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akiko、映画「徒花-ADABANA-」にインスパイアされたアルバムリリース

akiko
約1年前2024年09月05日 9:04

ジャズシンガーであるakikoが、10月18日に公開される映画「徒花-ADABANA-」の音楽を担当。さらに彼女がこの映画にインスパイアされてプロデュースしたアルバム「満たされた空虚」が10月2日にリリースされる。

「徒花-ADABANA-」は甲斐さやか監督が20年以上かけて書き上げたオリジナルストーリー。ウイルスの蔓延で人口が激減し、延命措置として上層階級の人間だけにまったく同じ見た目のもう一人の自分である“それ”の保有を許可された世界を描く。主人公・新次を井浦新が演じるほか、水原希子、三浦透子、斉藤由貴、永瀬正敏、甲田益也子、板谷由夏、原日出子といった面々も出演する。

akikoプロデュースによるアルバムには劇中でも使用されているラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」にオリジナルの英詞を乗せた楽曲やポエトリーリーディング、ジャズスタンダードとして人気の高い「Yesterdays」や70年代屈指の名曲「Both Sides Now」のカバー、書き下ろし曲など全9曲を収録。ポエトリーリーディングには映画本編キャストの水原、三浦、甲田が参加している。付属のブックレットに掲載される写真は永瀬が撮影した。

akiko コメント

新型コロナウィルスという、未曾有のウィルスが世界を震撼させ始めた2020年春、私は彼女からあるプロットを受け取りました。たった数枚のページに収められたそのプロットには、まるで当時のパンデミックを予感していたかのような、近未来のストーリーが綴られていました。
彼女-甲斐さやかは才能溢れる気鋭の映画監督/脚本家であり、私にとっては長年の大切な友人でもあります。小説家や映像クリエーターとしても活躍する彼女の類まれなるセンスと才能は、初の長編映画『赤い雪RedSnow』において世界に知られることとなり、名だたる映画祭や関係者の間で常に注目を集めてきました。私もその才能に魅せられた一人であり、彼女の作り出す世界を尊敬の眼差しを持って見つめてきました。
聞けば彼女はそのプロットを何年も前に書いたと言います。しかし「パンデミックなんて想像できない」という理由から周りの評判は芳しくなく、映画化に踏み切るのをためらっていたと言うのです。しかし私は否応なく心を揺さぶられ、この作品は今すぐ形にすべきだと伝えました。世界が、手遅れになる前に。
それほど強烈な印象を残したこの「徒花-ADABANA-」という作品に、音楽プロデューサーとして関わらせていただけたことはとても光栄なことであり、心から嬉しく思います。この映画の中には、私が普段から持っている思想のような、哲学のようなエッセンスがたくさん詰まっています。
そんなエッセンスを、国内外の素晴らしいミュージシャンとともに音にしたのが本アルバムです。「存在と無」について、また「時間」について、これまでも度々音楽作品として残してきましたが、『徒花-ADABANA-』でクローズアップされた監督との共通認識に改めて向き合い、これまでとはまた違う角度から表現しました。
劇中、モーリス・ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」が流れるシーンがあります。この映画にも何か通じるものがあると感じ選曲しました。決して喜劇ではないけれど悲劇ではなく、陰鬱でいて美しく、繊細であると同時にダイナミックであり、明暗や善悪を超えた先にある命題について語っているように感じるからです。
個人的にも大好きなこの曲を、本アルバムでは英語の詩をつけて歌ったものと、水原希子さん、三浦透子さん、甲田益也子さんという3名の素晴らしい俳優のみなさんが美しい朗読を披露してくださったもの、2つのバージョンで収録しました。またブックレットには、今回、演じ手と撮影(写真)という二刀流で活躍してくださった永瀬正敏さんの写真を使わせいただきました。映画での演技に心を奪われただけでなく、みなさんがやはり一流の表現者であることを、改めて思い知らされました。
映画「徒花-ADABANA-」は、本質的なものを抉られるほど美しく描いた、一生心に刻まれる作品となりました。
その圧倒的な世界観の余韻に浸りながらこのアルバムを味わっていただけたなら、またその逆も、どちらもとても光栄なことです。
いつかどこかで、この映画に出会っていただけたら嬉しいです。

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