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安藤康平バンドがジャズで日本橋の街を熱狂の渦に エディ・ブラウン、曽根麻央トリオらも出演

Kohei Ando Tropical SessionKohei Ando Tropical Session
3か月前2024年09月05日 10:04

8月30日~9月1日に東京・コレド室町テラス 地下歩道、日本橋三井タワーアトリウムで入場無料のジャズイベント「NIHONBASHI PUB & JAZZ 2024 SUMMER」が開催された。

「NIHONBASHI PUB & JAZZ 2024 SUMMER」は、三井不動産とTRAVELING ELEPHANTが一般社団法人日本橋室町エリアマネジメントと協力して実施する“大人のJAZZフェス”「NIHONBASHI PUBLIC JAZZ」から派生したイベント。当初はコレド室町テラス 大屋根広場と福徳の森での野外開催が予定されていたが、台風10号の接近に伴う悪天候の影響を考慮して会場の変更が決定した。

イベントは国内外で活躍するミュージシャンのジャズライブをビールを飲みながら楽しめる「BEER GARDEN STAGE」と、DJがセレクトした音楽をジャズバーさながらの空間と音響でハイボールとともに楽しめる「HIGHBALL BAR」の2ステージ制。ライブアクトとして、初日にエディ・ブラウン、MAO SONE TRIO、Kohei Ando Tropical Session、2日目にPUBLICJAMBAND、Yuki"Lin"Hayashi and friends、MAY INOUE TRIO、3日目にShin Sakaino and The Vibe Station feat: Himi、Mark de Clive-Lowe TRIO、XinUといった面々が連日登場してジャズを軸にした音楽で日本橋の街を彩った。

1番手としてステージに現れたエディ・ブラウンは、キーボードの前に腰掛けると優しいタッチで美しい音色を紡ぎ始める。オーディエンスを十分に惹きつけたところで「September」の演奏がスタートすると、客席からは自然とハンドクラップが沸き起こった。エディ・ブラウンはその後、メロウなジャズナンバー「Just the two of us」、ときに力強くときに繊細なボーカル表現が印象的な「Stand by me」、キーボードだけのシンプルな演奏ながらも1音1音をじっくりと聴かせる「A whole new world」といったタイプの異なる楽曲を披露。表現者としての振り幅の広さを感じさせるステージを展開した。エディ・ブラウンはライブ後半に「This love」「Let the good times roll」といった世代やジャンルを超えた往年の名曲を独自の解釈でカバー。観客のテンションを存分に高め、トップバッターとしての役割を全うした。

2組目は曽根麻央(Tp, Piano)、宮地遼(B)、鈴木宏紀(Dr)からなるMAO SONE TRIO。ライブは曽根の流麗なキーボードの音色を合図に「Luminous」で幕を開ける。静かな立ち上がりの中、リズム隊のグルーヴィなプレイが合流すると、3人は抜群のコンビネーションを見せつけ、序盤からオーディエンスの心をがっちりとつかんだ。3曲目に披露された「When The Angel Cries」では、曽根がフェンダーローズを演奏。どこか浮遊感漂うフェンダーローズの音色と、宮地と鈴木の手数を抑えたミニマムなプレイを浴びた観客は、ゆったりと体を揺らして楽曲の世界観を堪能していた。曽根はここまでのライブを見守ってきた観客へ感謝の気持ちを伝えると、ラストに「A Song For Jobim」をセレクト。時折メンバーと目配としながら楽しそうに芳醇なアンサンブルを鳴らし、晴れやかな表情でステージをあとにした。

この日のトリを務めたのは、マルチインストゥルメンタリスト / プロデューサーのMELRAWこと安藤康平率いるKohei Ando Tropical Session。安藤は「リハーサル代わりに」とセッションを開始して観客を喜ばせると、客席まで歩いていき全体の音の鳴りを入念にチェックしていた。本番前から観客の心をつかんだKohei Ando Tropical Sessionは、「Muñeca」で勢いよくライブをスタート。ユニット名にあるように夏を感じさせるトロピカルムード満載な演奏で「Mambo Inn」へと続けて、日本橋の地下歩道をダンスフロアへと変貌させた。安藤は「今日の僕らの裏テーマは『納涼のど自慢大会』」と笑顔で告げると、観客の熱気を鎮めるようにラテンナンバー「Sabor a Mí」を演奏。この曲では岡本健太(Dr)がボーカルを取り、その美声を会場いっぱいに響かせていた。そしてKohei Ando Tropical Sessionは最後に安藤が歌唱を担当する「だきしめたいよ」を披露。壮大なシンガロングを巻き起こすと、フロアをロマンチックなムードに染め上げてステージをあとにした。

鳴り止まないアンコールに応えて再び姿を見せたKohei Ando Tropical Session。安藤は「この40分間のために来たから、やれる曲がないんだよね。どうしようか(笑)」と語りつつ、メンバーと相談してセッションを披露することに。このセッションでは観客もハンドクラップで演奏に参加したほか、高揚した観客がダンスで飛び入りするなど、一体感あふれるステージが展開され、イベントはピースフルなムードの中で大団円を迎えた。

セットリスト

「NIHONBASHI PUB & JAZZ 2024 SUMMER」2024年8月30日 コレド室町テラス 地下歩道 / 日本橋三井タワーアトリウム

エディ・ブラウン

01. September
02. Just the two of us
03. Stand by me
04. A whole new world
05. My Heart Will Go On
06. Part of that world
07. Let's Stay Together
08. This Love
09. Let the Good Times Roll
10. Raindrops Keep Fallin' on My Head

MAO SONE TRIO

01. Luminous (Mao Sone)
02. Self-portrait Of Thelonious Monk (Thelonious Monk & Mao Sone)
03. When The Angel Cries (Mao Sone)
04. Always And Forever (Pat Metheny)
05. A Song For Jobim (Mao Sone)

Kohei Ando Tropical Session

01. Muñeca
02. Mambo Inn
03. Sabor a Mí
04. Yo No Sé Mañana
05. OBATALA
06. だきしめたいよ

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