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スカート「炎のフリーライヴ」に井上花月、パ音、PUNPEE集結 ラストはまさかのSMAPカバー

スカート、井上花月、PUNPEE、パソコン音楽クラブ。(撮影:廣田達也)
12か月前2024年09月20日 4:05

スカートが9月13日に東京・UNITでフリーライブ「スカート Presents 炎のフリーライヴ2024」を開催した。

「炎のフリーライヴ2024」は、9月4日に新作EP「Extended Vol.1」が配信リリースされたことを記念して企画されたフリーライブ。フロアが超満員となる盛況ぶりで、会場に足を運べないファンに向けてYouTubeでの生配信も実施された。ひさびさのフルメンバーでの出演となったスカートは、「Extended Vol.1」の収録曲「君に会いに行こう」でメインボーカルを務めた井上花月(Laura day romance)、アニメ「オッドタクシー」のオープニングテーマ「ODDTAXI」でコラボしたPUNPEEといったスペシャルゲストを迎えて約1時間のステージをエネルギッシュに駆け抜けた。

パソコン音楽クラブのDJで幕を開けた「炎のフリーライヴ」

この日はオープニング / クロージングDJとして、新作EPでスカートの代表曲「ストーリー」のリミックスを手がけたパソコン音楽クラブも出演。彼らは豊田道倫のパラダイス・ガラージ名義での楽曲「移動遊園地」や、PIZZICATO FIVE「女王陛下よ永遠なれ」、トリプルファイヤー「お酒を飲むと楽しいね」、優河「Love Deluxe」など多彩な選曲で観客を出迎えると、ラストは「ストーリー Remix Version」で会場を大いに盛り上げてスカートにバトンを渡した。

澤部渡(Vo, G)がバンドメンバーである佐久間裕太(Dr)、佐藤優介(Key)、シマダボーイ(Per)、岩崎なおみ(B)を従えてステージに現れると、会場は歓声と拍手に包まれる。スカートは「波のない夏」で勢いよくライブをスタート。場内を伸びやかな歌声とみずみずしいバンドサウンドで満たすと、「さよなら!さよなら! 」で演奏を加速させて観客の体を激しく揺らし、序盤からエモーショナルなステージを繰り広げた。

ローラズ井上花月と「期待と予感」「君に会いに行こう」コラボ

目まぐるしい展開のロックナンバー「静かな夜がいい」「いい夜」や、大比良瑞希とのコラボ曲「1000 Lovesongs I Don't Like」を経て披露されたのは、お笑い賞レース「UNDER 25 OWARAI CHAMPIONSHIP」の主題歌「期待と予感」。澤部は1人目のゲストとしてLaura day romanceの井上をステージに呼び込むと、2人で「期待と予感」を情感たっぷりに歌い上げてオーディエンスを魅了した。

井上が参加した「君に会いに行こう」は、澤部とかねてから親交のあるマンガ家・真造圭伍の作品「ひらやすみ」のPVの楽曲。彼女はオファーを受けた際の思いを「原作のファンだったのでびっくりして、本当にうれしかったです」と、笑顔で振り返った。そして「君に会いに行こう」の演奏が始まると、井上のどこかはかなげな歌声とフォーキーで温かな演奏の重なりに、客席からは大きな拍手が送られた。

“変化のきっかけ”PUNPEE迎えた「ODDTAXI」

澤部はMCで最新アルバム「SONGS」のアナログ盤を11月13日にリリースすることをアナウンス。この報告にレコード愛好家も多いスカートファンが沸く中、澤部は「その『SONGS』から数曲やろうと思います」と宣言し、「粗悪な月あかり」「十月(いちおう捨てるけどとっておく)」「Aを弾け」を続けてフロアの熱気をじわじわと引き上げていく。そして数ある代表曲の中から「ストーリー」をセレクトすると、この日一番のエモーショナルな演奏で会場のテンションを最高潮に導いた。

ライブ終盤、澤部が初のフィーチャリングEPとなった「Extended Vol.1」を制作した経緯について語り始める。「バンドを14年もやっていると、新しいリスナーが入ってきづらくなる、一番固い頃合いだと思うんです。『ODDTAXI』でコラボしたPUNPEEさんのステージに呼ばれると1万人の前で演奏したりするわけですよ。それが衝撃的で……だってさ、スカートで1年間ライブをやっても1万人集まるなんて滅多にない(笑)。たぶん、3年の前の僕なら絶対そこで卑屈になってるんだけど、自分の中でも『どうやったらもっと多くの人が聴いてくれるだろう?』と考えていた頃だったから、『もっと努力しよう』と思ったんです」と、キャリアを重ねる中で生じた心境の変化をポジティブに述べた。

本編ラストは、スカートの変化のきっかけとなったPUNPEEを迎えた「ODDTAXI」のパフォーマンス。澤部とPUNPEEは、これまでお互いのライブやフェスで幾度もコラボしてきたこの曲を抜群のコンビネーションで届け、充実した表情でステージをあとにした。

ラストは「今本当に歌いたいことが歌われている曲」

アンコールでは、まず澤部が1人きりでステージに登場。彼はスカートの新作グッズを紹介しつつ、敬愛するマンガ家・奥田亜紀子が描き下ろしたインパクト大のTシャツを例に挙げて「作るグッズのうれしさって実用性と反比例するんですよね。いまだに10周年のときに作ったラーメン丼ぶりのような興奮を求めていて、このTシャツはそれにかなり近い(笑)」とうれしそうに語った。

その後スカートは、「Extended Vol.1」からSPECIAL OTHERSとのコラボ曲「ブランクスペース」をプレイして再びフロアに熱狂を生み出す。そして澤部の「今日はお祭りだと思います。この5人でライブをやるのは本当にひさしぶりなんですよ。だから最後は楽しく、俺が今本当に歌いたいことが歌われている曲をやります」という言葉を合図に、SMAPが1999年に発表したファンクチューン「Fly」を届けて「炎のフリーライヴ」の幕を下ろした。

スカートは11月16日に東京・WWWでワンマンライブ「スカートPresents. 熱狂のワンマンライヴ2024」を開催する。イープラスでは9月23日23:59まで、チケットの第1次先行予約を受付中。

セットリスト

「スカート Presents 炎のフリーライヴ2024」2024年9月13日 UNIT

01. 波のない夏
02. さよなら!さよなら!
03. 君はきっとずっと知らない
04. 静かな夜がいい
05. いい夜
06. 1000 Lovesongs I Don't Like(オリジナル:大比良瑞希)
07. 期待と予感
08. 君に会いに行こう
09. 粗悪な月あかり
10. 十月(いちおう捨てるけどとっておく)
11. Aを弾け
12. ストーリー
13. ODDTAXI
<アンコール>
14. ブランクスペース
15. Fly(オリジナル:SMAP)

公演情報

スカートPresents. 熱狂のワンマンライヴ2024

2024年11月16日(土)東京都 WWW

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