マカロニえんぴつが12月3日に愛知・日本ガイシホールでアリーナツアー「マカロックツアーvol.16 ~マカロニちゃん、じつはとってもシャイなの…仲良くなっても時間を置くとすぐまた照れちゃうからコンスタントに会ってくだシャイ…♡編~」の最終公演を行った。
チャレンジが詰まった「大人の涙」を携えて
8月にメジャー2ndフルアルバム「大人の涙」をリリースし、9月よりアリーナツアーを実施してきたマカロニえんぴつ。はっとり(Vo, G)、高野賢也(B, Cho)、田辺由明(G, Cho)、長谷川大喜(Key, Cho)はさまざまな挑戦が詰まった本作を携え、全国6カ所10公演に臨んだ。チケットは全公演ソールドアウトとなった。
“全年齢対象のロックバンド”を自称するマカえんだけあって、幅広い年齢層のマカロッカー(マカロニえんぴつファンの呼称)で埋め尽くされる日本ガイシホール。音楽大学出身の彼らが作り上げるキャッチーなサウンド、人々の心を照らす人生訓のような歌詞はさまざまな世代から支持されている。マカえんのライブではおなじみのThe Beatles「Hey Bulldog」が流れ始めると、メンバー4人とサポートの高浦“suzzy”充孝(Dr)がステージ入り。「愛の波」でライブの口火を切り、野性味あふれるアンサンブルでホールに轟音の波をもたらす。ライブ定番曲「レモンパイ」で会場にさらなる高揚感が生まれたあと、The Beatles「Nowhere Man」を彷彿とさせる「ペパーミント」ではそれまでの空気を塗り替えるようにさわやかなムードが漂った。
愛知のマカロッカーは“音程派”
はっとりは「のっけからめっちゃいいじゃん!」とここまでのライブの盛り上がりについてコメント。「ツアーファイナルなので、特別な気持ちで臨んでいます。そういう気持ちがみんなからもひしひしと伝わってきて、ワクワクしながらここに立っています」と喜びを表現する。その後、「リンジュー・ラヴ」「ブルーベリー・ナイツ」という新旧のラブソングでオーディエンスの心を揺さぶるマカえん。インディーズ時代のレアなナンバー「零色」では衝動がほとばしるようなプレイで観客の視線を釘付けにした。ライブ中盤、スポットライトを浴びたはっとりはアコースティックギターで「嘘なき」を弾き語り。語りかけるような歌声と温かなギターサウンドが場内を満たしていく。続く「なんでもないよ、」では会場からシンガロングが発生。その歌声に対してはっとりは「今日のお客さんは“音程派”だね。勢いより音程を重視してる」と分析していた。
スナックのママの正体は
「大人の涙」の収録曲の中でひと際異彩を放っていたのが、はっとりがヤユヨのリコ(Vo, G)とデュエットするムード歌謡調の「嵐の番い鳥」。ステージのスクリーンでは、はっとりと田辺に“そっくり”のサラリーマンが登場するドラマ仕立ての映像がスタートした。はっとり演じる部下と田辺演じる上司は千鳥足でスナックへ。田辺はスナックのママに一目惚れし、東京・新橋SL広場で彼女を抱き寄せた。これをきっかけに、ステージにはそろいの白スーツに着替えたメンバーが登場。はっとりが着ているのは、ママを連想させるツイードの上下、ほかのメンバーと同じ白いセットアップを合体させた特別な衣装だ。カラオケの背景映像を模した動画をバックに、はっとりは不敵な笑みを浮かべながら男性と女性パートを歌い分ける。「大人の涙」の“問題作”とも言えるこの曲が終わると、映像の続きが流れ、スナックのママが高野であることが明かされた。
サプライズでティモンディ&てれび戦士が登場
カオスな演出でオーディエンスを喜ばせたメンバーは“てれび戦士”と呼ばれる子供たちが歌うNHK Eテレ「天才てれびくん」のメインテーマソング「ネクタリン」をセルフカバー。番組に出演するティモンディとてれび戦士が突然ステージに現れ、エネルギッシュなダンスでライブに華を添える。ティモンディの高岸宏行は満面の笑顔で「マカロッカー最高!」と叫び、同じくティモンディの前田裕太は「『天てれ』をよろしくお願いします」と言葉を残して舞台を去った。
懐かしいナンバー「メイビーネイビー」が披露されたあと、メロコアサウンドの「Frozen My Love」で見せ場を作ったのは田辺。愛器のフライングVでアグレッシブなプレイを見せつけ、ファンの視線をさらう。パフォーマンス中には、20体以上の人型のバルーンがオーディエンスの頭上をダイブし、にぎにぎしいムードが高まった。
締めは“ロックスターポーズ”で
スクリーンに幻想的な宇宙空間が広がった「星が泳ぐ」を経て、ライブはいよいよ本編ラストへ。はっとりは「ホントに幸せな時間をありがとう」と感謝を伝え、「自分たちで曲を作ってるんですが、マカロニえんぴつの歌に助けられることもあるんです。ライブで魔法にかかったような時間を過ごして、またこんな夜をあなたと過ごせたらと思います」とあふれる思いを口にした。はっとりの言葉に賛同するように大きな拍手が響き渡る中、メンバーは「大人の涙」のリード曲「悲しみはバスに乗って」で情熱的なサウンドを奏でた。
