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THE PRIMALSの集大成がここに、横浜アリーナの“時間を止めた”熱狂のライブ

祖堅正慶(G, Vo)とマイケル・クリストファー・コージ・フォックス(Vo)。
6か月前2024年09月26日 13:04

ゲーム「ファイナルファンタジーXIV」のオフィシャルバンド・THE PRIMALSが9月21、22日に神奈川・横浜アリーナにてワンマンライブ「THE PRIMALS Live in Japan - Darkest Before Dawn」が開催された。本稿では初日公演の模様をお届けする。

光の戦士たち、横浜に集結

THE PRIMALSがワンマンライブを開催するのは、2022年6月に千葉・幕張イベントホールにて行われた「THE PRIMALS Live in Japan - Beyond the Shadow」以来、およそ2年3カ月ぶり。両日チケットが完売したひさびさのワンマンライブには数多くの光の戦士たち(「FF14」プレイヤーの愛称)が集結し、開演前の客席ではゲームの世界を飛び出してリアルの現場で再会を果たすプレイヤーたちがコミュニケーションを取り、ライブの始まりを待つ時間ですら楽しんでいる様子が見られた。

ステージが紗幕に覆われた状態の中、最新拡張パッケージ「黄金のレガシー」の主題歌である「Open Sky - The Theme from Dawntrail」の演奏が始まり、ライブがスタート。紗幕には「黄金のレガシー」のトレイラー映像が流れ、“冒険の始まり”を予見させるサウンドで光の戦士たちの高揚感を煽る。1曲目が終わると紗幕が下り、THE PRIMALSの姿があらわに。会場中から歓声が上がる中、THE PRIMALSはバンドの持ち味であるロックサウンドを前面に打ち出した楽曲「エスケープ ~次元の狭間オメガ:アルファ編~」でオーディエンスのテンションに火を点けた。

老若男女、さまざまな光の戦士たちが集う横アリの客席を見渡した祖堅正慶(G, Vo)は、「疲れたら座ってもいい」と気を配りながら「ちょっと前のレイドの曲を」と前置きし、「此処に獅子あり ~万魔殿パンデモニウム:辺獄編~」をパフォーマンス。客席のペンライトが真っ赤に染まる中、マイケル・クリストファー・コージ・フォックス(Vo)は鬼気迫る表情で語りかけるように歌い上げ、楽曲の妖艶な表現をさらに強調させた。「黄金のレガシー」のレイド曲である「Bee My Honey ~至天の座アルカディア:ライトヘビー級~」はTHE PRIMALS仕様のアレンジとして、光の戦士たちに「All right!」と叫ばせるコール&レスポンスを織り交ぜ、会場の一体感を高めた。

豪華ゲスト入り乱れる中盤戦

ライブ中盤には豪華ゲストが代わる代わる登場する展開に。「Give it All ~至天の座アルカディア:ライトヘビー級~」では、「FF14」のボーカル曲ですっかりおなじみとなったソリスト・アマンダが美しくも力強い美声を響かせてオーディエンスを圧倒。続く「月満ちる夜 ~喜びの神域 エウプロシュネ~」では、シークレットゲストとして登場したバイオリニストの伊藤友馬が芳醇なサウンドで楽曲を彩る。ゲーム内でCVを担当する南條愛乃はゲーム内の設定を遵守したセリフで客席を沸かせつつ、「千年の暁 ~朱雀征魂戦~」「月下彼岸花 ~蛮神ツクヨミ討滅戦~」の2曲を歌唱した。

曲間のMCでは祖堅が「FF14」のプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏に話を振るひと幕も。2階席の客席で突然スポットライトを浴びることになった吉田氏は「マイクくれよ!」とクレームを入れながらも、マイクを通さない生の声でプレイヤーたちに感謝の思いを伝えた。

“ボスラッシュ”のごとくボス曲中心に披露してきた前半の流れを裏切るように「Shadowbringers」からは主題歌やフィールド曲が披露された。“闇”をフィーチャーした「Shadowbringers」「Close in the Distance」では、時にささやくように、時に声を張り上げて伸びやかに歌うジェイソン・チャールズ・ミラーがステージのセンターに立つ。続く「Flow Together」では再びアマンダがボーカルを担当。ステージ上部のモニターにはゲーム体験を呼び起こす映像が上映され、客席には涙を流しながらライブを見守る光の戦士たちの姿もあった。

