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マカロニえんぴつ“オタッキーな曲”から最新EPまで、マカロッカーを熱狂へ誘った日本武道館ライブ

サックスを吹いてる風のはっとり(Vo, G)。(撮影:浜野カズシ)
5日前2024年10月14日 7:01

マカロニえんぴつのワンマンライブ「TRIP INSIDE ~Osaka-Jo Hall & Nippon Budokan~」が10月5、6日に大阪・大阪城ホール、11、12日に東京・日本武道館で行われた。

武道館公演の1曲目は

「TRIP INSIDE」でマカロニえんぴつは最新EP「ぼくらの涙なら空に埋めよう」の全収録曲やインディーズ時代のナンバーなど新旧バラエティに富んだ楽曲群でマカロッカー(マカロニえんぴつファンの呼称)を喜ばせた。この記事では最終日12日の日本武道館公演の模様をレポートする。

「TRIP INSIDE」のチケットは全公演ソールドアウト。日本武道館には若い男女や親子連れなどさまざまな世代のファンが駆け付け、開演のときを待ちわびる。真っ赤なライトが場内をゆっくりと照らす中、オープニングSEのThe Beatles「Hey Bulldog」に合わせてはっとり(Vo, G)、高野賢也(B, Cho)、田辺由明(G, Cho)、長谷川大喜(Key, Cho)、サポートの高浦“suzzy”充孝(Dr)が姿を現した。ライブはマカえんのファンサイトの名前にもなっている「OKKAKE」でにぎやかに幕開け。ライブ定番曲「レモンパイ」でも陽のグルーヴが武道館を満たし、瞬く間に熱気が広がっていく。はっとりは「武道館、ご機嫌いかが? もし知らない曲があったらあなたのせいだからね! “オタッキーな曲”もやるからね!」とオーディエンスに呼びかけた。その後は、リフレインするキーボードサウンドが印象的な「チューハイ少女」、ダンサブルなビートが心地よい「愛のレンタル」もドロップし、ライブ序盤を盛り上げた。

隣にはマカロニえんぴつがいた

ファンのあまりの熱狂ぶりに驚くマカえんメンバー。はっとりは「なんかいいことあったでしょ? 空元気じゃここまで盛り上がれないもん」とフランクに話しかける。そして「TRIP INSIDE」というタイトルについて「みんながマカロニえんぴつといつ出会ったかはわからないけど、このバンドが好きだということは一緒なはずで。例えば、自分を少し好きになったその日、隣にマカロニえんぴつがいたでしょ? 自分のことを嫌いになっちゃった日もマカロニえんぴつがいたでしょ? 『あの頃はあの曲に救われた』『あの曲を抱き締めて過ごしてたな』とか、自分の中をほじくり返してマカロニえんぴつと旅をするように楽しんでもらいたいなと思って名付けました」と言及し、「今回は名物の“クソMC”はなしです。曲をぶっ通しでいこうと思います。バテないでついてきてね」と熱意たっぷりに語った。

定着しつつある“ロックスターポーズ”

「listen to the radio」でマカロッカーとの“旅”を再開させた彼らは、「poole」で最初こそ穏やかなアンサンブルを奏でていたものの、次第に轟音のバンドサウンドを響かせてオーディエンスを圧倒。パワフルなドラミングと神秘的なシンセサウンドをきっかけに「メレンゲ」へ移ると、白い光の柱が天井へと延び、白い紙吹雪が舞う空間で壮大なサウンドスケープを描いた。続いて披露されたのはハリウッド映画「FLY!/フライ!」の日本版主題歌としても話題を呼んだ「月へ行こう」。大きな月が浮かぶ映像をバックに、開放感のあるアンサンブルを届けた。

