「KCON 2022 LA」が、アメリカ・ロサンゼルスのCrypto.com Arenaとロサンゼルス・コンベンションセンターで現地時刻8月19日から本日21日にかけて開催された。20日公演に続き、本稿では“DAY2”と題された21日公演の模様をレポートする。以下、ネタバレが含まれているためKCONオフィシャルYouTubeチャンネルでアーカイブの視聴を予定している人はご注意を。
「KCON」は2012年にスタートした世界最大級の韓国カルチャーフェスティバル。今回のロサンゼルス公演は新型コロナウイルスのパンデミック以後約3年ぶりとなる大規模公演で、21日公演にはLOONA、NCT DREAM、NMIXX、P1Harmony、STAYC、THE BOYZ、TO1、WJSN(宇宙少女)が出演した。
開演時刻を過ぎ、客席に360°囲まれたセンターステージにまず姿を現したのはTHE BOYZ。彼らは力強い「MAVERICK」のパフォーマンスで、イベントの火蓋を切って落とした。そしてスペシャルホストとしてNCT DREAM のジェミンとジェノが登場し、この日のイベントで行われるさまざまなプログラムについてアナウンス。2人が客席へバラを投げ入れると、客席からは悲鳴が起こった。
続いてのアクトはP1Harmony。軽快なリズムから始まる「Doom du Doom」では、曲中のハードなダンスブレイクで観客を圧倒する。リーダーのギホが流暢な英語で「海外ツアー以来、5カ月ぶりの再会ですね」と挨拶したのに続いて、ほかのメンバーもハイテンションに自己紹介。そして「Do It Like This」を軽快にパフォーマンスした。ふんわりと広がるペールトーンのスカートが印象的な衣装でステージに上がったSTAYCは、「BEAUTIFUL MONSTER」を堂々とした眼差しで届け、ボーカルとダンスの実力を存分に発揮。MCではシウンが「私たちのことをぜひ覚えてください! 絶対ガッカリさせませんよ」と英語でアピールし、続く「RUN2U」をはつらつと踊った。
そしてTHE BOYZのケビンとジュヨンが客席に立ってマイクを握り、観客が手にしたボードの文字を読み上げるなど、現地のファンとの交流を楽しむ。NCT DREAMのファンの男女からの熱い応援に、控室からの中継でNCT DREAMが応えるひと幕もあった。今春放送されたサバイバル番組「QUEENDOM 2」の映像が流れると、同番組で1位に輝いたWJSN(宇宙少女)のステージへ。彼女たちは同番組のファイナルで披露したリーダー・エクシの自作曲「AURA」を、しなやかなダンスで届けた。
続けて登場したのはTO1。彼らはカラフルなコスチュームをまとい車から姿を現し、7月にリリースした最新曲「Drummin’」のオープニングではチャンとレンタがそれぞれソロでダンスを披露した。メンバーのダイゴこと小林大悟とレンタこと西島蓮汰は、昨年配信されたオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」に出演していたメンバー。ダイゴは「What’s up LA!」と叫び、レンタは「Lets have fun!」と頭の上でハートマークを作って、LAのステージに立てた喜びを爆発させていた。
NMIXXのステージはパワフルなダンスで幕開け。まずは目まぐるしく展開が変わることで話題を呼んだデビュー曲「O.O」を力強く観客に印象付ける。5月にシカゴで行われた「KCON 2022 Premiere in Chicago」を述懐しつつメンバー全員が笑顔で自己紹介し、スピーディなナンバー「TANK」では激しいダンスと高音ボーカルを惜しみなく見せつけた。
チュウを除く11人での参加となったLOONAは、さわやかなサマーソング「Flip That」と、英語バージョンの「Star(Voice English Version)」をパフォーマンス。「DREAM STAGE」のコーナーでは「PTT(Paint The Town)」をダンスオーディションで選抜された約20人の“Dreamer”たちとともに披露した。「私たちにとっても永遠の思い出になるステージができました!」と感激した様子のLOONAは、パフォーマンスを終えると“Dreamer”たちとの記念撮影も楽しんだ。
