2023年も残すところわずか。音楽ナタリーでは、さまざまなアーティストに今年印象的だった3つのトピックを紹介してもらう年末企画「2023年のTOP3」を実施。第2回となる今回は、7年ぶりにツアーを行ったフィッシュマンズ の中心メンバーであり、東京スカパラダイスオーケストラのドラマーとしてワールドワイドな活躍を繰り広げる茂木欣一に登場してもらった。
第1位:4年ぶりの大歓声
2023年、バンドマンとして最高に嬉しかったのは、やはりライブ会場に歓声が戻って来たことです。スカパラ全国ツアーでもらった歓声、3月にメキシコでもらった歓声。本当に感動しました。みんながくれる魂の響きが、僕らの活動の最大のパワーの源なんだ!!と感じまくった1年間でした。
第2位:腸閉塞で入院
7月27日早朝、お腹に強い痛みを感じて目覚める。家族の助け、先生方の早い判断、その日のうちに緊急手術をしてもらったことで、手術から10日後に「ROCK IN JAPAN」のステージで復帰することができました。たくさんの方々にご心配いただきました。メッセージなどありがとうございました。
第3位:「LONG SEASON」ライブ完奏
フィッシュマンズ7年ぶりの東名阪ツアー。コラムにも書かせてもらいましたが、こんなにも心に火がついたツアーを僕は忘れることはないでしょう。最新型「LONG SEASON」を、現在のメンバー6人で気持ちをつにひとつにして鳴らし切ったことに誇りを持ち、未来のフィッシュマンズを作って行きたいです。
2023年を振り返って
今年は音楽に携わる方々の訃報が続き、とてもつらく悲しい時間が流れました。別れは寂しいけれど、記録された音楽は永遠であり、思い出される記憶はかけがえのない宝物。あらためて、1日1日を大切にする気持ちを忘れずに生きて行きたいです。来年もライブ会場で笑顔でお会いしましょう!!
茂木欣一(フィッシュマンズ / 東京スカパラダイスオーケストラ)
1967年生まれ。大学在学中の1987年に佐藤伸治、小嶋謙介とフィッシュマンズを結成。1991年にメジャーデビューを果たし、「空中キャンプ」「LONG SEASON」「宇宙 日本 世田谷」などを発表する。1999年に佐藤が急逝したためフィッシュマンズの活動は停止を余儀なくされ、その後、2001年に東京スカパラダイスオーケストラに正式加入。2005年にフィッシュマンズの活動を再開させる。2023年10月から11月にかけてフィッシュマンズの7年ぶりとなるツアー「FISHMANS TOUR "LONG SEASON 2023"」を開催した。