本日7月14日に全国公開された宮崎駿監督の最新映画「君たちはどう生きるか」の主題歌を米津玄師が担当。新曲「地球儀」を書き下ろしたことが発表された。
「君たちはどう生きるか」は、宮崎監督オリジナルストーリーによる“冒険活劇ファンタジー”。「風立ちぬ」から10年ぶりとなる宮崎監督の長編作品に期待が高まる中、宣伝が一切行われず、公開まで内容やキャスト、スタッフなどの情報が伏せられていることが大きな話題となっていた。
米津は小学生のときに「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」を映画館で観た際に受けた衝撃や、マンガ版「風の谷のナウシカ」を創作の指針としていることなど、かねてより宮崎監督のことを敬愛し、作家としても道標のような存在として大きな影響を受けていることを公言していた。米津自身の長年の思いが実を結ぶような形で、宮崎監督との制作が実現。4年の歳月を経て発表の機会を迎える形となった。
なお「地球儀」が7月17日に配信リリース、7月26日にシングルとしてCDリリースされることも明らかに。シングルは「地球儀」のCDに160ページの写真集を同梱したパッケージとなり、初回盤、通常盤の2形態でリリースされる。併せて公開となった作品のアーティストビジュアルは、木村和平が撮影を担当した。
米津玄師 コメント
「君たちはどう生きるか」の主題歌として「地球儀」という曲を作らせてもらいました。
お話を頂いたのはもう4年ほど前のことです。一番最初は驚愕すると同時に「何故自分なのか」と困惑しました。曰く、宮崎さんがFoorinのパプリカをラジオで耳にしたのをきっかけにわたしに白羽の矢が立ったようです。5冊分にもなる重たい絵コンテを頂き、宮崎さんから説明を受け、恐る恐る作曲に取り掛かりました。今や遥か遠い昔の出来事のように感じています。
この4年間のあいだ、幾度か小金井のスタジオへと足を運び、宮崎さんや鈴木さんとお話をさせて頂いたのですが、その殆どが不思議なくらい気持ちよく晴れた日でした。近所にいる園児の声を聞きながら、黒々と落ちた木陰の中を歩いたのをおぼえています。常日ごろ狭い部屋で独り過去の記憶を辿りながら作曲をしている身からすると、それは豊かと呼ぶ他ない体験でした。
小さな子供の頃から宮崎さんの映画を見て育ちました。いつしかわたしは大人になり、音楽を作る人間になりました。その音楽を沢山の人に受け取ってもらえるようにもなりました。まだ至らぬ部分も数え切れないほどありますが、至らなさも含めて確かにここまで生きてきたのだと思えます。
「地球儀」は「君たちはどう生きるか」の為の曲であり、わたしが今まで宮崎さんから受けとったものをお返しする為の曲でもあります。今まで映画を作り続けてくれてありがとうございました。そしてこれからもずっと作り続けてください。