なにわ男子がライブツアー「なにわ男子 LIVE TOUR 2024 '+Alpha'」を6月から10月にかけて開催中。この記事では昨日8月13日に行われた神奈川・横浜アリーナ公演の模様をレポートする。本稿は一部ネタバレを含むので、今後の公演を観覧する人はご注意を。
ツアー概要
「なにわ男子 LIVE TOUR 2024 '+Alpha'」は、なにわ男子が6月にリリースした3rdアルバム「+Alpha」を携えて実施しているツアー。6月28日の北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナから10月6日の新潟・朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンターまで全9都市計42公演を回っており、約43万4000人の動員を予定している。8月13日公演でなにわ男子は全30曲を披露。さらにライブ中に、アジアツアー「Naniwa Danshi ASIA TOUR 2024+2025 '+Alpha'」を11月から来年1月にかけて開催することや、各サブスクリプションサービスにてアルバム「+Alpha」と過去に発表したシングルの配信を8月14日に解禁することを発表した。
オープニング衣装は長尾謙杜考案
8月13日公演の開演前には囲み取材が行われた。なにわ男子のキラキラとした魅力を体現したような煌びやかな衣装で登場した7人。まず西畑大吾がここまでのツアーについて、「めっちゃ楽しいですね。なにふぁむ(なにわ男子ファンの呼称)の皆さんも楽しんでくださってますし。メンバーで楽しく、仲良くやらせてもらってます」と元気よく振り返る。ツアー中の思い出について、長尾謙杜は「流しそうめんをしたり、スイカ割りをしたり、花火をしたり。夏っぽいことはできてます」、藤原丈一郎は「楽屋ではオリンピックトークをいっぱいしてしてましたね」と語った。特に話題になったのはパリオリンピックからの新競技・ブレイキンだという。西畑は「ブレイキン、始めようかな(笑)」と冗談を飛ばした。
本ツアーのこだわりについては、大西流星が「"+Alpha”というテーマなので、今までの自分たちのキラキラ"+Alpha”、カッコいいところだったりバラードだったり、いろんな一面を出せるように考えました。"+Alpha”には“輝き”という意味も込めているので、今まで以上の輝きを皆さんに提供するために、謙杜が衣装を考えてくれました」と熱弁。長尾は今着用している衣装がライブのオープニング衣装であることを説明し、「オープニング衣装はこれまでにないぐらいキラキラにしようと思い、1人3万個ずつ石を付けてます」とアピールすると、記者から「重くないですか?」と疑問が。すかさず西畑が「めっちゃ重いです。肩こりすごいです」と眉を寄せつつ、「でもこれだけの輝きを放てるというのは、肩の重さとか関係なくうれしいですね」と笑顔を見せた。
やっぱり7人がいい
アルバムおよびツアーのタイトルを命名したのは道枝。彼は「"+Alpha”というタイトルがぴったりなライブになっているんじゃないかなと。僕たちのキラキラしたイメージに加えて、デビュー3年目を迎えてちょっと大人っぽいところも表現していて。「ポンと浮かんだので提案したら、みんなが『いい』と言ってくれました」と語った。今回のツアーでは最新テクノロジーを使った映像やマルチモニター、筒状のLEDといったさまざまな演出が用意されている。大西は「『Snap!』という曲を披露しているんですけど、その曲中でビジョンに映っている写真が、本編ラストで客席に降り注ぐ演出があります。来てくださった方々に思い出として残ったらといいなという思いを込めました」とその1つを紹介した。
8月9日に大橋和也が27歳の誕生日を迎えたことについて記者が触れると、大橋は「皆さんありがとうございます! そんな、全然いいですよ!」と言いつつ記者に拍手を促し、「『せーの!』で『おめでとう』をお願いします!」と要望した。新型コロナウイルスに感染し一時活動を休止していたが、8月12日から活動を再開した大橋。彼はこの1件について「いや、もう全然、めちゃくちゃ元気やったんです。でもやっぱりね、移しちゃうのは悪いので。みんなが心配してくださったり、スタッフさんが会場内の僕の動線のところに僕のうちわを飾ってくれたりもして。そして『おかえり』と言ってもらえるこの環境がうれしいなと思いましたね」と目を細めた。藤原は「誰が抜けてもなにわ男子のフルパフォーマンスは発揮できないので、やはり7人がいいなというのは思いました」と真摯な表情で語った。
