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JUJUが“世界一大きなスナック”のママに 豪華ゲストと名曲届けた「スナックJUJU 東京ドーム店」

「ソニー銀行 presents -ジュジュ苑スーパーライブ- スナックJUJU 東京ドーム店 ~ママがJUJU20周年を盛大にお祝い!! 一夜限りの大人の歌謡祭~」の様子。
8か月前2024年02月24日 11:06

JUJUのデビュー20周年を記念したライブ「スナックJUJU 東京ドーム店 ~ママがJUJU20周年を盛大にお祝い!! 一夜限りの大人の歌謡祭~」が、2月17日に東京・東京ドームにて開催された。

“世界一大きなスナック”開店

「スナックJUJU」は会場を大きなスナックに見立て、JUJUが“ママ”として昭和歌謡のカバーを中心に披露するライブシリーズ。昨年はデビュー20周年の前祝いとしてツアー形式で開催され、約半年にわたって53公演が行われた。そしてデビュー20周年イヤーに突入した今年、新たに「スナックJUJU」の会場に選ばれたのは東京ドームだ。過去最大キャパの会場ながらもチケットは即完売。5万人の観客に埋め尽くされた“世界一大きなスナック”にて、ママはおよそ3時間にわたってライブを繰り広げた。

開演時刻を迎えると、夜の裏路地に佇むスナックの映像がステージ上の巨大なスクリーンに映し出される。1人の女性がドアを開け、ベルが鳴ったところでライブが開演。ゴージャスな白のドレスに身を包んだママが姿を現し、梓みちよ「二人でお酒を」で「スナックJUJU 東京ドーム店」の営業をスタートさせた。その後もママはドレープしたカーテンや豪華なネオンがあしらわれたステージで、堀江淳「メモリーグラス」、安全地帯「じれったい」など80年代の楽曲を歌唱。多数のバンドメンバーやブラス隊からなる“流し”の演奏に乗せてノスタルジックな歌声が届けられると、無数の観客で埋め尽くされた東京ドームは、広大なスナックへとすっかり変化を遂げた。ママは「本日はお忙しい中、こんなにもたくさん、この水道橋のお店に足を運んでいただきありがとうございます。私、当店のママでございます。今日はこのスナックという場所で皆さんと楽しい時間を過ごせたらと思います」と挨拶し、深々と一礼。そして「皆さんとふらっとどこかに旅に出たいんです。愛とか、そういうのが似合うあっちのほうの国に行ってみるのもいいんじゃないでしょうか」と告げ、高橋真梨子「桃色吐息」や久保田早紀「異邦人」を披露した。

1人目のゲストは“ラヴソングの王様”

この公演では、“世界一大きなスナック”にふさわしい豪華なゲスト陣も登場。ママが1人目のゲストを呼び込むやいなや耳なじみの深いイントロが流れ出し、「め組のひと」を歌唱しながら“ラヴソングの王様”こと鈴木雅之が姿を現した。さらに「違う、そうじゃない」がパフォーマンスされると、会場は高揚感あふれるムードに。鈴木は「ママの友達のJUJUはデビュー当時から大好きで。すべてが素敵なんですけど、なんと言ってもあのピンヒールだよね。宇宙で一番ピンヒールが似合う女性、それがJUJUなんじゃないかな」と、その魅力を力説。さらに鈴木とママは、デュエットの定番ナンバー「ロンリー・チャップリン」を歌い上げ、視線を絡ませながら艶やかな歌声を響かせた。贅沢なデュエットに酔いしれた観客は、ステージから去る鈴木の背中に盛大な拍手と歓声を送った。

この公演では、観客の中からデュエット相手を決めて、実際にステージで歌唱してもらう“デュエットコーナー”が前回のツアーに引き続き行われることに。ライブ前半にくじ引きとじゃんけんでデュエット相手が決められ、選ばれたのは一般女性ちあきさん。東京ドームのステージに立った彼女は、大勢の観客を前に緊張した面持ちを見せながらも、ママと軽快にトークを交わす。その後2人はしばしの間打ち合わせを行い、欧陽菲菲「ラヴ・イズ・オーヴァー」を披露。ちあきさんは堂々とした伸びやかな歌声をドーム中に響かせ、歌唱後にママから「すごい素敵な歌でした。心が洗われました。あんな清々しい『ラヴ・イズ・オーヴァー』を聴いたのは初めてです」と称賛を受けた。続けてライブは、JUJUの公演でも定番になっているコーナー“ユーミンカバー”のパートへ。ママは「日が翳っていく中で、翳っていく表情。そして、翳っていく2人の関係。皆さんも人生の中で、夕暮れどきに誰かと別れ話をしたことがあるかもしれません。今日、あのときの2人を思い出しながら、『翳りゆく部屋』を歌います」という前口上ののち、荒井由実の人気曲「翳りゆく部屋」を歌唱し、スモークが漂うステージから切ない歌声を届けた。

NOKKOが響かせたロングトーン

ライブ中盤には、2人目のゲストであるNOKKOが登場。レベッカ時代の代表曲「フレンズ」「RASPBERRY DREAM」が続けざまにパフォーマンスされると、それまでのしっとりした空気から打って変わって、会場には強い熱気が立ち込める。ママが「こんなパワフルな女の子になりたいと思っていたので、お会いできて光栄です」とNOKKOへの思いを語り、その後2人は「Maybe Tomorrow」を歌唱。NOKKOの繊細なハスキーボイスが徐々に力強さを帯びていき、鮮烈なロングトーンが響き渡ると、会場には大きな拍手が起こる。そしてアウトロで2人は手と手を握り、観客はその様子をじっと見守りながら感動的な空気に浸り続けた。

