JOYSOUND 音楽ニュース
powered by ナタリー
「JOYSOUND X1」公式サイトJOYSOUND公式キャラクター「ジョイオンプー」

KOHHがクロマニヨンズとバイブスぶつけ合った引退前ラストライブ、ステージにマイク置き仲間の元へ

マイクを置いてステージを去るKOHH。(撮影:cherry chill will.)
4年以上前2022年01月04日 10:02

ザ・クロマニヨンズとKOHHによる最初で最後のツーマンライブが12月28日に東京・TOKYO DOME CITY HALLで開催された。

これは異なるジャンルのアーティストによる“初邂逅”をコンセプトとする音楽イベント「BADASSVIBES」の第1弾として企画されたもの。甲本ヒロト(Vo)や真島昌利(G)からの影響を公言しているものの、直接交わることのなかったKOHHが2人と同じステージに立つ夢のイベントであり、引退を宣言していたKOHHにとっては、これが公にライブを行う最後の機会でもあった。

ザ・クロマニヨンズ

そんな歴史的なツーマンライブの先攻を務めたのはクロマニヨンズ。4人が東京で有観客ライブを行うのは約10カ月ぶりであり、彼らのファンにとっても待望のライブだ。ステージに飛び出してきた甲本がいつものように「オーライ、ロックンロール!」と叫び、真島、小林勝(B)、桐田勝治(Dr)が演奏を始めれば、爆発的に興奮が広がった。1曲目は6カ月連続シングルリリースプロジェクトの第1弾として8月にリリースされた「ドライブ GO!」。「突っ走れ!」「ぶっ飛ばせ!」と連呼する、いかにも彼ららしいロックンロールナンバーで、真島のギターソロや甲本のブルースハープも冴えわたる。

「どんどんいこうぜ!」という甲本のかけ声から、4人は昨年リリースのシングル曲「暴動チャイル(BO CHILE)」、バンドの代表曲の1つである「タリホー」や「生きる」、6カ月連続シングル第2弾「光の魔人」を畳みかけるように演奏。来場者の中にはクロマニヨンズを初めて観るKOHH目当てのヒップホップファンも数多くいたはずだが、4人が生み出す熱狂の渦は会場全体を無差別に飲み込んでいった。

「KOHHのラストステージ、僕らを呼んでくれてホント光栄です。ありがとう」と感謝した甲本は「クロマニヨンズでいっぱいあったまってってくれよ」と呼びかけ、今年リリースしたシングル曲「縄文BABY」「もぐらとボンゴ」を次々に披露。想像力をかき立てるユーモラスな詞を歌いながら甲本はクネクネと踊り、「大空がある」では「空はデカいなあ! 晴れてても、曇ってても、昼間でも、夜中でも見上げればそこにあるんだ!」と観客に語りかけた。

そして「ここからあとは最後までぶっ飛ばしていきます。ぶっ倒れるまでやるから付き合ってくれよ」という甲本の宣言から、4人は「エイトビート」「雷雨決行」「エルビス(仮)」「ナンバーワン野郎!」「ギリギリガガンガン」と代表曲を怒涛の勢いで連発。トドメの「クロマニヨン・ストンプ」でフロアを完全にノックアウトしたメンバーは笑顔でステージを去り、真島は「次はKOHHだよ、またねー」と言葉を残していった。

KOHH

いつも通りに直球のロックンロールを鳴らしたクロマニヨンズに対して、KOHHは一体どんなパフォーマンスを繰り広げるのか。観客が期待を募らせる中、「飛行機」のビートが流れると「全員両手を上に!」と呼びかけながらKOHHが現れる。「飛行機」は初期の代表曲であり、「お客さん誰もいないとこでライブしてたの忘れてない」というリリックが満員の会場で感動的に響くが、KOHHは終始「もっと!」と観客を強く煽りながらパフォーマンスを展開。不穏なビートの「Sappy」「2 Cars」で会場の空気を一変させた彼は、「噂によると今日最後のライブらしいんで薬物の曲歌います」という言葉から「Drugs」で薬物に囲まれた自身の環境をラップし、ダークで重苦しい世界観に会場全体を引きずり込んでいった。

