JOYSOUND 音楽ニュース
powered by ナタリー
「JOYSOUND X1」公式サイトJOYSOUND公式キャラクター「ジョイオンプー」

くだらない1日&downt主催のスリーマン企画、SuiseiNoboAzを迎えた下北沢の夜

くだらない1日(撮影:稲垣ルリコ)
約1年前2023年09月11日 2:01

9月7日に東京・下北沢 BASEMENTBARでdownt、くだらない1日によるライブイベント「ALCAHEST」が開催された。

「ALCAHEST」はdownt、くだらない1日によるスリーマンライブシリーズ。各公演のゲストとして愛知・HUCK FINN公演にNo Buses、静岡・Shizuoka UMBER公演にMASS OF THE FERMENTING DREGSが出演し、最終日となった東京公演にはSuiseiNoboAzがゲスト出演した。

1組目に登場したSuiseiNoboAzは、「liquid rainbow」でライブをスタートさせ、うねるグルーヴの渦で会場を包み込む。石原正晴(Vo, G, Sampler)は淡々とした口調で「我々は若くないんですが、イケイケの若い人たちとやると、細胞の新陳代謝が活性化してイケイケになれるんですね。若い芽を潰してやろうと……」と述べ、疾走感のある「mizuiro」で力強い歌声を響かせた。彼らはライブ中盤以降、不可思議なメロディとサウンドからなる新曲「CARGO CULT」、最新型のヒップホップを作ろうと思ったら“怖い話”になったという「亡霊に遭ひし事」などを届けた。

Downtはくだらない1日の河合崇晶(B)が在籍するスリーピースバンド。1曲目「111511」で富樫ユイ(G, Vo)の透明感のある歌声とギターのアルペジオが心地よく響く。「mizu ni naru」では河合とTener Ken Robert(Dr)のリズム隊が頭を揺らして演奏する中、富樫が激しく歪んだ音色でソロを奏でるなど、緩急の効いたアンサンブルを届けた。3人は9月27日に10inchアナログ「III」を発売することを告知しつつ、新曲を含む楽曲を披露。ラストにはアナログ盤に収められる8分超の大作「13月」を演奏し、ステージをあとにした。

くだらない1日は、山田健人(yahyel)がミュージックビデオを手がけたことでも話題になったキラーチューン「やるせない」を1曲目に投下。キレのある演奏で一気に観客の心を鷲づかみにする。続けて彼らは7月に発表した「誕誕」を疾走感たっぷりに届けたほか、完成したばかりだという「trust none」などを演奏。さらにMCをはさみつつ、エッジの効いたギターカッティングが印象的な新曲「泣き虫」や、メロコア的なアプローチのアッパーチューン「たぶんそうです」、エッジィな人気曲「レッドアイズオルタナティブブラックドラゴン」などを次々にパフォーマンスし、フロアいっぱいの観客の興奮を煽った。

くだらない1日はライブ翌日の9月8日に新曲「泣き虫」を配信リリース。「泣き虫」は高値ダイスケ(Vo, G)が小学生のときに体験した「給食を時間内に完食できるようになった時に完食できない仲間に絶交を伝えられ物心がついた」というエピソードがもとになっている楽曲で、学童期から思春期への移り行く過程をテーマに制作された。

高値ダイスケ(Vo, G / くだらない1日)コメント

今回の曲は等身大の自分を意識して制作しました。
僕は幼少期から華やかさと対照的な性格で、憧れがあるものの流行を取り入れたりすることが苦手なので、今回の曲も流行りの賑やかで華やかな楽曲とは反対のできるだけシンプルな構成にしています。
僕は大人になった今でも、洗面台に吐き出した給食の残りや犯人の分からない落書きを見たときのような、虚しさ、無力さ、憤り、絶望感を抱くことがあり、大人になったところで人は見かけほど成長しないんだなと実感しています。
なので、皆さんも当時を思い出して、僕が書いている文などは気にせずに自分自身の解釈でこの曲を聴いていただけると嬉しいです。正解など無い。
ちなみにサウンド面は4:17から始めるアウトロの展開を侍みたいにしたいと思って、バンドアレンジを相当練り直しました。ここはカッコいいと思われたくて必死に作ったので解釈など無い。

「ALCAHEST」2023年9月7日 下北沢 BASEMENTBAR セットリスト

SuiseiNoboAz

01. liquid rainbow
02. mizuiro
03. 3020
04. CARGO CULT
05. 亡霊に遭ひし事
06. GHOST IN THE MACHINE DRUM
07. PIKA

downt

01. 111511
02. 新曲
03. mizu ni naru
04. 地獄で夢をみる
05. AM4:50
06. 新曲
07. 13月

くだらない1日

01. やるせない
02. 激情部
03. 誕誕
04. アメフト部(feat.as a sketch pad)
05. 帰宅部
06. trust none
07. 泣き虫
08. 前奏
09. heel
10. 力水
11. たぶんそうです
12. レッドアイズオルタナティブブラックドラゴン
<アンコール>
13. 原宿五階秘密基地
14. ガンプラ

関連記事

mudy on the 昨晩

mudy on the 昨晩の“集大成企画ライブ”第3回ゲストはSuiseiNoboAz

6日
「TAMATAMA FESTIVAL 2024」キービジュアル

「TAMATAMA FESTIVAL」にExWHYZ、ギャンパレ、KiSS KiSS、澤部渡、ゆうらん船ら追加

7日
「ボロフェスタ2024」ロゴ

「ボロフェスタ」にキンブラ、幽コミ、downt、kurayamisaka、天国注射、171ら追加

約1か月
SuiseiNoboAz

SuiseiNoboAzから高野メルドーが脱退、昨夜のO-nestワンマンがラストステージ

約2か月
内山結愛(RAY)

内山結愛(RAY)が選ぶ2024年夏の10曲

約2か月
「露草聲聲 vol.1:Enfants x downt Live in Taipei」告知ビジュアル

Enfants×downtの台湾ツーマンが決定

2か月
Homecomings(撮影:新家菜々子)

Homecomings、新体制後初ツアーが渋谷クアトロで終幕 downt&kurayamisakaと競演

2か月
iVy

始動1年の宅録ユニットiVyが初EP「幽泳プログラム」配信、カセットとMDでも発売

3か月
「TOKYO CALLING 2024」告知ビジュアル

「TOKYO CALLING」に忘れらんねえよ、YAJICO GIRLら53組追加

3か月
downt「Underlight & Aftertime」カセットテープのジャケット。

downtの初フルアルバムがカセット化、アナログ盤も秋に発売決定

3か月