ライブではアコースティック編成でのパフォーマンスも披露された。ママはアリーナ席後方に設置されたステージから、かぐや姫「なごり雪」とサザンオールスターズ「いとしのエリー」を届け、繊細な音色と歌声で観客の耳を惹き付けた。トロッコに乗ってメインステージへ戻る最中には青江三奈 「伊勢佐木町ブルース」と山本リンダ「どうにもとまらない」がパフォーマンスされ、会場は官能的なムードからにぎやかな空気へとまたたく間に移り変わっていった。

小田和正とのデュエットや“スナックメドレー”も

「どうにもとまらない」の演奏が終わった瞬間、ステージにひと筋の光が差し込む。その光の先にいたのは、3人目のゲスト・小田和正だ。彼はピアノを弾きながら「言葉にできない」を歌唱し、特有のハイトーンボイスを優しく響かせる。さらにママが「きっと皆さんも大好きなこの曲を歌いたいと思います」と告げると、小田も「皆さん参加してくれたらうれしいです」とそれに続く。2人は「Yes-No」でさわやかな風を吹かせ、オーディエンスは軽快な手拍子を全力で鳴らした。そして演奏後、ギターの音がすかさずひと鳴り。名曲「ラブ・ストーリーは突然に」のイントロだ。その瞬間、客席からは大きな歓声が沸き起こり、会場のボルテージは急上昇。小田とママはステージを端から端まで歩きながら声を合わせ、持ち味の異なる歌声で観衆を魅了し続けた。

ここまで2時間半以上続いた「スナックJUJU 東京ドーム店」もいよいよ大詰め。ライブは、けたたましい音とともに炎が噴出したのを合図に、アン・ルイス「あゝ無情」から始まる“スナックメドレー”へとなだれ込む。工藤静香「嵐の素顔」、Wink「淋しい熱帯魚」、中森明菜「DESIRE -情熱-」「ミ・アモーレ」というスナックの定番曲がとめどなく披露され、ライブの熱気は最高潮に。「DESIRE -情熱-」では、お決まりの「はーどっこい!」というかけ声で5万人が声を合わせるという痛快な場面も。そして最後にママは「この場所で皆さんと過ごした時間、一生宝物にしていきます」とお礼を述べ、ちあきなおみ「喝采」で店仕舞い。降り注ぐ紙吹雪を浴びながら、じっくりと歌声を聞かせ、「スナックJUJU 東京ドーム店」を締めくくった。

アンコールの拍手を受けて登場したのは……

アンコールの拍手を受けて、“あの人”が登場するというアナウンスが流れ出す。観客の期待感が会場中に充満する中、ゴールドのドレスを纏った“JUJU”がこの日初めて姿を現し、最新曲「一線」を初パフォーマンス。「ママのことなんかすっかり忘れてJUJUと遊びませんか!」とオーディエンスを煽ると、「What You Want」「明日がくるなら」「やさしさで溢れるように」といった代表曲を惜しみなく詰め込んだメドレーを披露し、最後まで観客の心をつかんで離さない。「やさしさで溢れるように」のサビで大合唱が起こり、ドーム中が1つになったところで全楽曲が終了。最後にJUJUは「本当に今日はありがとうございました。私JUJU、ママに負けないようにこれからもがんばりたいと思います。皆さんに連れてきていただいた20年、そしてこれからの20年に続くよう、皆さんと楽しみながら進んでいこうと思います。これからもJUJUを、そしてママもよろしくお願いします。今日は本当にありがとうございました」と挨拶。深々とお辞儀をしながらステージの奥へと姿を消し、約3時間におよぶライブに幕を下ろした。

セットリスト

「ソニー銀行 presents -ジュジュ苑スーパーライブ- スナックJUJU 東京ドーム店 ~ママがJUJU20周年を盛大にお祝い!! 一夜限りの大人の歌謡祭~」2024年2月17日 東京ドーム

01. 二人でお酒を
02. メモリーグラス
03. じれったい
04. 桃色吐息
05. 異邦人
06. CHA-CHA-CHA
07. め組のひと~違う、そうじゃない(鈴木雅之とのデュエット)
08. ロンリー・チャップリン(鈴木雅之とのデュエット)
09. 私はピアノ
10. 恋におちて -Fall in love-
11. ラヴ・イズ・オーヴァー
12. 翳りゆく部屋
13. フレンズ~RASPBERRY DREAM(NOKKOとのデュエット)
14. Maybe Tomorrow(NOKKOとのデュエット)
15. なごり雪
16. いとしのエリー
17. 伊勢佐木町ブルース~どうにもとまらない
18. 言葉にできない(小田和正とのデュエット)
19. Yes-No~ラブ・ストーリーは突然に(小田和正とのデュエット)
20. あゝ無情~嵐の素顔~淋しい熱帯魚~DESIRE -情熱-~ミ・アモーレ
21. 喝采
<アンコール>
22. 一線
23. JUJUメドレー2024(What You Want~素直になれたら~明日がくるなら~ラストシーン~この夜を止めてよ~S.H.E.~YOU~やさしさで溢れるように)

※高橋真梨子の「高」ははしご高が正式表記。

Photo by Michiko Kiseki(KISEKI inck)、Chie Kato(CAPS)、Kayoko Yamamoto

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