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22/7今日までの歩みをたどりながら全51曲を披露、そして未来へと走り出す

2年以上前2021年11月16日 10:02

22/7の単独ライブ「22/7 ANNIVERSARY LIVE 2021」が11月14日に東京・東京国際フォーラム ホールAで開催された。

2017年9月に1stシングル「僕は存在していなかった」をリリースした22/7。「22/7 ANNIVERSARY LIVE 2021」は彼女たちのデビュー4周年を記念して行われ、11月末をもってグループを卒業する海乃るり、倉岡水巴、12月末をもって卒業する武田愛奈を含む現メンバーでのラストライブに。9人は「僕は存在していなかった」から11月24日リリースのニューシングル「覚醒」までのオリジナル曲計51曲を昼夜2部にわたって発表順に披露し、ファンとともにこれまでの道のりをたどった。この記事では夜公演の模様をレポートする。

開演時刻になると場内に「Overture」が響きわたり、ステージ上に噴出するスモークに9人のシルエットが浮かび上がる。昼公演で4thシングル「何もしてあげられない」の楽曲まで披露した彼女たちは、昨年2月発表の5thシングルの表題曲で、テレビアニメ「22/7」のオープニングテーマに使用された思い出のナンバー「ムズイ」を夜公演の1曲目に歌唱。そこから「僕らの環境」「空のエメラルド」などの5thシングルの収録曲を次々に畳みかけていった。序盤のMCでは白沢かなえが「オーディションに受かった直後に人見知りを発揮してしまって、『どうしよう』と思っているうちに22/7のグループLINEができてしまったんですね。そこに1人だけ入れなくて困っていたら、なっち(武田)がトコトコトコって来て『グループLINE入ろ』って言ってくれて、それがすごくうれしくて」と結成時のエピソードを話し、改めて武田への感謝の気持ちを言葉に。また2019年12月にグループに途中加入した河瀬詩は「夜公演は私が加入してからのブロックなんですよ。だから、ホーム感、“実家感”がすごいです」と生き生きした笑顔を見せた。

MCで和気あいあいと盛り上がった22/7は、リズムゲームアプリ「22/7 音楽の時間」の主題歌である6thシングル曲「風は吹いてるか?」でパフォーマンスを再開。その勢いを止めることなく、同シングル収録のユニット曲を順番に披露していった。まずは海乃、倉岡、武田の3人による晴れた日のベンチが、コミカルな歌詞が中毒性を生む人気曲「半チャーハン」を明るく歌唱。続いて天城サリー、西條和、涼花萌による気の抜けたサイダーが「ソフトクリーム落としちゃった」で“ゆるふわ”な空気を生み出したかと思えば、河瀬、白沢、宮瀬玲奈による蛍光灯再生計画が大人びた恋愛ソング「タトゥー・ラブ」でその空気を引き締め直し、振り幅の大きいステージングで観客を楽しませた。

7thシングル「僕が持ってるものなら」のブロックでも、22/7の多様な面を見せるバラエティに富んだ楽曲が並ぶ。異色のシングル曲であるワルツ調のナンバー「僕が持ってるものなら」で繊細で歌声を届けた9人は、間髪いれずにアッパーチューン「タチツテトパワー」を弾けるような笑顔で元気いっぱいにパフォーマンス。さらに天城、河瀬、倉岡、宮瀬からなる“紅組”と、海乃、西條、白沢、涼花、武田からなる“白組“に分かれて対照的なステージングを披露した。紅組によるロックナンバー「雷鳴のDelay」では戦隊モノをテーマにした振りに観客の視線が釘付けになり、白組が歌う柔らかなポップソング「キウイの主張」では涼花のキュートなラップによって場内の雰囲気が一気に和んだ。そしてそのままライブは今年7月発表の1stアルバム「11という名の永遠の素数」のブロックへとノンストップで突入。リード曲「ヒヤシンス」が会場全体を包み込むように優しく響きわたったほか、蛍光灯再生計画、気の抜けたサイダー、晴れた日のベンチの3つのユニットによる“三者三様”のパフォーマンスが再び繰り広げられた。