長谷川の切なげなキーボードで始まる「なんでもないよ、」ではマカえんの大ヒット曲とあって、サビではファンのシンガロングが自然発生する。そんな光景をメンバーはうれしそうに眺めていた。ここでメンバー1人ずつ自己紹介し、はっとりの番になると「ロックスター!」という声が客席のそこかしこから聞こえる。はっとり考案の両手を広げる“ロックスターポーズ”はマカえんのライブで定着しつつある。マカロッカーの求めに応じて、はっとりは「そこまで言うなら……」と肩を大げさに揺らして準備を始める。たっぷり時間をかけながらシミュレーションを重ね、キレのある“ロックスターポーズ”を連発した。この日、はっとりの言う“クソMC”はなかったものの、何度も繰り返される“ロックスターポーズ”によって温かな笑いが生まれた。

武道館にいる初恋相手に捧げる

ライブ後半で「初恋っていつでしたか? 俺は保育園の先生だったの。名前は“JUNKO”先生」と自身の初恋を懐かしむはっとり。「ほかの先生からは珍しいキャラだから俺は“珍(ちん)“って呼ばれてたんだけど、“JUNKO”先生だけは『個性があって面白い』って言ってくれたのね。そのおかげで自分に自信が持てたのかも。そんな“JUNKO”先生が山梨から来てくれてるので、今日だけは先生のために歌っていい?」と言い、「JUNKO」の披露へ。はっとりだけはやや緊張気味にパフォーマンスを展開する中、スクリーンにはJUNKOの文字が躍り、保育園時代のはっとりと“JUNKO”先生の思い出の写真や現在のツーショットが映し出された。曲の後半にははっとりがギターを置いてサックスを情熱的にプレイ。ところが、サックスから口を離しても音が鳴り続けたことにより、この音が長谷川によるキーボードサウンドだということが発覚した。なお“JUNKO”先生は夫を連れてライブに来ており、はっとりの初恋はあっけなく散った。

狂騒の世界へと誘う定番曲

「リンジュー・ラヴ」「悲しみはバスに乗って」といったエモーショナルなナンバーのあと、マカえんは再びギアをトップに入れるように「哀しみロック」を投下。はっとりと田辺が息ぴったりのツインギターでファンを魅了し、高野はステージ前方へと進み出て、うねるようなベースラインを奏でた。ライブ定番のキラーチューン「洗濯機と君とラヂオ」「ワンドリンク別」でも観客を狂騒の世界へと誘ったメンバーは、場内の熱気をクールダウンさせるように「星が泳ぐ」を披露して幻想的なムードを描いた。

どこかノスタルジックな「青春と一瞬」を経て、荘厳なシンセをきっかけにラストソング「hope」へ。ステージに置かれたミラーボールのまばゆい光を放つ中、彼らは熱気ほとばしるパフォーマンスを繰り広げ、最後まで音と愚直に向き合った。はっとりは充実した表情でダブルピースし、高野、田辺、長谷川も晴れやかな顔で手を振りながらステージを去った。

マカえんはデビュー10周年イヤーとなる2025年の6月14、15日に結成の地・神奈川県の横浜スタジアムにて単独公演「still al dente in YOKOHAMA STADIUM」を行う。

セットリスト

マカロニえんぴつ「TRIP INSIDE ~Osaka-Jo Hall & Nippon Budokan~」2024年10月12日 日本武道館

01. OKKAKE
02. レモンパイ
03. チューハイ少女
04. 愛のレンタル
05. listen to the radio
06. poole
07. MUSIC
08. メレンゲ
09. 月へ行こう
10. two much pain
11. なんでもないよ、
12. JUNKO
13. カーペット夜想曲
14. ブルーベリー・ナイツ
15. リンジュー・ラヴ
16. 悲しみはバスに乗って
17. 哀しみロック
18. 忘レナ唄
19. 洗濯機と君とラヂオ
20. ワンドリンク別
21. 星が泳ぐ
22. 青春と一瞬
23. hope

公演情報

マカロニえんぴつ「still al dente in YOKOHAMA STADIUM」

2025年6月14日(土)神奈川県 横浜スタジアム
2025年6月15日(日)神奈川県 横浜スタジアム

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