AKB48武藤十夢の卒業公演が3月8日に東京・AKB48劇場で開催された。
2011年に16歳でAKB48の12期生として加入した武藤は、尊敬する先輩である大島優子の卒業後、“優魂継承”という言葉を掲げチームKの中心メンバーとして長年AKB48を牽引。2月28日に東京・立川ステージガーデンで行われた卒業コンサートでは、チームK楽曲や武藤がランクインした選抜総選挙の楽曲を中心に熱いパフォーマンスが披露され、最後には大島からサプライズで届いた手紙で「“優魂継承”のスピリッツを体現してくれた」という言葉が彼女に贈られた。
卒業公演で披露されたのは全19曲。茂木忍とのデュエットでアイドルらしさ全開の「わがままな流れ星」を歌い終えた武藤が「(この歳でこの曲やるのは)きっつい……」とこぼすひと幕もあった。公演終盤、黒いドレスに身を包んだ武藤が「あの日の自分」を歌唱していると、妹の武藤小麟、同じ12期生の大森美優、佐々木優佳里らがステージに登場。さらにOGメンバーで同期の田野優花、平田梨奈もサプライズで駆けつけ、武藤の卒業を祝った。また「草原の奇跡」では田口愛佳率いる“田口チームK”メンバー全員がステージに集結した。
武藤は「今日が最後だと思うと信じられない気持ちなんですが、改めて『あ、昔は本当にポンコツだったな』と思って。この前の卒業コンサートでも、来てくれた卒業生メンバーに『あの十夢がそんなにしゃべれるの!? 大人になったねー!』みたいな反応をすごくされました(笑)」と卒業コンサートの裏側を明かす。続けて「私にとって劇場はホームで、立つのがつらいときもありましたが、不思議とステージに立って皆さんからたくさんコールをもらうと、終わった頃には元気になっていて……私が元気をあげる側なのにみんなから元気をもらってしまったなあ……と思った日は何日もありました。ホームを巣立つというのはちょっと不安もありますが、ここから私は前に進みます。ここで学んだことや経験したことを糧にがんばっていくので、応援してくれたらうれしいですし、私のホームだった場所にもまた足を運んでもらえたらと思います! 最後まで本当にありがとうございました!」と彼女はファンに感謝の思いを伝えた。
最後は“大島チームK”の代表曲「スクラップ&ビルド」を全員で披露。武藤は清々しい表情で「こんなに楽しく幸せに卒業できるのは、なんて言うんだろう……最高ー!! AKB48人生は終わりますけど、まだまだ私はこれからなので、応援よろしくお願いします!」と挨拶。チームKメンバーに対して「本当にいいチームになったなと実感できたので、最後、“田口チームK”でよかったです!」とメッセージを贈り、温かな拍手とたくさんの「ありがとう」の声に包まれて、約12年のAKB48人生に幕を下ろした。
「AKB48 武藤十夢 卒業公演」2023年3月8日 AKB48劇場 セットリスト
01. 掌
02. 逆上がり
03. 否定のレクイエム
04. その汗は嘘をつかない
05. エンドロール
06. わがままな流れ星
07. 愛の色
08. 抱きしめられたら
09. 虫のバラード
10. フリしてマネして
11. 海を渡れ!
12. 街角のパーティー
13. ファンレター
<アンコール>
14. 不義理
15. ハンパなイケメン
16. To be continued.
17. あの日の自分
18. 草原の奇跡
19. スクラップ&ビルド