「今日ここにいる人で明日よりも昨日よりも今! 今が一番いいと思う人! 今が一番大切だと思う人! 両手見せてください!」と絶叫したKOHHは、「Now」で「明日よりも今がいい」というクロマニヨンズの精神性にも通じるメッセージを狂気的な歌唱で表現。「Business and Art」では甲本の書いた歌詞を引用して「ドブネズミの美しさは写真に写らない」と歌うが、その印象は真逆に近い。その後もKOHHは自身のパフォーマンススタイルを徹底し、自由への渇望を訴えかける「ロープ」で観客を圧倒。メランコリックな「Mind Trippin'」「シアワセ(worst)」で会場に静けさを生み出すと、壮大なメッセージの「ひとつ」を歌い上げた。

「Family」で自身の特別な家庭環境を歌ったKOHHは、弟のLIL KOHHを含む大勢の地元の仲間たちをステージに迎え入れ「友達」を一緒にパフォーマンス。その1人ひとりの名前を呼び、「“俺ら”です」と紹介すると「I'm Dreamin'」を仲間たちに見守られながら歌い、「この今の光景は昔の俺からしたら夢でした。ありがとうございます」と観客に伝える。さらに「貧乏なんて気にしない」「They Call Me Super Star」で富や名声よりも大切なものがあることを歌ったKOHHは、最後の曲として「Far Away」を伸びやかに歌唱。すべてのパフォーマンスを終えた彼は「ありがとうございました。またいつかです」と告げ、仲間たちと一緒に退場するが、1人戻るとマイクをそっとステージに置いて引退ライブを締めくくった。

「BADASSVIBES」2021年12月28日 TOKYO DOME CITY HALL セットリスト

ザ・クロマニヨンズ

01. ドライブ GO!
02. 暴動チャイル(BO CHILE)
03. タリホー
04. 生きる
05. 光の魔人
06. 縄文BABY
07. もぐらとボンゴ
08. 大空がある
09. エイトビート
10. 雷雨決行
11. エルビス(仮)
12. ナンバーワン野郎!
13. ギリギリガガンガン
14. クロマニヨン・ストンプ

KOHH

01. 飛行機
02. Sappy
03. 2 Cars
04. Drugs
05. ぶっちゃけ
06. Now
07. Business and Art
08. ロープ
09. Mind Trippin'
10. シアワセ(worst)
11. ひとつ
12. Family
13. 友達
14. I'm Dreamin'
15. 貧乏なんて気にしない
16. They Call Me Super Star
17. Far Away

関連記事

甲本ヒロトと宇多田ヒカル。

宇多田ヒカルと甲本ヒロトの対談を収録、スペシャルZINEの無料配布決定

1日
SOLEIL「My Name is SOLEIL (in stereo) 」ジャケット

SOLEILの1stアルバムがステレオミックスバージョンでアナログ化

5日
Hi-STANDARD pre「AIR JAM 2026」出演者ラインナップ

Hi-STANDARD主催「AIR JAM 2026」全出演バンド一挙発表!ザ・クロマニヨンズら11組

15日
「RED-HOT ROCKSTREAM」ロゴ

ザ・クロマニヨンズとドレスコーズ、約12年ぶりにツーマン

17日
甲本ヒロトと宇多田ヒカル。

宇多田ヒカルと甲本ヒロトのコラボ曲リリース

18日
ザ・クロマニヨンズ

ザ・クロマニヨンズが岡山でレキシ、高知でThe Birthdayとツーマン

25日
「NEOLAND case.6 "Mad Fight" ザ・クロマニヨンズ 対 ZAZEN BOYS」ビジュアル

ザ・クロマニヨンズとZAZEN BOYS、福岡「Mad Fight」で一戦交える

28日
「FUJI ROCK FESTIVAL '26」ロゴ

「フジロック」にUs追加、スペシャルバンドROUTE 17に大江慎也や甲本ヒロトら参加

約1か月
「ザ・クロマニヨンズ ツアー JAMBO JAPAN 2025-2026」沖縄公演の様子。(撮影:柴田恵理)

ザ・クロマニヨンズが56公演の47都道府県ツアー完走、新たなライブアルバム発売決定

約1か月
ザ・クロマニヨンズの真島昌利(G)が参加した「R3(落語三題)」の表紙。

ザ・クロマニヨンズ真島昌利が初めて小説を執筆、落語を題材とした超絶展開の衝撃作「やかん」

約2か月