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ベルハーとベルハー'22が新宿LOFTで激突、一夜限りツーマンで継承された黒い羽根

1年以上前2023年01月13日 11:05

活動期間限定ユニット・BELLRING少女ハート '22と、解散したオリジナルのBELLRING少女ハートによるツーマンライブ「AQBI DIG DEAD OR ALIVE BELLRING少女ハート '22 vs BELLRING少女ハート」が、1月8日に東京・新宿LOFTで行われた。

ベルハーことBELLRING少女ハートは2012年4月にデビュー。アイドルシーンの多様化が進む中でもとりわけ特異性のあるサイケなサウンド、黒い羽根を身に着けた異色のビジュアル、荒削りながら中毒性の高いパフォーマンスでコアな人気を博し、インディーズアイドルを活性化させる立役者となったが、2016年末に活動を休止した。ベルハー“崩壊”後、一部メンバーはTHERE THERE THERESとして活動を継続するも2019年に解散。メンバーそれぞれが別の道を歩む中、結成10周年を迎えた2022年4月8日、新たなメンバー構成によるBELLRING少女ハート '22が誕生する。ベルハー'22はその名の通り2022年限定のユニットながら、ベルハーの意匠を受け継ぐグループとして精力的な活動を重ねてきた。2023年は新たなメンバー構成によるBELLRING少女ハート '23の活動も決定している。

今回の公演は、小河原唯(ex. NILKLY)、MIGMA SHELTERのタマネこと橘田あまね、ブラジルこと新倉のあ、ミミミユこと美波未優、そしてベルハー'23でも活動予定の新メンバー・葵みとの5人からなるベルハー'22と、朝倉みずほ、仲野珠梨、柳沢あやの、カイ、MIGMA SHELTERのレーレこと仮眠玲菜の5人によるオリジナルベルハーの一騎打ち。1日限定の“無印”メンバー集結、活動期間終了を迎えたベルハー'22のラストステージというスペシャルなツーマンとあり、満員のフロアは開演前から異様な熱気が渦巻いていた。2組を運営するAqbiRec代表・田中紘治氏が「周囲にちゃんと思いやりをもって楽しんでくれれば。愛がねえなと思ったら引きずり出しますが、愛があってのことなら多少のことには目をつぶるので、楽しんでいきましょう」と観客に呼びかけ、まずは新グループ・FingerRunsでともに活動するベルハーの朝倉、ベルハー'22の小河原がステージへ。2人は先攻後攻を決めるじゃんけんを行い、勝った朝倉は後攻を選ぶ。先攻となったベルハー'22は急いでスタンバイ。先代から受け継いだ黒い羽根を着け、ステージに立った。

「憂鬱のグロリア」で幕を開けたベルハー'22のライブ。2組の持ち時間など、どのような進行になるのかは明かされないままのスタートとなったが、5人はここからたっぷり1時間、全14曲のパフォーマンスを展開した。「Starlight Sorrow」「ホーネット'98」といった初披露の楽曲も盛り込みつつ、「サーカス&恋愛相談」終盤の絶叫から「the Edge of Goodbye」へとなだれ込む無印ベルハーを継承した流れなど、5人は要所要所に見せ場を作りながらフロアの熱気をぐんぐん高めていく。ベルハー'22としての活動がこのライブをもって終了してしまうことを惜しみ、「終わりたくない」「ここで始めなかったら終わらないんじゃない?」とささやかな抵抗を試みた5人だったが、ハグをして団結力を高め、「アイスクリーム」からラストスパートへ。「タナトスとマスカレード」「low tide」「鉄の街」と、ファン人気の高い2015年の作品「13 WEEKS LATER EP」からの楽曲を並べ、最後は「rainy dance」で一段と激しくフロアを盛り上げて先輩たちへとバトンをつないだ。

「じゃあそろそろ……アホいくよ?」と田中氏がベルハーの登場を告げ、舞台袖から「ベルハーファイトー! オーイエー!」という掛け声が聞こえると、ガヤついていたフロアはさらに沸き立つ。ベルハー'22から黒い羽根を受け取った朝倉、仲野、柳沢、カイ、仮眠がステージに並び立ち、2013年発売の1stアルバム「BedHead」に収録されたGSテイストの「ボクらのWednesday」で一夜限りの復活ライブをスタートさせた。ひさびさに顔を合わせ、盛り上がるファンを前にベルハーの楽曲を歌う喜びからか、現役当時の鬼気迫るムードとは異なり、時折笑顔も覗かせる5人。MCでは当時の自己紹介フレーズで挨拶し、長年のファンを沸かせた。なお仲野と仮眠は活動時期が重なっていないためこれが初共演で、すでに現役を退いている仲野とMIGMA SHELTERからの卒業を発表している仮眠の共演は貴重な機会となった。

無印ベルハーは1stアルバム「BedHead」、2ndアルバム「UNDO THE UNION」の楽曲を中心としたセットリストでライブを進めていく。後半戦、5人のアカペラで始まった「憂鬱のグロリア」は合唱を巻き起こし、ベルハー'22も歌った「サーカス&恋愛相談」は絶叫から「rainy dance」へとつなげる。終盤は後期の代表曲「asthma」、初期を代表するアンセム「the Edge of Goodbye」とキラーチューンが続き、ピースフルなムードのフォークロック「BedHead」ではメンバーが涙を流す場面も。ラストの「c.a.n.d.y.」まで全17曲、すべてのパフォーマンスを終えたベルハーはステージにベルハー'22を呼び込み、10人横並びで記念撮影。晴れやかな表情で「それでは以上! みんなのファンをいただきます! BELLRING少女ハートと」「BELLRING少女ハート '22でした!」と特別な一夜を締めくくった。田中氏が「特典会の都合でアンコールはございません」と言いながら「the Edge of Goodbye」のイントロを流すと、そのまま10人そろってパフォーマンス。粋な計らいに会場は大盛り上がりで、10人はさらにもう1曲、「BedHead」を一緒に歌ってライブを終えた。

「AQBI DIG DEAD OR ALIVE BELLRING少女ハート '22 vs BELLRING少女ハート」2023年1月8日 新宿LOFT セットリスト

BELLRING少女ハート ’22

01. 憂鬱のグロリア
02. Starlight Sorrow
03. UNDO
04. ボクらのWednesday
05. yOUらり
06. サーカス&恋愛相談
07. the Edge of Goodbye
08. asthma
09. ホーネット'98
10. アイスクリーム
11. タナトスとマスカレード
12. low tide
13. 鉄の街
14. rainy dance

BELLRING少女ハート

01. ボクらのWednesday
02. ダーリン
03. Karma
04. 夏のアッチェレランド
05. WIDE MIND
06. UNDO
07. Crimson Horison
08. yOUらり
09. アイスクリーム
10. 憂鬱のグロリア
11. サーカス&恋愛相談
12. rainy dance
13. D.S.P ~だいすぴッ~
14. asthma
15. the Edge of Goodbye
16. BedHead
17. c.a.n.d.y.
18. the Edge of Goodbye / BELLRING少女ハート×BELLRING少女ハート '22
19. BedHead / BELLRING少女ハート×BELLRING少女ハート '22

記事初出時、本文およびセットリストの曲名表記に誤りがありました。お詫びして訂正します。

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