香取慎吾が主演を務めるフジテレビ系木曜劇場「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった」が1月9日にスタートする。放送に先駆け、香取が報道陣の取材に応じた。
「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった」は、人生崖っぷちに追い込まれた、家族嫌いで子供嫌いの最低男・大森一平を主人公としたドラマ。テレビ局の報道マンとして働く一平は家族のケアをまったくしない“仕事人間”だったが、その昭和的な価値観のせいで不祥事を起こし、追われるように退職する。社会的に再起して世間を見返してやろうと政治家になることを決意した彼は、来たるべき区議会議員選挙で生活者目線を持っていることをアピールできるように、亡き妹の夫でありシングルファーザーの小原正助(志尊淳)とその子供たちとともに暮らすことに。選挙でのイメージアップのために“ホームドラマ”を演じているに過ぎなかったが、義弟や子供たちと少しずつ本当の家族のような関係を築き、日常の中にある家族や社会、日本の問題と向き合っていく中で、次第によりよい社会を作りたいと願うようになり、やがて本気で選挙に立候補することになる。
自身が演じる大森一平の“最低男”というキャラクター設定に、香取は「最初は心配になるくらい、けっこうな最低男でして(笑)」と印象を吐露した。「監督に『本当にいいんですか?』と確認しながら撮影しています」と現場での役作りを明かしたのち「悪役をやってるのかな?という感じがしてきちゃってて。『この先、僕のこの役は好かれるんですか?』って聞いても『大丈夫です』と言われるんですけど……みんなに好かれる主役になるんですかね?」と首を傾げて会見場の笑いを誘った香取。「でも今はだんだん気持ちよくなってきました。“最低”のために、最低じゃない雰囲気のときもたくさんあるんです。何が本当の姿なのか?って。楽しくなってきましたね」と現状での手応えを語る。
香取がフジテレビの連続ドラマの主演を務めるのは、2014年4月期放送の「SMOKING GUN~決定的証拠~」以来、およそ11年ぶりのこと。ひさびさの連続ドラマの撮影について「なかなか忙しいですね!」と笑った彼は「最近は真剣に考えています。CM撮影は30秒のものを1日で撮ったりするけれど、ドラマは(放送尺が)1時間だからなんだと。もう追われるような感じで」と体感を明かし「あと(スタッフの)人数も多いですね。豪華です。セットも照明も豪華なんですよ」と語る。また、一平の姪・小原ひまりと甥・小原朝陽を演じる増田梨沙、千葉惣二朗の現場でのパワフルさも印象的だといい「とにかく元気なんです。『そんなにパワフルだと夜まで持たないよ?』って言っても、最後まで持つんですよね(笑)。今回僕は伯父さんなので、普段はパパ役の志尊淳くんが子供たちと一緒にいるから、僕は自分の時間で台本を読んだりしているんですけど。子供たちとのそういう関係性は初めてですね。これまでは僕がずっと一緒にいる役だったから」と続けた。
約11年ぶりのフジテレビ系連続ドラマ主演に際し、記者からは「以前と比べて、自身が変わったことはあるか?」という質問も。「ドラマの本数が増えている、ほかのコンテンツも増えている中でどうやってテレビドラマを観てもらうのか。作る以上は勝ちに行きたいですから」と切り出した香取は「前は朝から晩までの視聴率表を全部見ていたけど、それだけじゃないコンテンツもいっぱいある中でのテレビドラマなんだなって」としみじみ語る。そして「違いで言うと、朝ちゃんと起きてますね」と答え「大人になったんだなあと(笑)。ちゃんと起きてちゃんと寝てます。でもね、ガンガンお仕事が入ってきて……急すぎる! 1つひとつ増えていったらいいのに、いきなりフルスロットルですよ。お台場はひさしぶりなのに。付いて行くのに必死です!」と笑った。
ひさびさとなる連続ドラマ主演を草なぎ剛も喜んでいたそうで、会見の最後に「思った以上に喜んでくれました。『すごいじゃん、よかったね!』って。改めて愛らしいやつだなと思いました」と語った香取。草なぎは、香取が自身で主題歌(「Circus Funk feat. Chevon」)を担当することにも大喜びだったといい「主題歌も自分で歌うって話をしたら『すごいね、織田裕二じゃん!』って(笑)」と明かす。そして最後に「稲垣(吾郎)さんは(ドラマ主演を)知らないと思います(笑)」と付け加え、笑顔で会見を結んだ。
フジテレビ系「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった」
2025年1月9日(木)22:00~23:09 ※初回は15分拡大
※以降毎週木曜日22:00~22:54
※草なぎ剛のなぎは弓へんに前の旧字体、その下に刀が正式表記。