luzが7月23日に東京・Zepp Haneda(TOKYO)でライブツアー「luz 8th TOUR -Joker-」東京公演を開催した。
「luz 8th TOUR -Joker-」は、7月に大阪・Zepp Osaka Baysideと東京・Zepp Haneda(TOKYO)で行われた東阪ツアー。東京公演はluzの誕生日である7月23日に開催された。
場内に四つ打ちのバスドラムが鳴り響き、luzとバンドメンバーを手拍子で迎える観客。ベースが奏でる性急な4ビートがライブの幕開けを告げ、luzは「カプリスキャスト」「Ruthless」を続けざまに歌った。黄色い歓声が飛び交う中、「声出せるって知ってるよね? 声出せるのにそんな小さい声でいいのか!」というluzの煽りで「ジャンキーナイトタウンオーケストラ」がスタート。彼とファンはともにシンガロングを巻き起こした。
シャッフルビートが印象的な「クイーンオブハート」を経て、luzはKanaria「酔いどれ知らず」をカバー。SNSで大流行したフレーズが客席を盛り上げる。「ロミオとシンデレラ」ではluzがステージを右へ左へと動き回り、ファンにしっかりと歌声を届けた。欧風なトランペットのパッセージから始まった「ラブカ?」に続き、luzは「光彩」を情感たっぷりに歌い上げる。「アイビーラスト」がスタートすると、ステージにサプライズゲストのたなか(Vo / Dios)が登場。2人が捲し立てる早口のリリックに、観客は大歓声を上げた。
バックバンドによる幕間演奏を挟み、「M.B.S.G.」で再び姿を現したluz。ステージに設置されたお立ち台の上で彼は頭を振り回し、髪をバサバサと揺らす。luzが観客に振り付けを伝授し「恥ずかしがってるやつはダセえからな!」という煽りで始まったのは「涅槃」。「キョウソ スウハイ」というリフレインに合わせてファンは繰り返し踊った。激しいヘドバンが巻き起こった「FAITH」「FANATIC」ののち、luzは「自分の価値は自分で決めろ!」と観客を鼓舞し「Identity Crisis」をスタートさせる。黄色い歓声が轟き、luzとファンは一緒になって髪を振り乱した。
アンコールの拍手に迎えられ、1人ずつステージに戻ってくるバンドメンバーたち。ドラム、ベース、ギターの順に音が重なっていく。満を持してluzが登場すると、YOASOBI「アイドル」とAdo「踊」という難曲をカバー。贅沢なセットリストに観客は歓喜の叫びを上げた。
客席に飛び交う「かわいいー!」などの賛辞にluzは「30歳だぜ? キツくね?」と照れ笑い。「こうちゃん、30歳になっちゃった(笑)」と今月公開したばかりの本名(帯刀光司)も交えながら話し、ファンの笑いを誘う。ステージにサプライズケーキが運ばれてくるとluzはうれしそうな表情を浮かべ、再び姿を現したたなかにケーキを2口「あーん」で食べさせた。その後、luzは「Dearest, Dearest」でライブを再開。この曲ではファンの撮影が許可され、場内は無数のスマートフォンの光で満たされた。
残り1曲を残して、luzはこの日最後のMCを始めた。「ハチャメチャな人生を歩んできました」と振り返ったluzは、自らの生い立ちについて「お母さんを助けられなかったこと、今でもすごく後悔しています。あのときもうちょっと早く、救急車を呼んでいれば。それからめちゃくちゃ苦しい人生を歩んできて。30歳になるなんて想像もできなかった。1週間先のことも想像できなかった。でもこうして、僕が家族だと思っているみんなが支えてくれて、僕が生まれた日を祝ってくれて。お母さんとお父さんがくれたこの声のおかげで、僕はみんなと出会えました。本当に心から感謝しています」と涙ながらに話し、ラストナンバー「Despair」をスタートさせる。これまで彼を支えてきたファンとともにシンガロングを巻き起こしたのち、華々しい空気に包まれながらステージをあとにした。
luz「luz 8th TOUR -Joker-」2023年7月23日 Zepp Haneda(TOKYO) セットリスト
01. カプリスキャスト
02. Ruthless
03. ジャンキーナイトタウンオーケストラ
04. クイーンオブハート
05. 酔いどれ知らず
06. ダーリン・ブルー
07. ロミオとシンデレラ
08. ラブカ?
09. ダーリン
10. 光彩
11. アイビーラスト
12. M.B.S.G.
13. 涅槃
14. FAITH
15. FANATIC
16. Identity Crisis
17. 幽世
<アンコール>
18. アイドル
19. 踊
20. Dearest, Dearest
21. Despair