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LUNA SEAの名盤再現ツアーが開幕「もう一度ムーブメントを起こしたい」

「LUNA SEA DUAL ARENA TOUR 2023」神奈川・Kアリーナ横浜公演の様子。
約2年前2023年10月10日 8:02

LUNA SEAのライブツアー「LUNA SEA DUAL ARENA TOUR 2023」が、10月7日に神奈川・Kアリーナ横浜にて開幕した。

「LUNA SEA DUAL ARENA TOUR 2023」は、90年代のアルバム「MOTHER」および「STYLE」のリリース当時に行われたツアーを再現するもの。全国5カ所で2日間ずつ開催され、いずれも1日目が「MOTHER OF LOVE, MOTHER OF HATE」公演、2日目が「UN ENDING STYLE」公演として実施される。この記事ではツアー初日公演の模様をレポートする。

定刻を過ぎて客電が落とされると、暗闇となった場内は無数のレーザー光と浮遊感のあるシンセサウンドに埋め尽くされ、開演を待ち望んでいたSLAVE(LUNA SEAファンの呼称)は一斉に立ち上がって盛大な歓声を送る。するとおもむろにSUGIZO(G)のトリプルネックギターからアバンギャルドなディストーションサウンドが響きわたり、真矢(Dr)のカウントインを契機にINORAN(G)が12弦アコースティックギターでつややかなアルペジオを奏で始めた。そこへJ(B)の骨太なベースリフが追従し、続いてRYUICHI(Vo)の物憂げで耽美な歌声が「楽園に刻まれた 愛の詩は」と繊細な言葉を紡ぎ始める。

こうしてアルバム「MOTHER」のオープニングナンバーとしてもおなじみの「LOVELESS」で火蓋が切られた本公演は、その後も90年代当時のツアーをそのままなぞるような選曲で進行した。近年では演奏される機会の少なかった楽曲群も惜しみなく披露され、イントロが鳴らされるたびにオーディエンスからは歓喜の絶叫が上がる。そうしたレア曲と併せ、「MOTHER」リリースツアーの再現ライブと銘打っているだけに同アルバム収録の「ROSIER」や「IN FUTURE」といった代表曲も当然のように披露されていき、会場の熱気は天井知らず。また、曲によってさまざまな竿や奏法を繰り出すSUGIZOの変幻自在なギタープレイや真矢のドラムソロコーナーなど、各メンバーの卓越した個人技においてもLUNA SEAは観客を大いに魅了した。

終盤のMCでは、RYUICHIが「こうして5人で地元・神奈川の新しい、美しいKアリーナ横浜に立てて本当にうれしく思います」と感慨を述べ、「この(LUNA SEA結成からの)34年、いろんなことがあったよね。今日、もしかしたら初めて観に来てくれた仲間もいると思うんだけど、ずーっとみんなでともに……お前らとともにシーンを作ってきたじゃん、俺たち。これからも盛り上がっていこうぜ!」と呼びかける。さらに11月29日リリース予定のセルフカバーアルバム「MOTHER」「STYLE」について触れるひと幕も。「今まさに最終のレコーディング作業中なので。たぶんいい意味で驚いてもらえる……『うわー、キてる!』って思ってもらえるアルバムになると思います」と期待を煽った。

メンバーそれぞれからひと言ずつ挨拶を述べるくだりでは、まず真矢が「今回のツアー、年末までみんなで愛し合って……そして舞台の上とお前らと、どっちが最高にイカしてるか勝負しようぜ!」とSLAVEたちに宣戦を布告し、Jは「最高のツアーにしようぜ!」とシンプルな言葉で熱いメッセージを投げかける。次にコメントを求められたINORANはマイクに向かわず、RYUICHIに何やら耳打ち。「ふむふむ」と耳を傾けたRYUICHIは、客席のほうを向いて「みんな愛してるって」と伝言を届けた。そしてSUGIZOが「過去が今、最高の形で現在によみがえった。一緒に未来を迎えましょう」とオーディエンスに語りかけると、最後にRYUICHIが本ツアーにかける思いを改めて口にする。「インディーズの頃のあの思い、そしてメジャーになってからの思い。(「MOTHER」と「STYLE」は)LUNA SEAの中心を支えてくれた2枚のアルバムだよ。もう一度みんなとともにムーブメントを起こしたいんだよね」との意志を訥々と語り、客席に大歓声を巻き起こした。

また、アンコールのみ客席からの写真撮影が許可されるサプライズもあり、多くのSLAVEたちがスマートフォンをステージに向ける光景が広がった。SNSにはその写真が多くアップされているので、興味のある読者はハッシュタグ「#LUNAPIC」でぜひ検索を。

「LUNA SEA DUAL ARENA TOUR 2023」はこのあと福岡、宮城、愛知で行われ、12月31日の大阪・大阪城ホールでのカウントダウンライブをもってファイナルを迎える。

撮影:田辺佳子、上溝恭香、清水義史

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