6分におよぶ“あの曲”をステージで再び

ライブ終盤のMCで話を振られたたちばなテツヤ(Dr / ultra UB、SPARKS GO GO)は「僕のリサイタルのために、皆さんありがとう」とオーディエンスを笑わせつつ、満員の横アリでのライブについて「うれしい限り」と笑顔を見せた。ここまで寡黙に演奏に徹してきたイワイエイキチ(B / チリヌルヲワカ)は「楽しんでおります。横アリは観てばっかりだから、やる側は初めて」と、憧れの地に立ったことの喜びを語っていた。GUNN(G / ultra UB、DEPTH)は「ここに連れてきてもらえたのは、本当にみんなのおかげ。東京ドームでもすげえと思ったけど、やっぱりここすげえな」と感嘆の声を漏らした。

祖堅が「ここからはしんどいのが続く」と前置きしてスタートしたのは「混沌の渦動 ~蛮神リヴァイアサン討滅戦~」。この曲を皮切りに「魔神 ~魔神セフィロト討滅戦~」「過重圧殺! ~蛮神タイタン討滅戦~」とハードなボス曲が続き、会場内はライブのエンディングに向けて熱を帯びていく。本編の最後に披露されたのは、今年1月の東京ドームでのイベントで「もう2度とライブではできない」と語られていた「Endwalker - Footfalls」。ゲームのトレイラー用に制作されたこの楽曲は約6分にわたって目まぐるしく曲調が変わる1曲で、ライブではジェイソン、アマンダ、伊藤の3人がパートごとに入れ替わりながらパフォーマンスを繰り広げ、拡張パッケージ「暁月のフィナーレ」のフルトレーラーBGMをしっかりと再現してみせた。

横アリの“時間を止めた”アンコール

本編を終えても会場内の熱気は冷めやらず、ライブはアンコールに突入。アンコールでは彼ら自身が「THE PRIMALSの代名詞のような楽曲」と語る「メタル:ブルートジャスティスモード ~機工城アレキサンダー:律動編~」「ライズ ~機工城アレキサンダー:天動編~」「ローカス ~機工城アレキサンダー:起動編~」の3曲が披露された。「ライズ」では、バンドメンバーのみならず会場に集まったオーディエンス全員が8小節の間動きを止める“時間停止”をしっかり決め、会場の興奮は最高潮に。すべての楽曲を披露し終え、祖堅が「光の戦士たち、ありがとう!」と叫ぶと、それに呼応するように客席からは無数の「ありがとう」の声が上がり、この日のライブは大団円を迎えた。

なおライブ初日の模様はライブストリーミング配信されており、StreamPassでは10月7日まで配信のアーカイブ映像を視聴することができる。

セットリスト

THE PRIMALS「THE PRIMALS Live in Japan - Darkest Before Dawn」2024年9月21日 横浜アリーナ

01. Open Sky - The Theme from Dawntrail
02. エスケープ ~次元の狭間オメガ:アルファ編~
03. 此処に獅子あり ~万魔殿パンデモニウム:辺獄編~
04. Scream ~万魔殿パンデモニウム:煉獄編~
05. Bee My Honey ~至天の座アルカディア:ライトヘビー級~
06. Give it All ~至天の座アルカディア:ライトヘビー級~
07. 月満ちる夜 ~喜びの神域 エウプロシュネ~
08. 忘却の彼方 ~蛮神シヴァ討滅戦~
09. 千年の暁 ~朱雀征魂戦~
10. 月下彼岸花 ~蛮神ツクヨミ討滅戦~
11. Shadowbringers
12. Close in the Distance
13. Flow Together
14. 混沌の渦動 ~蛮神リヴァイアサン討滅戦~
15. 魔神 ~魔神セフィロト討滅戦~
16. 過重圧殺! ~蛮神タイタン討滅戦~
17. ロングフォール ~異界遺構 シルクス・ツイニング~
18. Endwalker - Footfalls
<アンコール>
19. メタル:ブルートジャスティスモード ~機工城アレキサンダー:律動編~
20. ライズ ~機工城アレキサンダー:天動編~
21. ローカス ~機工城アレキサンダー:起動編~

撮影:西槇太一 / 上石千聖 (c)SQUARE ENIX

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