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Pay money To my Painメンバー3人が集結「改めてKはすげえヤツやったなと」

「SUNRISE TO SUNSET初日舞台挨拶の様子。
約1年前2023年11月17日 15:05

Pay money To my Painのドキュメンタリー映画「SUNRISE TO SUNSET」の初日舞台挨拶が昨日11月17日に東京・新宿バルト9で行われ、メンバーのPABLO(G)、T$UYO$HI(B)、ZAX(Dr)、監督の茂木将が登壇した。

昨日11月17日に東京・新宿バルト9ほかで封切られた「SUNRISE TO SUNSET」は、ボーカリスト・Kの急逝により2013年12月30日をもって活動休止となったバンドPay money To my Painの軌跡を追った作品。残されたメンバーや、Kj(Dragon Ash、The Ravens)、Taka(ONE OK ROCK)、JESSE(The BONEZ、RIZE)など彼らをリスペクトするアーティストたちの証言、過去の未公開映像、そして一夜限りの復活を果たしたcoldrain主催フェス「BLARE FEST.」の映像を通じ、Pay money To my Painの真髄に迫る内容となっている。

まず茂木が本作の制作のきっかけについて、「僕は『BLARE FEST.』のトータルディレクションをしていて、このイベントが終わったときに、ファンの方から『PTPの映像をどこかで公開しないんですか』という声をもらって、なんとか形にしたいと思ったんです。それで劇場で公開できないかとワーナーミュージック・ジャパンの方に相談して」と経緯を説明。PABLOも「やるんだったら映画にしたらいいんじゃないのと思った」と同調し、T$UYO$HIは「『BLARE FEST.』が終わってから編集された映像をもらって、日が経ってから家でそれを観たらとんでもなくいいものだったので、それを俺たちだけの思い出にしておくのはどうなのかなと思いました」と自身の心情を交えて語る。さらにZAXは本作の出来栄えについて「何回も観たけど、素晴らしいものができたと思ってます」と自信をのぞかせた。

PABLOが「映画の中にあったレコーディングの映像あるじゃん。あれ、実はうちの下駄箱の中にテープが入ってた(笑)」と明かしてファンの笑いを誘うひと幕を挟み、茂木が制作にあたって心がけたことについて熱弁。彼は「自分で脚色をしない。事実だけを抽出することを心がけました。インタビューに関しては、『PTPが残したものは何か』というコンセプトをもとにしましたね」と語った。

司会者から完成した映画を観た感想を問われると、T$UYO$HIは「Kに出会ってから、映画のような波乱万丈な人生だなと思ってましたが、本当に映画になるんだなと。自分たちの過ごした日々の一部が映像になって観られるのはうれしいですね」と顔をほころばせる。ZAXは「すごくいいバンドやなと思いました。感動しました」と感慨深げな表情。PABLOは「封印してる記憶ってたくさんあって、最初は画面が見れないというか、泣いてるわけじゃないけど、直視するのが難しい部分もあって。4回目くらいでやっと客観的に観れるようになって、がむしゃらにやってきてよかったなと思いました」と振り返った。

さらにT$UYO$HIは「今日も観に来てくれてるんだけど、Crossfaithとかが海外でバンバンライブをやってるのを見て、俺らも海外でライブやりたかったなという気持ちもあったけど、俺らは俺らなりのベストを尽くしたのかなと。始めたときからいつブッ壊れちゃうかわからないバンドだったので、今改めて考えると、精一杯自分たちなりにやったんだなと思えた」と感想を述べる。ここで少し目を赤くしたZAXは「泣いてばっかりですね。PTPが大好きなので」と言葉をつまらせる。

映画のテーマでもある「PTPが残したものは何か」という問いの答えが見つかったか聞かれると、茂木は「みんなそれぞれ違うと思うんです。僕は、10年前のZepp Tokyoのライブでカメラマンをやってました。このライブを体験してからバンドに対する向き合い方や生き方が変わったんですよ。Masato(coldrain)くんのインタビューを撮ったときに、その答えに気付きました。彼は『Pay money To my Painは刺さった人の人生を変えたバンドだ』と言っていて、僕にとってはこれがPTPが残したものなんじゃないかなと思います」と自論を述べた。

映画を通して改めて気付いたことという話題に移ると、PABLOは「映画の中でも言ったんですけど、今関わってる人とどういうものを作って残すかが大切だなと思います」と主張。T$UYO$HIは「Zepp Tokyoでのライブも3人で演奏したんですが、それから6年くらい間が空いてからやった『BLARE FEST.』の映像を観たら成長した3人がどっしりステージに立っているなと感じられました」と笑顔を見せる。ZAXは「改めてKはすげえヤツやったなって気付かされました」と語る。

最後の挨拶では、茂木がエンドロールの楽曲を「Gift」にしたのはKの遺言だったと明かして観客を驚かせた。またZAXは、「俺らは音楽やり続けてるんで何かあったらライブハウスに足運んでください。あとは……毎日人に優しくありたい、Kみたいな男になりたいなと思っています。皆さんも優しい人間になってください」とファンに優しく語りかけた。

T$UYO$HIは「俺がPTPとして見た景色で目に焼き付いているのは、Zepp Tokyoで最後に札束が上から降ってきた光景。Pay money To my Pain、『俺の痛みに金を払え』という名前のバンドが、最後に金を返すという演出で。それがPTPとして見る最後の景色になると思ってたんですが、『BLARE FEST.』でとんでもない景色を見させてもらって。さらに映画になって。俺はお金より何より時間が貴重だと思っていて、145分という時間を俺らのために使ってくれて感謝してます。俺らにとって時間をかけたいものは、このバンドでした。みんなもそれぞれ大事なものを大事にしてほしい。後悔のないように好きなものは恥ずかしがらずに好きって伝えるべきだと思う。PTPを愛してくれることももちろんうれしいけど、みんなそれぞれの大事なものを大事にしてほしいです」と思いの丈を打ち明けた。

PABLOは「2人があまりにいいことを言うから……死ぬまでギター弾きます。これからもよろしくお願いいたします!」と叫ぶ。続けて「僕らが生きている限りはPTPの音楽が鳴り続けると思っています。これから1秒たりともPTPを忘れずにギターを弾いていきます」と決意を表明して舞台挨拶を締めくくった。

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