JOYSOUND 音楽ニュース
powered by ナタリー
「JOYSOUND X1」公式サイト「ジョイオンプー」LINEスタンプ販売中

KREVA、武道館を何度も“頂点”に導いた「NO REASON」ファイナル

KREVA(撮影:西槙太一)
約1年前2023年09月19日 3:02

KREVAが9月15日に東京・日本武道館にて、ライブツアー「KREVA CONCERT TOUR 2023『NO REASON』」の最終公演を行った。

「Na Na Na」で一瞬で頂点へ

前日は同じ会場で三浦大知、石川さゆり、KICK THE CAN CREW、AKLOというバラエティに富んだゲストを招いた「908 FESTIVAL」を開催し、さまざまなコラボレーションを繰り広げたKREVA。“有歓声“が可能となった待望のツアー「NO REASON」のラストを飾ったこの日の武道館公演では一転して、終始一貫、自身の代表曲を繰り出すハイライトだらけのステージを展開した。

白根佳尚(Dr)、大神田智彦(B)、田中義人(G)、アンドウヒデキ(Key)、熊井吾郎(MPC、DJ)、SONOMI(Cho、Key)からなるKREBandのダイナミックなアンサンブルで幕を開けた武道館公演。6人が奏でるアンサンブルを浴び、せり上がりで現れたKREVAが歌い始めたのは「Na Na Na」だった。この曲はKREVAが「みんなで歌える日が来るまで取っておきたい」とコロナ禍においては封印していた特別な1曲。ライブのクライマックスを彩ってきたアンセムが、のっけからリボンキャノンの特効演出とともに披露され、オーディエンスのテンションはいきなりピークに達した。

ドラムロールに合わせて大袈裟にサングラスを外してみせたKREVAはニヤリと笑うと「(今日は)頂点が何個もあると思います」と予告し、「昨日の俺より今日の俺のほうがカッコいい」と切り出す。そこから始まったのは、長年ビーフ状態にあると言われていたOZROSAURUSとのコラボ曲「Players' Player」だ。敵を射抜くような視線で、スキルフルなラップを繰り出したのち、KREVAはファイヤーボールが飛び交う横で「基準」を叩き込み、攻撃的な一面を全開に。しかし、武道館が緊張した空気に包まれたのも束の間、続くブロックでは「イッサイガッサイ」「スタート」「変えられるのは未来だけ」といった新旧のナンバーがメロウな時間を紡ぎ、ひと口に“頂点”とは言ってもさまざまな形があることが証明される。

代表曲連発で全開にした“らしさ”

「毎朝文章を書いてる中で、この曲の歌詞がよく出てきた。今の気持ちにフィットする」という言葉からKREVAがラップしたのは、2008年リリースの「あかさたなはまやらわをん」。イントロが響いた瞬間、オーディエンスの興奮気味の歓声が沸き起こり、コール&レスポンスの応酬によって一体感が生まれた。SONOMIのふくよかなボーカルが堪能できる「ひとりじゃないのよ」を経てKREVAは、「ラッパーだけどグッドミュージックも作れる。みんなの力になる曲も、ラブソングも作れる。両方があるから俺なんです」「ここからはライブの最後に歌ってきた曲だらけ、俺らしさ全開で披露してみたいんですけど、どうですか?」と観客に問いかける。そして「アグレッシ部」を筆頭に、「瞬間speechless」「音色」「Expert」といった、デビューから現在に至るまでに世に放ってきた“グッドミュージック”を曲の世界観とリンクしたライティングや特効を交えながらシームレスにパフォーマンス。リリシストとして、シンガーとしての両方のスキルの高さをオーディエンスに存分に印象付けた。