念願のアジアツアーでより多くの人にラブを届ける
台北、ソウル、香港を回るアジアツアーの開催決定について、道枝は「すごくうれしかったですね。ずっとやりたいと言っていたアジアツアーが実現して、初めてお会いできる方々がたくさんいるので」と喜ぶ。記者がそれぞれの地域の印象を聞くと、大西は台北について「藤原と一緒に旅行で行きました。おいしいものが多いし、僕、新幹線が好きなんですけど、台湾の新幹線に乗れたりもして。あとはCDショップにたまたま僕たちのCDが飾られていて。J-POPや日本の文化を好きでいてくれる方が多いなというイメージがあります」と語った。藤原は「仕事でも行ってるので、俺、1年に3回ぐらい台湾に行っていて(笑)。メンバーにおいしいごはんを紹介したいなと思います! まずはみんなには小籠包を食べてほしいです。あとは夜市とかもありますから」と意気込んだ。
ソウルに仕事で行ったことがあるという道枝は「本当にプデチゲがおいしいです」と語り、大西は「(韓国に)1人で行くこともあります。旅行でコスメを買いに行ったり」と明かす。香港については長尾が「メンバー誰も行ったことがないのですごく楽しみです。街並みや夜景がきれいだと思うので、YouTubeの撮影とかもできたらいいなって思ってます」と声を弾ませる。ここで大西が「恭平は初海外?」と振ると、高橋恭平は「そうなんですよ。どういった経験になるのか楽しみです。今までパスポートだけずっと更新していたので」と期待を膨らませた。
さらに長尾が「僕たちデビュー日に飛行機で会見をさせていただいたんですけど、そのときに『なにわから世界へラブを届けたいです』と言っていて。アジアツアーが決まって、ようやく世界にラブを届けられる機会をいただけて。これからはより多くの方にラブを届けられたらと思います」とコメント。最後に大橋が「日本中、世界中、宇宙中までも愛を届けて皆さんを幸せにしたいです! 精一杯僕たちがんばりますので、応援よろしくお願いします!」と意気込んで囲み取材を締めくくった。
グループ初のユニット曲
ライブの開演時間を迎えると、ベートーヴェンの「交響曲第5番」通称「運命」をはじめとしたさまざまなクラシック音楽がポップにアレンジされた音源ともに、宇宙を彷彿とさせるオープニングムービーが上映される。壮大な雰囲気の中、ゆっくりとせり上がってきたステージに乗り、長尾プロデュースによる華美な衣装をまとって登場した7人。道枝が「最後まで楽しんで行こうぜ!」と煽り、なにわ男子は、アントニオ・ヴィヴァルディの作品「四季」より「春」をモチーフにした「NEW CLASSIC」をさわやかにパフォーマンス。このほかにも本公演では、ベートーヴェン「交響曲第9番」の第4楽章をモチーフにした「Live in the moment」など、多くのクラシック要素が取り入れられていることが注目ポイントだ。
さらに見どころの1つだったのが、グループ初のユニット曲のパフォーマンス。各ユニットごとにカラーの異なる魅力でなにふぁむの視線を釘付けにした。高橋、長尾、大橋による通称“ポジティブカンパニー”は目まぐるしく展開する「ウルリルラリラリ」を、サイケデリックな映像演出をバックに披露。3人はカラフルな鉄棒に足でぶら下がって登場したかと思えば、“(株)ポジティブ”と書かれたボードを掲げながら歌唱し、横浜アリーナはカオスな空間に。歌い終えた“ポジティブカンパニー”が「チームポジティブ! チームポジティブ!」と叫び、寸劇を繰り広げて西畑と大西によるユニット曲「恋やけどめ」へとつなげた。
王道アイドルソング「恋やけどめ」では、西畑と大西がポップなサウンドに乗せてキュートな魅力を振りまく。大西が「大好きだよ」と愛を伝えれば、西畑は「僕じゃダメ?」と甘い言葉を届け、そのたびに客席から黄色い悲鳴が上がった。残るユニット曲は道枝と藤原が歌う、切ない失恋を描くバラード「Precious One」。道枝はアコースティックギター、藤原はハーモニカに挑戦し、繊細な音色を奏でる。2人はしっとりと歌声を重ね、見つめ合いながら美しいユニゾンを響かせた。
ケーキを食べられたのは誰?
