プロデューサーのGeGが主催するライブイベント「メロメロライブ~GeG's Live Set~vol.3」が1月20日に東京・豊洲PITで開催された。
過去最大規模の「メロメロライブ」
ラッパーのWILYWNKA、レゲエディージェイのVIGORMANと結成した変態紳士クラブでメジャーデビューし、ユニットとして大阪・大阪城ホールや東京・日本武道館での単独公演を成功させたGeG。その後メジャーを離れ、自身が活動する場をインディーズに移したが、4年5カ月ぶりとなるソロアルバムとなる「Mellow Mellow ~GeG's Playlist vol.2~」を完成させ、今年1月にリリースした。
そんなGeGが主催する「メロメロライブ~GeG's Live Set」は、彼がプロデュースしてきた楽曲を自身のバンド・G.B.'s BANDによるバンドアレンジで演奏するイベント。2019年11月にvol.1、2021年12月にvol.2が大阪で開催された。東京での開催は今回が初であり、会場も過去最大規模。GeGはその人生の集大成としてこのライブに挑んだ。
ジャンルレスなグッドミュージックを大迫力で
これまで同様、出演者は完全に非公表ながら当日は2000人を超える観客が豊洲PITに集結。開演時刻を過ぎ、会場が暗転すると大きな歓声が沸き起こる。紗幕で覆われたステージには演奏するバンドメンバー、そしてkojikojiのシルエットが大きく浮かび上がり、kojikojiは「I gotta go」をワンコーラスのみ歌唱。そんな幻想的なオープニングを経て幕が上がると、そこに現れたGeGとバンドメンバーは一転してパワフルな「Still Hungry」の演奏を開始し、MILES WORD、SNEEEZE、VIGORMAN、JAGGLAのMC陣が勢いよく飛び出してくる。続く「LIFE IS GOOD」ではSNEEEZE、VIGORMANに加えてRin音、Hiplinがステージへ。会場は一気にパーティムードでいっぱいになった。
ジャンルレスにグッドミュージックを生み出してきたGeG。「メロメロライブ」では、その多彩な楽曲が個性豊かな客演陣と強力なバンドメンバーにより大迫力で演奏される。GeGの相棒VIGORMANがソロ曲「またとない日々を」や大阪の先輩JAGGLAとのコラボ曲「Fairy」で会場を盛り上げたあとは、レゲエアーティストのTHUNDER、SHADY、PERSIAが代わる代わる登場。温かいレゲエナンバーで会場にゆったりとした時間を作り上げる。その流れでPERSIAが「舞浜」を情感豊かに歌い上げるとラブソングコーナーに突入し、SISUIが切なく歌う「なっちゃうじゃん」、YRD Leoとのコラボ曲「Remember.」、Hiplinをフィーチャーした「Grow Up」とメロウなナンバーが次々に演奏された。
集結する変態紳士クラブ、唾奇、そして……
ライブ中盤には代表曲「すきにやる」で変態紳士クラブがひさびさに集結。会場を爆発的に盛り上げた彼らは、実はユニットとしての活動を続けていることを語り、1年ぶりの新曲「Let's get together again」をライブ初披露する。WILYWNKAがここで退場する一方、ステージに残ったVIGORMANはいいことも悪いこともあったという2023年を振り返り、周囲の人々への感謝の思いと活動への意気込みを込めた「音返し」をエモーショナルに歌唱。会場から温かい拍手を受けた彼は昨年5月に開催予定だったワンマンライブが中止となってしまったことに触れると、今年5月10日に東京・WWW X、19日に大阪・なんばHatchでワンマンライブを開催することを発表した。
そんなVIGORMANがロックバンドPaleduskのKAITOとともにダンスホールビートに乗って荒々しくシャウトする「Concussion!!!」を皮切りにライブは怒涛の後半戦へ。WILYWNKAの疾走感あふれるソロ曲「Straight up」に続けて、彼と唾奇のコラボ曲「TAKE IT EASY」が披露され、会場の熱気が高まっていく。さらに唾奇はVIGORMANの楽曲「Neon」で書き下ろしのヴァースを初披露。オリジナルバージョンで客演を務めるAwichに代わってフロアを沸かせたかと思いきや、なんとここでAwichも現れる。予想だにしないゲストの登場で大きなどよめきが起こり、会場は大興奮で満たされた。
BASIは不在でも
Awich登場の余韻が残る中、GeGは唾奇とにしなをフィーチャーした「EDEN」を披露。メロウかつアップテンポなビートで観客の体を揺らす。にしなが自身の代表曲「ヘビースモーク」をバンドの演奏に乗せて伸びやかに歌い上げたあとは、冒頭にシルエットで登場したkojikojiが姿を見せ「花束」をRin音、「帰り道」をHiplinと繊細に歌唱。彼女とWILYWNKA、Hiplinが出会いと別れを歌った「I gotta go」でライブ本編は締めくくられた。
そしてアンコールで披露されたのは、WILYWNKA、VIGORMAN、唾奇、BASIによるマイクリレー曲「Merry Go Round」。表舞台から去ったBASIがステージに現れることはないものの、その不在を埋めるように、彼に届くように観客は力強い合唱を響かせた。こうして約2時間のパフォーマンスを終えたGeGは、出演者とともに記念撮影。幸福なムードに包まれる中、過去最大規模となる「メロメロライブ」に幕を下ろした。
セットリスト
「メロメロライブ~GeG's Live Set~vol.3」2024年1月20日 豊洲PIT
01. INTRO-gotta go
02. Still Hungry / MILES WORD、SNEEEZE、VIGORMAN、JAGGLA
03. LIFE IS GOOD / VIGORMAN、SNEEEZE、Rin音、Hiplin
04. またとない日々/ VIGORMAN、
05. Fairy / VIGORMAN、JAGGLA
06. MY LOVEメドレー / THUNDER
07. ISLAND TRIP / SHADY
08. New World order / PERSIA
09. 舞浜 / PERSIA
10. なっちゃうじゃん / SISUI
11. Remember. / YRD Leo
12. Grow Up / Hiplin
13. SKY / Hiplin
14. すきにやる/ 変態紳士クラブ
15. Let's get together again / 変態紳士クラブ
16. 音返し/ VIGORMAN
17. Concussion!!! / VIGORMAN、KAITO
18. Straight up / WILYWNKA
19. TAKE IT EASY / WILYWNKA、唾奇
20. Neon Remix / VIGORMAN、Awich、唾奇
21. EDEN / 唾奇、にしな
22. ヘビースモーク / にしな
23. 花束 / kojikoji、Rin音
24. 帰り道 / kojikoji、Hiplin
25. I gotta go / kojikoji、WILYWNKA、Hiplin
<アンコール>
26. Merry Go Round / WILYWNKA、VIGORMAN、唾奇