椎名林檎が、高畑充希主演の舞台「宝飾時計」のテーマ曲を書き下ろしたことが発表された。
「宝飾時計」は根本宗子が脚本・演出を手がける新作舞台。高畑演じる主人公・ゆりかが、子役時代から女優として過ごし、30歳を迎えた今、人生に迷いながらも自分を肯定して生きていく姿が描かれる。
椎名が書き下ろした「青春の続き」は、主人公の人生に大きな意味を持つ楽曲として歌われる劇中歌。 高畑はかねてより出演舞台の楽曲を椎名に書き下ろしてほしいと切望しており、今回念願が達成された。一方の椎名も「高畑充希氏に曲を書かせてもらいたいからよろしく」と公言した結果、高畑が出演するかんぽ生命のCMソング「人生は夢だらけ」を手がけたことを明かしており、今作については「私の愛する充希氏の魅力を満ち満ちと詰め込もうとし、 やっとでジッパーを閉められたものの破裂しそうになっているリモワみたくなっちゃった」とコメントしている。
椎名が作詞、作曲、編曲を手がけ、高畑が歌唱する「青春の続き」は、上演に先駆けて11月16日に配信リリースされる。
高畑充希コメント
林檎さんに曲を書いていただく、という夢のような経験をするのは、人生で2度目です。
7年前、「人生は夢だらけ」という曲をいただいた時、私の目の前に広がる人生は本当に夢だらけに思えて、口から林檎さんの書かれた歌詞がスルスルと飛び出して、歌う度に心が踊りました。
そして今回、「青春の続き」で、人生への期待や俯瞰、諦めや熱望を歌った時、それがストンと自分の中に落ちていって、そんな自分に驚きました。私の人生も少しずつ進んでいるんだな、と思いました。節目節目で林檎さんの楽曲に出会える私は、本当に幸せ者だな、とも思いました。
楽曲をいただいたのはある日の朝でしたが、
あまりの素晴らしさと、根本さんが書かれた台本との重なりに感激してしまって、お2人の才能の絡まりに立ち会えた気がして、ひとりでひっそり泣きました。
その日根本さんにお会いしたのでその話を打ち明けると、根本さんも「私も今朝泣きました」と言いました。沢山の方のお耳に届きます様に。
椎名林檎 コメント
『青春に続きがあるなんて』
「高畑充希氏に曲を書かせてもらいたいからよろしく」と、私は事務所へも亭主へも、度々釘を刺していた。ほどなく私を喜ばせたのは、児玉裕一のほうだった。かんぽ生命「人生は夢だらけ」の話である。充希氏のあの澄み渡った少年のような潔さはどうだ。好き、大好き。そもそも顔がいい。声がいい。なにもかもかわいい!今回は、しっとりと大人になってきた彼女への書き下ろし。根本宗子氏の言葉により、きっとその湿度や質感は、生々しく表してもらえることだろう。 さて私はどこから斬り込もうか。結局私の愛する充希氏の魅力を満ち満ちと詰め込もうとし、やっとでジッパーを閉められたものの破裂しそうになっているリモワみたくなっちゃった。どうもありがとうございました。
根本宗子 コメント
「宝飾時計」は自分のためではなく、他者のために生きることに命を燃やす少女の物語を描きました。劇作家としても女性としてもまだまだ未熟なわたしの描いた言葉散らかる物語に林檎さんがくださった楽曲は物語を越え、今までとこれからを抱きしめてくださるメロディと歌詞でした。今回のお稽古から本番までの期間はもちろん、わたしはこれからの人生で苦しい時、迷った時、この楽曲を数えきれないほど聴いて夜を越えることと思います。充希さんの歌う「青春の続き」本当に素晴らしいです。充希さんと林檎さんのコラボレーションなんて、誰よりもわたしが楽しみでした。この楽曲が聴ける演劇、そんなの誰よりもわたしが観たいです。その演劇を創るのが自分だなんて。幸せと緊張でどうにかなってしまいそうです。
宝飾時計
2023年1月9日(月・祝)~1月29日(日)東京都 東京芸術劇場プレイハウス
2023年2月2日(木)~2月6日(月)大阪府 森ノ宮ピロティホール
2023年2月10日(金)~2月12日(日)佐賀県 鳥栖市民文化会館 大ホール
2023年2月17日(金)~2月19日(日)愛知県 東海市芸術劇場 大ホール
2023年2月25日(土)~2月26日(日)長野県 上田市交流文化芸術センター 大ホール
<出演者>
高畑充希 / 成田凌 / 小池栄子 / 伊藤万理華 / 池津祥子 / 後藤剛範 / 小日向星一 / 八十田勇一