ICEとの念願コラボと「ichiban」セルフカバー

ライブの終盤に差しかかったタイミングでKREVAは「30年前の思い出話を」と前置きし、渋谷のCD屋でジャケ買いをしたCDの中で心に響いた1曲について紹介。「30年前はそれをサンプリングして、武道館でやるなんて想像してなかった」「その30年前に買ったCDの方が来てます。私自身が一番興奮してます!」と少年のような笑顔で、ICEの国岡真由美(Vo)を呼び込んだ。国岡が歌うのはもちろん「Have a nice day!」でサンプリングされている「Mellow Blue」。KREBandの芳醇なサウンドに乗せて、国岡がしとやかな歌声を武道館中に響かせる。ラストでKREVAも鍵盤を弾きながらボコーダーでデュエットをするというこの日限りのセッションを挟み、国岡の「それでは皆さん『Have a Nice Day』」という挨拶とともに始まったのは「Have a nice day!」だ。そこから「OH YEAH」「パーティはIZUKO?」「C'mon, Let's go」といったKREVA流のパーティチューンが矢継ぎ早に披露され、「人生」でライブ本編は大団円を迎えた。

「もうちょっと……いや、もっとやらせてください!」とステージに帰還したKREVAは熊井を呼び込み、「昨日の俺より今日の俺。本番の俺よりアンコールの俺。この短時間で成長してる」とラップ。そこから、この日2回目の「Players' Player」に突入し、オーディエンスを歓喜させた。青森出身である熊井とSONOMIと3人で歌ってきた「ラッセーラ」を武道館ではKREBandとともに披露したり、King & Princeに提供した「ichiban」のセルフカバーを披露したり、ツアーファイナルらしい特別なパフォーマンスで会場を盛り上げたKREVA。「また会いにきてください。すげえ楽しかった」と破顔すると、「Under the Moon」をファンとともに大いに歌い「NO REASON」に幕を下ろした。

セットリスト

01. Na Na Na ~2019 Ver.~
02. トランキライザー ~2019 Ver.~
03. Players' Player
04. 基準 ~2019 Ver.~
05. Paradigm
06. H.A.P.P.Y(イントロ)
07. 涙止まれよ feat. SONOMI
08. イッサイガッサイ ~2019 Ver.~
09. LOOP END / LOOP START(Short)
10. スタート ~2019 Ver.~
11. かも ~2019 Ver.~
12. 変えられるのは未来だけ
13. あかさたなはまやらわをん
14. ひとりじゃないのよ feat. SONOMI
15. アグレッシ部 ~2019 Ver.~
16. 居場所 ~2019 Ver.~
17. 瞬間speechless
18. 音色 ~2019 Ver.~
19. Expert
20. Mellow Blue(ICE)
21. Have a nice day!
22. OH YEAH
23. パーティはIZUKO? ~2019 Ver.~
24. C'mon, Let's go ~2019 Ver.~
25. 人生
<アンコール>
26. ラッセーラ
27. ichiban
28. Under the Moon

JOYSOUND
JOYSOUND.COMカラオケ歌うならJOYSOUND

関連記事

「ジャパニーズMCバトル:PAST<FUTURE」表紙画像

KEN THE 390と豪華ラッパーがMCバトル史を語り合う連載書籍化、呂布カルマとの対談を追加収録

7日
KREVA

KREVA新曲ジャケットは証明写真風

25日
「SWEET LOVE SHOWER 2024」の様子。

エルレ、サカナクション、Vaundy、イエモンほか出演「ラブシャ」放送アーティスト決定

約1か月
ANARCHY「LAST」コンセプトフォト

ANARCHYのニューアルバムにKREVAが参加

約1か月
左からKREVA、中嶋峻太。

KREVAが13年ぶりにJ-WAVEナビゲーターに、初回放送ゲストは大ファンのブランドデザイナー

約2か月
KREVA

KREVAが新曲やアナログ盤3タイトルの発売など一挙発表、直筆リリックの展示会「原書展」も

2か月
KREVA

KREVAが“クレバの日”にYouTube生配信、20周年プロジェクトの概要明らかに

3か月
「SWEET LOVE SHOWER 2024」の様子。

イエモン、スピッツ、エルレ、Vaundy、サカナクションら出演「ラブシャ」3週にわたってオンエア

3か月
KREVA

KREVAの20年を凝縮したムック本「KRECIPE」発売

3か月
KREVAが出演する大同特殊鋼のCM「すごい未来、特殊鋼と行こう! 総論篇」より。

KREVA、大同特殊鋼の技術力をラップで表現

3か月