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EGO-WRAPPIN'、港町・横浜で“ホールに溢れる愛”を鳴らす

EGO-WRAPPIN'(撮影:仁礼博)
約1年前2024年04月20日 3:06

EGO-WRAPPIN'のホールツアー「EGO-WRAPPIN' live tour“HALL LOTTA LOVE ~ホールに溢れる愛を~”」の最終公演が4月14日に神奈川・神奈川県民ホールで開催された。

テーマは「鑑賞型EGO-WRAPPIN'」

「HALL LOTTA LOVE」はEGO-WRAPPIN'がホール会場での音の響きにこだわり開催しているライブシリーズ。今年は愛知、大阪、神奈川の3都市にて実施された。これまで関東地区では、東京・中野サンプラザホールにて行われてきたが、同会場が昨年7月に閉館したことを受け、今年は初めて神奈川県民ホールが公演の舞台に選ばれた。約50年前の1975年に建設された神奈川県民ホール。港町・横浜の歴史ある会場でEGO-WRAPPIN'がどんなステージを繰り広げるのか。客席の期待が高まる中ライブはスタートした。

場内が暗転するとTUCKER(Key)がステージに登場。彼が奏でるうら寂しい鍵盤の音色が響く中、森雅樹(G)とサポートメンバーの伊藤大地(Dr)、真船勝博(B)、icchie(Tp)、武嶋聡(T.Sax, S.Sax, Flute)が続けてステージに現れる。少し遅れて中納良恵(Vo)が登場。ステージに設置された円形のせり出しに立つと、中納はおなじみの真っ赤なライトを灯し、鍵盤の伴奏に乗せて情感あふれる歌声を切々と聴かせる。張りつめた空気が場内を支配する中、楽曲が中盤に差しかかりバンドが演奏に加わった瞬間、森の奏でるノイジーなギターが静寂を切り裂くように狂おしく爆音で鳴り響いた。ジャジーな「ニュースタイム」を挟み、中納が妖艶なポエトリーを聴かせる「女根の月」、アンニュイなムードが漂う「だるい」といった楽曲が続けて演奏されると、ディープな楽曲の世界に観客たちが引き込まれていく。「morning star」では演奏が進むにつれ静から動へと様相を変えていくドラマチックなサウンドスケープが描き出された。選曲を手がけた森いわく、この日のセットリストのテーマは「鑑賞型EGO-WRAPPIN'」。じっくりと聴かせるタイプの楽曲が全体的に配置されていた。

ノスタルジックな会場に響く歌声

エゴは「Calling me」で穏やかな雰囲気を作り出すと、ワイルドなギターリフを中心に据えたロックンロール「ちりと灰」、躍動感あふれるサウンドに心躍る「デッドヒート」、浮遊感漂うミディアムチューン「スカル」を立て続けに演奏し、多彩な楽曲で観客を魅了していく。繊細なバラード「on this bridge」を経て「a love song」の演奏がスタートすると、ゆったりとしたダウンビートに客席が揺れる。「Heart Beat」では、エレガントなサウンドとともに中納の歌声がノスタルジックな雰囲をたたえた会場に響く。演奏後に森は、「“うっとり”って感じですね」と満足そうな表情を浮かべていた。

「ネジを外していきたいと思います!」という中納の言葉でライブは後半に突入。「Neon Sign Stomp」では、森がステージ中央のせり出しで中納と横並びでギターをプレイして観客を沸かせる。「CAPTURE」「カサヴェテス」で場内のボルテージを引き上げたエゴは本編最後に「かつて…。」を演奏。むせび泣くようなサックスのイントロが鳴り響いた瞬間、客席から、どよめきにも似た歓声が沸き起こった。

アンコールでステージに登場した中納はキーボードの前に腰かけると、おもむろに鍵盤を叩き、しばし独奏を繰り広げたのち「水中の光」を伸びやかに歌い上げた。公演の最後を飾ったのは「サニーサイドステディ」。ロックステディのゆったりとしたリズムに乗せて、中納のスウィートな歌声が響きわたり、ピースフルな雰囲気の中ライブはフィナーレを迎えた。

セットリスト

「EGO-WRAPPIN' live tour“HALL LOTTA LOVE ~ホールに溢れる愛を~”」2024年4月14日 神奈川県民ホール

01. 下弦の月
02. ニュースタイム
03. 女根の月
04. だるい
05. morning star
06. Calling me
07. ちりと灰
08. デッドヒート
09. スカル
10. on this bridge
11. a love song
12. Heart Beat
13. Neon Sign Stomp
14. CAPTURE
15. カサヴェテス
16. かつて..。
<アンコール>
17. 水中の光
18. サニーサイドステディ

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