「Gen-A POP Special」のコーナーでは、TO1がウエスタンな装いでPSYの「That That(prod. & feat. SUGA of BTS)」をカバー。終盤ではステージを駆け回り、客席を煽った。そしてダメージデニムルックでそろえたWJSN(宇宙少女)が再びステージに上がり、ダンスナンバー「Last Sequence」で観客を魅了する。WJSNはLAのファンとの出会いを無邪気に喜び、「이루리(As You Wish)」を歌う前にはダヨンがサビの歌を観客に指南。メンバーは客席を見渡しながら、一緒にシンガロングを堪能した。
前日にはENHYPENがBTS「Permission to Dance」のカバーを披露した「Relay Performance Challenge」のコーナーでは、NMIXXがSEVENTEENの「VERY NICE」をカバー。本家SEVENTEENのライブの終盤では繰り返し披露されることでも知られるアッパーなこの曲を、NMIXXはガールズグループらしい魅力も交えて、サスペンダーを活用しながらパフォーマンスした。
チェックの衣装に身を包んだTHE BOYZのステージは、8月16日にリリースされたばかりの7thミニアルバム「BE AWARE」のリード曲で、さわやかな魅力にあふれた「WHISPER」で幕開け。歌い終えたメンバーが1人ずつ挨拶するたびに、客席からは大きな歓声が起こる。ポップなナンバー「THRILL RIDE」の前にはTHE BOYZが「(次の曲では)ジャンプしないといけないですよ!」と客席に呼びかけ、メンバーは笑顔を弾けさせながら曲中でジャンプ。続く「Break your rules」でも客席を見渡しながらステージを縦横無尽に練り歩き、客席の奥まで手を振っていた。最後の「The Stealer」ではそれまでのフレンドリーなムードから一変、ハードなシンクロダンスで魅了。活動休止中のエリックを除く10人でのステージとなったが、存分に魅力を振りまいてステージを去っていった。
続いて客席に現れたLOONAのイヴとNMIXXのリリーは、このあとに控えた2グループのコラボステージを予告。K-POPといえばパフォーマンスの素晴らしさで知られるが、今回はボーカルの実力にフィーチャーしたステージが用意されていることを2人が説明する。ステージに現れたのは、LOONAのヒジン、ヒョンジン、NMIXXのソリュン、ギュジン。4人はMAMAMOOの「Décalcomanie」を大人っぽく伸びやかな歌声で歌い上げ、普段のグループ活動とは異なる表情を見せた。
トリを飾ったのはNCT DREAM。マークとヘチャンを除く5人での参加となったが、ヒップホップナンバー「Beatbox」で明るくパフォーマンスを始める。事前にファンから募集していたリクエストの紙を引いてその場で応える「KCON Make a Wish」のコーナーでは、ジェノがTikTokで話題になった「Beatbox wink Challenge」に挑戦したり、チョンロが「男らしく唇を噛んでください」というリクエストに応えたりして、照れたような表情を浮かべながらも客席を沸かせた。また世界的ヒットを記録した中毒性の高いナンバー「Hot Sauce」に続けて、5人は「Hello Future」「Glitch Mode」などヒップホップナンバーをエネルギッシュに披露してライブのクライマックスを盛り上げる。そして出演者全員がステージに上がり、「Let’s KCON!」と全員で声を合わせてイベントはフィナーレへ。紙吹雪が舞う中、手にした自撮り棒で観客と記念撮影を楽しんだり、四方八方へ手を振るなどして別れを惜しんだ。
なおJO1も「KCON 2022 LA」への出演を予定していたが、メンバー5人の新型コロナウイルス感染により惜しくもキャンセルに。だが会場ではファンイベントが行われ、多くのJAM(JO1ファンの呼称)が集まり交流を楽しんでいた。
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