ライブが終盤に差しかかると、9人が1日かけてたどってきたグループの4年間の歴史はとうとう現在の時間軸へ。「走り出そう」というサビの歌詞、ステージ上を駆けるようなダンスが印象的なニューシングルの表題曲「覚醒」を通して、この先も立ち止まらずに邁進し続けるというメンバーの思いが届けられた。また「覚醒」のカップリング曲も惜しみなく披露され、紅組が冬のラブソング「今年 初めての雪」、白組がベースのスラップ音が強烈な高速ナンバー「ヘッドフォンを外せ!」をパフォーマンス。メンバーのクールな一面を強調した「Just here and now」へと続き、客席から万雷の拍手が沸き起こった。

その後のMCでは、グループから卒業する3人が目を潤ませながらファンに向けて挨拶。武田は「こうやってステージに立って会える時間が本当に幸せで最高でした。今日お昼の部で『神様に指を刺された僕たち』を歌ったんですけど、そのときに紫のペンライトがいっぱい見えたのがすごくうれしくて」と11月1日付けで契約解除となった高辻麗のことに触れ、「昨日、実は『メンバーと悠希(高辻が演じたキャラクター・東条悠希)ちゃんとファンに皆さんと過ごした時間は全部嘘じゃないから、全部心の奥にしまっておくよ。今までありがとう』という連絡も預かって、すごく心がキュッってなりました。私自身も卒業の決断を自分でしたのに、いざこの時間が来たらものすごく苦しくて。でも、新しい道に進むためにこの景色を目に焼き付けてずっと宝物にさせてください」と一言ひと言を丁寧に紡いだ。

続いて倉岡は「休業もしましたし、ファンの皆さんに心配かけるようなことばっかりしてきたのに、みんなホントに優しくて家族みたいで、メンバーもすごくいい子たちばっかりで、いつも背中を押してくれて。この4年間でホントに素晴らしい経験をさせていただきました。まだ恩返ししきれていないので、これからも恩返しの続きはしていきたいです。なので、また笑顔で会える日まで待っててください。絶対必ずみんなの前に戻ってこれるようにがんばります」とファンと再会を約束。海乃はメンバー、ファン、自身が演じるキャラクター・戸田ジュンへ愛と感謝の気持ちを述べ、「私は声優さんとしてもっともっとがんばっていきます。これからは1人で歩き出します。でも、1人ぼっちではなくて、いっぱいの宝物を持って歩き出したいと思います」と晴れやかな表情を浮かべた。

武田、倉岡、海乃がそれぞれ胸の内を伝え終えると、22/7はニューシングルの収録曲の1つである「いつの間にSunrise」をこの9人で歌うラストナンバーとして披露。卒業メンバーを大きくフィーチャーしたフォーメーション、彼女たちを温かく送り出すような前向きな歌詞、ステージ上にゆっくりと降り注ぐ花吹雪が観客の涙を誘った。最後はメンバーから3人に花束が渡され、会場に感動的な余韻を残したまま「22/7 ANNIVERSARY LIVE 2021」の幕が閉じられた。

なお、この公演では有料の生配信も実施された。Stagecrowdとローソンチケットでは11月21日20:00までアーカイブ配信を視聴できるチケットを販売中。

22/7「22/7 ANNIVERSARY LIVE 2021」2021年11月14日 東京・東京国際フォーラム ホールA セットリスト

夜公演

01. ムズイ
02. 願いの眼差し
03. 僕らの環境
04. 足を洗え!
05. 空のエメラルド
06. 風は吹いてるか?
07. ポニーテールは振り向かせない
08. 半チャーハン / 晴れた日のベンチ
09. ソフトクリーム落としちゃった / 気の抜けたサイダー
10. タトゥー・ラブ / 蛍光灯再生計画
11. 好きと言ったのは嘘だ
12. 僕が持ってるものなら
13. タチツテトパワー
14. 雷鳴のDelay / 紅組
15. キウイの主張 / 白組
16. ヒヤシンス
17. 空を飛んでみよう
18. 交換条件 / 蛍光灯再生計画
19. 好きになるのは自由だし… / 気の抜けたサイダー
20. To goでよろしく! / 晴れた日のベンチ
21. 覚醒
22. 今年 初めての雪 / 紅組
23. ヘッドフォンを外せ! / 白組
24. Just here and now
25. いつの間にSunrise

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