宮田俊哉(Kis-My-Ft2)によるライトノベル「境界のメロディ」が発売されたことを記念して、本日5月24日に東京・アニメイト池袋本店のanimate hall BLACKで記者会見が行われた。
若者と音楽を絡めて1冊書きたいな
本日24日発売の「境界のメロディ」は“音楽”をテーマにした2人の少年の青春ストーリー。メジャーデビュー目前に相方のカイを事故で亡くし無気力に生きていたキョウスケの前に、死んだはずのカイが突然現れる。キョウスケはカイに説得されて再び音楽と向き合い、ともに音を重ねる喜びを感じるが、2人の幸せな時間は再び終わりへと向かう。
ステージに登壇した宮田は、MCからいきなり「重版が決定しました!」と告げられる。うれしいサプライズを受け、宮田は「えっ! 今初めて聞いたんですけど!」と目を丸くし、スタッフから手渡された「重版決定」のうちわを掲げた。
小説執筆に至ったきっかけを尋ねられると、宮田は「いつか自分でアニメを作ってみたいという話をラジオや雑誌でしてきたんですけど、それを現実にするためにどうすればいいんだろうと事務所の方やいろんな方に話していたところ、原作が必要なんじゃないかということになって。『夢を叶えるためには必要なんだ』ということで、『がんばります!』と小説を書き始めました。アイドルの活動が本業なので、その活動をしながら本を書くという作業は時間にも限りがありますし、大変でしたね」と話す。物語については「最終的に笑って泣ける作品がすごく好きなので、そういう物語にしたいなと思っていました。自分はアイドルとして20年以上やってきてKis-My-Ft2の音楽がいつもそばにあって、音楽っていいよなと思っていて。それで若者と音楽を絡めて1冊書きたいなと思って、そういう物語にしました。フィクションではあるんですけど、自分の魂がいろんなところにちりばめられているんじゃないかと思います」と構想を明かした。
さらなる野望と可能性
宮田はステージに飾られた脱稿した瞬間の写真を見て、「本当にいい笑顔をしていますよね。お話をいただいてから約3年かけて原稿を書き上げたので、そりゃあいい表情をしますよね。お家に帰ってから缶ビールを一気飲みした気がしますもん」と顔をほころばせる。執筆中はメンバー以外の周りの人々にはなるべく気付かれないようにしていたとのことで、「『今あの人は忙しいからね』というふうに思われながら仕事をするのがすごく嫌で、極力隠していました。だから、『いつ書いてたの?』と言われることが多いですね」と作家デビューが発表されたあとの周囲の反応を語った。
本書は文庫のみの小説版とドラマCDが付属する特装版の2形態で発売される。ドラマCDには小説の印象的な2つのシーンの朗読劇に加え、宮田と声優キャストの佐久間大介(Snow Man)、伊東健人による座談会が収録されている。宮田は「(2人との)LINEグループがあって、そこで『もうすぐキャストの発表だね』とやりとりしたり。伊東健人さんは素敵な役者さんで、佐久間も役者として素敵だと思っている。自分が素敵だと思う役者さん2人にやっていただけて、すごくうれしいです」と満面の笑顔を見せた。
記者に今後の野望について問われると、宮田は「本を書くという作業は大変だったんですけど、今思い返すとすごく楽しかった。思い出がたくさんよぎるので、また書けたらいいなと思いますね。『境界のメロディ』も、『もっと続きを読みたい』という方がいらっしゃったら、もしかしたら『2』やスピンオフができる可能性もあるのかな」と目を輝かせた。