Kaneee初の主催ライブイベントが12月2日に東京・WWW Xで開催された。
STUTSにフックアップされた才能
Kaneeeは2022年8月にラップを始めたという2000年生まれの新鋭ラッパー。ラップ歴半年あまりでエントリーしたオーディション番組「ラップスタア誕生 2023」で視聴者の高い評価を集めた彼は、番組でつながりをもったSTUTSのフックアップにより、ヒップホップフェス「POP YOURS 2023」の大舞台で鮮烈なデビューを果たし、STUTSの東京・日本武道館公演にも出演した。
その後も各地でライブ出演を重ね、ますます知名度を高めたKaneeeは、11月29日に1st EP「ICON」を配信リリースした。初の主催ライブは、EPのリリースライブとして企画されたもので、若手実力派ラッパーのBonberoとSANTAWORLDVIEWがゲストアクトとして出演。会場には多くの若いヒップホップファンが集まり、ライブの模様はTikTokでも配信された。
若手実力派2人の圧倒的ライブ
トップバッターを務めたBonberoは、2021年の「ラップスタア」で注目を浴び、シーンの最前線に躍り出たラッパーだ。怒涛の高速フロウを武器とする彼は、「Bandit」「Swervin」などの人気曲や未発表の新曲でキレのあるラップを畳みかけ、彼と同じ年の「ラップスタア」で台頭したSkaaiと掛け合いを繰り広げる「SCENE!」も披露。最後は代表曲「Karenai」で圧倒的ラップスキルを見せつけ、フロアに歓声を響かせた。
続いて登場したSANTAWORLDVIEWは、ユーモラスなキャラクターと確かなラップスキルでその名を知られるラッパー。アニメ「呪術廻戦」からサンプリングした“領域展開”のセリフとともに勢いよく登場した彼は、ブーンバップやトラップのビートを変幻自在のフロウで乗りこなし、「慌てん坊のサンタクロース」「ブチ上げ戦隊」「俺らは猿」といった遊び心あふれる楽曲も交えて会場を盛り上げた。
熱狂的に迎えられるKaneee
ゲスト2人のパフォーマンスが終わると、いよいよKaneeeのライブへ。バックDJを務めるRayに続いて、彼がステージに現れた瞬間、悲鳴のような歓声が上がり、その姿を携帯のカメラで収めようとするファンの手が何本も伸びる。
オープニングナンバーは、名だたるラッパーのヒット曲を手がけるZOT on the WAVEがプロデュースした「Demon」。メロディアスで心地いいラップをしっかりした声量で届けるKaneeeに観客は熱狂し、曲が終われば「お前がラップスタアだ!」という野次も飛んだ。
人生を変えた恩人を迎えて
コール&レスポンスを交えながら「one call」「Rich Kid」のキャッチーな2曲を続けてラップしたKaneee。一挙手一投足に反応するファンの熱量に驚いた様子を見せた彼は、甘いムードの「Honey」を休憩代わりに挟むが、フロアの興奮は一向に収まらない。彼の人生を変えた恩人であるSTUTSを迎え入れたKaneeeが、デビュー曲かつ代表曲の「Canvas」を歌い始めれば、ファンはもちろん大合唱だ。
そんなオーディエンスに向けて、Kaneeeは自身が世に出るきっかけとなった「ラップスタア」応募曲「Young Boy」をビート制作者のSTUTSとともに披露。自身の半生と音楽にかける決意を込めたリリックを力強くラップする。そしてKaneeeは、すでに人気曲となっているEP収録曲「Bed Room」をマイクスタンドでエモーショナルに歌唱。マイクをフロアに掲げ、観客にシンガロングさせる姿はスターそのものであり、わずか7曲のライブながら、彼のさらなる飛躍をファンに予感させた。
なおライブ後には「Demon」のミュージックビデオがYouTubeで公開された。MVは映像作家・MESSのディレクションによりスタジアムで撮影され、疾走感とスケール感のある映像となっている。
セットリスト
「Kaneee 1st E.P. 『ICON』release live」2023年12月2日 WWW X
Bonbero
01. Bandit
02. Swervin
03. 20 Freeestyle
04. 月3 freestyle
05. 一心不乱
06. SCENE!(feat. Skaai)
07. Me vs. Me
08. Back and Forth
09. Karenai
SANTAWORLDVIEW
01. FLAME
02. Baby What You Want?
03. Pink juice
04. JET MODE
05. MOMENT
06. 慌てん坊のサンタクロース
07. BOUNCE
08. CHAMPION REMIX
09. ブチ上げ戦隊
10. 俺らは猿
11. I DO
Kaneee
01. Demon
02. one call
03. Rich Kid
04. Honey
05. Canvas
06. Young Boy
07. Bed Room