連投して疾走感あふれるステージを展開。片岡は「皆さんが1人でいて、もう消えちゃいたいなと思ったときに浮かんでくる“1つ”でありたいです。『この日があったから生きていける』と思えるような記憶が、今日みたいな日だったらうれしいなと心から思います」と話し、オーディエンスの背中を押すように「明日晴れるさ」を歌い上げた。「いつでもあなたが帰ってきてくれる家を守り続けるという約束をして、魔法の歌を歌って帰りたいと思います!」という片岡の宣言とともに披露されたのは「センス・オブ・ワンダー」。前に向かって自分の道を進んでいくポジティブなメッセージを観客に届け、4人はステージを去って行った。

大きな拍手に呼ばれ、アンコールでステージに現れたのは片岡とゲストDJのGeorge(MOP of HEAD)の2人。ここで彼らは観客にサプライズで12月1日にリリースするニューシングル「SOUND VILLAGE」より「Babel」を初披露した。片岡は楽器を手に取ることもなく、サイケデリックなサウンドをバックに哀愁を帯びたメロディを歌い上げる。新機軸の楽曲に驚くオーディエンスを前に、片岡はこの演奏の模様を実はYouTube Liveで生配信していたことを事後報告した。メンバーがステージに登場すると、バンドは「ファンファーレ」をさわやかにプレイ。「フィクション」では温かなアンサンブルを場内いっぱいに響かせた。

片岡はコロナ禍でのライブ活動が困難な状況を振り返り、「何度も延期をした時間があったので、人がいるさいたまスーパーアリーナっていうのが僕にとっては当たり前じゃない」と述べる。そして「今日こうやってみんなが来てくれて、無事に開催できたことが何よりもうれしいです。次ツアーがあったとして、そのライブができるのは今日来てくれたあなたがいるからこそ。あなたが来てくれたから、次のライブがあるんです」と話し、「人が住んでくれなかったら、“sumika”っていうのはただの空き家ですからね。いつもあなたのおかげです。だからあなたがつらいことがあったらいつでも頼ってください。いつでも迎えられるようにドアを開けておきます。本当にありがとうございました」と深々と客席に向かって頭を下げた。ラストナンバーはつらいときに作った“会いたい歌”だという「晩春風花」。4人は花吹雪の中で思いを噛み締めるようにこの曲をたおやかに届け、オーディエンスが一斉に左右に手を振る美しい光景を見ながらツアーに幕を下ろした。

本公演の模様は12月12日(日)にWOWOWライブで放送される。また12月5日(日)には、このツアーの裏側に迫るドキュメント番組「Documentary of sumika 2020-2021 ~僕らの居場所~」もオンエアされる。

sumika「sumika Live Tour 2021『花鳥風月』」2021年11月3日 さいたまスーパーアリーナ セットリスト

01. Jasmine
02. 祝祭
03. Flower
04. ふっかつのじゅもん
05. イコール
06. わすれもの
07. Jamaica Dynamite
08. 溶けた体温、蕩けた魔法
09. 願い
10. 本音
11. 惰星のマーチ
12. Shake & Shake
13. 絶叫セレナーデ
14. Traveling
15. Late Show
16. ライラ
17. 明日晴れるさ
18. センス・オブ・ワンダー
<アンコール>
19. Babel
20. ファンファーレ
21. フィクション
22. 晩春風花

WOWOWライブ / WOWOWオンデマンド「sumika Live Tour 2021『花鳥風月』」

2021年12月12日(日)19:30~

WOWOWライブ / WOWOWオンデマンド「Documentary of sumika 2020-2021 ~僕らの居場所~」

2021年12月5日(日)19:30~

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