JOYSOUND 音楽ニュース
powered by ナタリー
「JOYSOUND X1」公式サイトJOYSOUND公式キャラクター「ジョイオンプー」

「ドライブ・マイ・カー」の音楽をよりドラマチックに届けた石橋英子初のブルーノート東京公演

約2年前2022年04月19日 11:02

石橋英子のワンマンライブが4月13、14日に東京・ブルーノート東京で開催された。

第94回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した濱口竜介監督による映画「ドライブ・マイ・カー」の音楽を担当したことで、映画とともに脚光を浴びている石橋。初となるブルーノート東京公演では、ジム・オルーク(G)、山本達久(Dr)、マーティ・ホロベック(B)、藤原大輔(TennorSax, Flute)、松丸契(AltoSax, Flute, Clarinet)をバンドメンバーとして迎え、「ドライブ・マイ・カー」の楽曲や、アメリカのドラマ「LAW & ORDER」の登場人物をモチーフとした作品「For McCoy」の収録曲などを届けた。

映画における音楽は、良質でありつつも観客に意識されないことが理想とされる。「ドライブ・マイ・カー」のサウンドトラックもその原則に従い、“風景のような音楽“を目指して制作されたとのことだが、今回のライブではその楽曲はより雄弁に、ドラマチックにアレンジして披露された。ライブの1曲目は表題曲「Drive My Car」。ピアノ、ドラム、ベース、そして管楽器の音色が溶け合い、心地いいムードが生み出されていくが、演奏の後半で山本のドラムが徐々に勢いを増していくと、ジムのギタープレイが炸裂する。ジムは取り憑かれたかのように激しくギターをかき鳴らし、観客に大きな衝撃を与えた。

「ドライブ・マイ・カー」のサウンドトラックは「Drive My Car」と「We'll live through the long ,long days,and through the long nights」の2曲と、その派生バージョンで構成されている。石橋の挨拶後、優美なピアノの旋律を主体とする「Drive My Car (Misaki)」と、リズムが強調された「Drive My Car (the important thing is to work)」をシームレスに演奏したバンドは、英語が堪能だという松丸のタイトルコールから「We'll live through the long ,long days,and through the long nights」を披露。この曲は物語と観客の距離を近付ける「歌のない歌もの」という濱口監督のリクエストから作られた楽曲であり、ピアノと管楽器により、心に染み入るようなメロディが奏でられた。

悲しげなピアノの演奏で始まった「Drive My Car(Kafuku)」では歪な電子音が流れ、にわかに緊張感が漂う。そこから「For McCoy」の収録曲「I can feel guilty about anything」につなげたバンドは、2018年のアルバム「The Dream My Bones Dream」の収録曲を続けて演奏し、石橋はその歌声を披露。車掌の帽子をかぶった彼女が満洲鉄道やウクライナの駅名を記した紙をめくりながら歌った「Iron Veil」ではサックスの妖艶な音色も響きわたった。

そして「For McCoy」収録の「Ask me How I Sleep at night」でライブ本編を締めくくった石橋とバンドメンバーは、拍手の中、ステージに戻ると10年前の2012年に発表されたアルバム「Imitation of Life」の表題曲で演奏を再開。石橋がポップなメロディを歌う一方、バンドメンバーの演奏は次第に激しくなり、圧倒的なセッションが繰り広げられる。会場が興奮に包まれる中、最後に石橋は2012年発表のピアノソロアルバム「I'm armed」から「I'm old」をバンドアレンジで演奏。穏やかな余韻を残し、ライブを終えた。

なお石橋は4月22日に大阪・Billboard Live OSAKA、4月23日に三重・radi cafe apartmentでも単独公演を行う。

石橋英子 BAND SET with ジム・オルーク、山本達久、マーティ・ホロベック、藤原大輔、松丸契2022年4月13、14日 ブルーノート東京 セットリスト

01. Drive My Car
02. Drive My Car (Misaki~the important thing is to work)
03. We'll live through the long ,long days,and through the long nights
04. Drive My Car (Kafuku)
05. I can feel guilty about anything
06. Agloe
07. Iron Veil
08. I can feel guilty about anything
09. Ask me How I Sleep at night
<アンコール>
10. Imitation of Life
11. I'm old

石橋英子 BAND SET with ジム・オルーク、山本達久、マーティ・ホロベック、藤原大輔、松丸契

2022年4月22日(金)大阪府 Billboard Live OSAKA
[1st]OPEN 16:30 / START 17:30
[2nd]OPEN 19:30 / START 20:30

2022年4月23日(土)三重県 radi cafe apartment
OPEN 17:00 / START 18:00

関連記事

「GIFT:A Live Score by Eiko Ishibashi X Film by Ryusuke Hamaguchi」より。(c)Shuhei Kojima

濱口竜介×石橋英子「悪は存在しない」の双子作「GIFT」爆音映画祭で上演決定

約1か月
岡田拓郎

岡田拓郎の新作は映画「熱のあとに」サントラ、松丸契や千葉広樹ら参加

約1か月
「ジム・オルーク×石橋英子 / ermhoi with the Attention Please」告知ビジュアル

ジム・オルーク×石橋英子とermhoi with the Attention Pleaseがツーマン

3か月
「""DELAY 2024""」フライヤー

OGRE YOU ASSHOLE主催の野外ライブに坂本慎太郎、ジム・オルーク

4か月
「悪は存在しない」ポスタービジュアル (c)2023 NEOPA / Fictive

「ドライブ・マイ・カー」でタッグ組んだ濱口竜介×石橋英子の新作映画「悪は存在しない」予告公開

4か月
「GIFT Eiko Ishibashi × Ryusuke Hamaguchi」告知ビジュアル

石橋英子の音楽と濱口竜介の映像による「GIFT」京都と東京で上演決定

5か月
ジム・オルーク「All Kinds of People ~love Burt Bacharach~」ジャケット

ジム・オルークによるバート・バカラックのカバー盤サブスク解禁 細野晴臣、やくしまるえつこら参加

5か月
「calm&composed vol.1 【揺蕩いと 蠢きと】」告知ビジュアル

カネコアヤノ、石橋英子、GOFISHが渋谷O-EASTで競演

6か月
ジム・オルークと石橋英子。

ONEOHTRIX POINT NEVERの来日公演にジム・オルーク、石橋英子がゲスト出演

6か月
butaji(撮影:タイコウクニヨシ)

butaji襲名10周年公演で折坂悠太と白熱のセッション、石橋英子やSTUTSも迎えて多彩な楽曲歌い上げる

7か月