幸福感が充満するバースデーソング「Happy Happy Birthday!!」では、メインステージに高さ10mのなにわ男子のバルーンが出現。曲中では、客席に投げ込まれた自身のメンバーカラーの巨大バルーンを、一番先にメインステージに持って行ったメンバーがケーキを食べられるというゲームが行われた。それぞれが自分のカラー以外のバルーンを四方八方へ投げて邪魔をするなどゲームは波乱の展開に。そんな中、最初にゴールにたどりついた西畑はメロンのケーキをおいしそうに堪能した。
MCパートではファンにはおなじみの“乾杯お兄さん”こと高橋の音頭による水分補給タイムが設けられた。メンバーやなにふぁむの喉が潤ったところで、事前に告知されていたYouTube生配信のコーナーへ。ここで、アジアツアーやサブスク解禁が発表されると、客席から驚きの声が上がる。サブスク解禁について、長尾は「日本のみならず世界の方に聴いてもらえるのがうれしい」、道枝は「先輩方もやっていたりするので、僕らもできるというのはうれしいなと思います」と口々に喜ぶ。西畑が「(アラームを)『恋やけどめ』にするわ。『大好きだよ』で起きたい!」と宣言すると、大西は「うん、勝手にして?」と照れ隠しのように声をかけた。さらになにわ男子は大西と猪狩蒼弥(HiHi Jets)が主演を務める映画「恋を知らない僕たちは」の主題歌「コイスルヒカリ」のパフォーマンスを今回のツアーで初披露。フレッシュなダンスや歌唱で会場を甘酸っぱいムードで満たし、画面を通して会場に足を運べなかったなにふぁむも喜ばせた。
ここで生配信は終了。続く「Snap!」では写真撮影をするようにシャッター音が鳴り、ビジョンにメンバーの写真が映し出される。また「名もなき旅人」では、円筒状の7本のLEDシールドがメンバーの頭上に登場。そのままシールドがメンバーを覆うように降下し、幻想的な映像演出とメンバーのシャープなパフォーマンスが一体となり、なにふぁむの視線を奪った。
挨拶で「皆様の人生の"+Alpha”であれるように」
終盤の挨拶パートでは、西畑が「これからも皆様の人生の"+Alpha”であれるよう精進いたします。これからも応援よろしくお願いいたします」、藤原は「今日もたくさんのなにふぁむの方がここ横浜アリーナに来てくれました。本当はありがとうございました。これから僕たちなにわ男子7人は、もっともっとたくさんの夢を叶えていきたいです。そのためにも、なにふぁむの力が必要です。なので、 ずっとずっと離れないでください」、大橋は「本日は皆さんご来店いただきまして誠にありがとうございました! 皆さんがうちわフリフリしてくれて、このステージに立ってよかったなってめちゃくちゃ思います。この気持ちを皆さんにぶつけて、皆さんに喜んでもらえるように精一杯がんばりますので、応援よろしくお願いします」と語る。
長尾は「本日は僕たちに会いに来てくれて、本当にありがとうございました。今日1日楽しかったですか? 僕は最高に楽しかったです。これからも応援よろしくお願いします。僕たちに着いて来てください」、大西は「めちゃくちゃ幸せな時間で、皆さんが僕たちにたくさん勇気をくれるから、僕たちはアイドルでいられると思います。皆さんからもらったたくさんの勇気を100倍にして返していきたいと思います」と挨拶。高橋は「皆さん幸せでしたか? 俺たちのこと大好きですか?」と投げかけ、歓声を浴びるとマイクを通さず肉声で「俺もみんなのことめっちゃ大好きやで」と叫んだ。最後に道枝が「皆さんからたくさんの愛を感じてすごく幸せでした。次いつ会えるかわからないですけど、寂しくなったら僕たちの曲を聴いてください。僕たちは皆さんのすぐそばにいます。これからも皆さんと一緒にいろんな景色を見たいと思っています。なので、これからもなにわ男子の応援をよろしくお願いします」と挨拶を締めくくった。本編ラストは「Alpha」。曲中には「Snap!」でビジョンに投影されたメンバーの集合写真が印刷されたものが、客席に5万枚降り注いだ。
Naniwa Danshi ASIA TOUR 2024+2025 '+Alpha'
2024年11月30日(土)台湾 台北アリーナ
2024年12月1日(日)台湾 台北アリーナ
2025年1月11日(土)韓国 仁川インスパイアアリーナ
2025年1月12日(日)韓国 仁川インスパイアアリーナ
2025年1月25日(土)香港 アジアワールド・エキスポ
2025年1月26日(日)香港 アジアワールド・エキスポ