本編はすでに終了したものの、マカロッカーの「アンコール!」の声は止まない。熱烈な声援に応えてメンバーは人気曲「ヤングアダルト」を熱演。フィナーレにぴったりの「ミスター・ブルースカイ」でアリーナツアーを締めくくった。最後までロックサウンドを真摯に届けたメンバーをたたえるかのように、場内には大きな拍手が鳴り響いた。高野、田辺、長谷川、高浦が充実した表情でステージを去ったあと、はっとりは自身考案の“ロックスターポーズ”で観客を沸かせた。
今後もライブが盛りだくさん
マカロニえんぴつはキャリア初の海外公演「マカロック初海外GIG~한국 여러분, 만나서 반갑습니다!(韓国のみなさん、はじめまして!)~」を2月3日に韓国・ソウルのYES24 LIVE HALLで開催。2月23、25、29日にファンサイト会員限定ツアー「マカロックツアーvol.17 ~思ひ出いっぱい☆地元へ帰ろう編~」を、3月23日から7月10日にかけてホールツアー「マカロックツアーvol.18 ~わたし、しばらく家を出ます!don't call マザー☆鈍行27本ツアー~」を行う。
セットリスト
マカロニえんぴつ「マカロックツアーvol.16 ~マカロニちゃん、じつはとってもシャイなの…仲良くなっても時間を置くとすぐまた照れちゃうからコンスタントに会ってくだシャイ…♡編~」2023年12月3日 日本ガイシホール セットリスト
01. 愛の波
02. レモンパイ
03. ペパーミント
04. たましいの居場所
05. リンジュー・ラヴ
06. ブルーベリー・ナイツ
07. 零色
08. TIME.
09. 嘘なき
10. ありあまる日々
11. なんでもないよ、
12. 嵐の番い鳥
13. ネクタリン
14. だれもわるくない
15. はしりがき
16. メイビーネイビー
17. Frozen My Love
18. 洗濯機と君とラヂオ
19. 星が泳ぐ
20. 悲しみはバスに乗って
<アンコール>
21. ヤングアダルト
22. ミスター・ブルースカイ
ライブ情報
マカロック初海外GIG~한국 여러분, 만나서 반갑습니다!(韓国のみなさん、はじめまして!)~
2024年2月3日(土)韓国 ソウル YES24 LIVE HALL
マカロックツアーvol.17 ~思ひ出いっぱい☆地元へ帰ろう編~
2024年2月23日(金)新潟県 NIIGATA LOTS
2024年2月25日(日)山梨県 KAZOO HALL
2024年2月29日(木)神奈川県 KT Zepp Yokohama
マカロックツアーvol.18 ~わたし、しばらく家を出ます!don't call マザー☆鈍行27本ツアー~
2024年3月23日(土)神奈川県 相模女子大学グリーンホール
2024年3月30日(土)群馬県 ベイシア文化ホール
2024年3月31日(日)茨城県 ザ・ヒロサワ・シティ会館(茨城県立県民文化センター)
2024年4月6日(土)宮崎県 宮崎市民文化ホール
2024年4月7日(日)鹿児島県 川商ホール(鹿児島市民文化ホール)第1ホール
2024年4月10日(水)東京都 東京国際フォーラム ホールA
2024年4月13日(土)静岡県 富士市文化会館ロゼシアター
2024年4月19日(金)新潟県 新潟県民会館
2024年4月21日(日)長野県 キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)
2024年5月18日(土)愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
2024年5月19日(日)岐阜県 長良川国際会議場
2024年5月25日(土)島根県 島根県民会館
2024年5月26日(日)岡山県 岡山芸術創造劇場ハレノワ
2024年5月29日(水)大阪府 オリックス劇場
2024年5月30日(木)大阪府 オリックス劇場
2024年6月8日(土)宮城県 仙台サンプラザホール
2024年6月9日(日)山形県 やまぎんホール(山形県県民会館)
2024年6月14日(金)京都府 ロームシアター京都 メインホール
2024年6月15日(土)奈良県 なら100年会館
2024年6月22日(土)東京都 NHKホール
2024年6月23日(日)東京都 NHKホール
2024年6月28日(金)北海道 札幌文化芸術劇場hitaru
2024年6月30日(日)北海道 帯広市民文化ホール
2024年7月4日(木)広島県 広島文化学園HBGホール
2024年7月6日(土)高知県 高知県立県民文化ホール オレンジホール
2024年7月7日(日)香川県 レクザムホール(香川県県民ホール)
2024年7月10日(水)福岡県 福岡サンパレス