lyrical schoolの現体制2周年を記念したワンマンライブが、2月11日に東京・ADRIFTで開催された。ライブは現体制以前の楽曲のみを披露する第1部「before NEW WORLD」、現体制の2年間で制作された楽曲のみを披露する第2部「after NEW WORLD」の2部構成で、アフターパーティを含む3ステージが行われた。
前身グループ・tengal6として誕生した2010年から2022年4月まで女性のみのアイドルラップグループとして独自の進化を重ねたのち、2023年2月12日、男女混成8人組グループへと大きな変化を遂げたリリスク。唯一2013年からグループの歴史を知るminanが体調不良により不在の状態で2周年を迎えることとなったが、sayo、tmrw、hana、mana、malik、reina、ryuyaの7人は、およそ15年におよぶグループの歴史を継承し未来へとつなぐような2部構成のライブで現在のlyrical school、“LS8”の存在感を示した。
リリスクの歴史を継承「before NEW WORLD」
第1部「before NEW WORLD」は、tengal6時代のミニアルバム「まちがう」から2022年発売のアルバム「L.S.」までの楽曲を対象に、minanを除く現メンバー7人が新たな世界線で構築するという試み。「TIME MACHINE」「ユメミテル」「レインボーディスコ」など現体制ですでに定番化しているナンバーもあるが、この日は7人にとって初披露となる楽曲も盛り込まれた。「MONEY CASH CASH CASH」はメンズ3人のローボイスが加わることでサウンドに重みが増し、「brand new days」ではフロアのヘッズも懐かしいコール&レスポンスに即対応。「マジックアワー」ではイントロが鳴った瞬間に歓声が上がり、エモーショナルな歌メロは男女ユニゾンでも変わらぬ効果をもたらした。第1部のラストを締めくったのは、歴代メンバーが大事に歌い継いできたtengal6時代のナンバー「photograph」。sayoは間奏に「まちがう回数だけ作っていけばいいじゃんNEWWORLD 風化?させるわけないじゃん 今がいつも最高!のリリカルスクールを 百八煩悩 七転八倒 四苦八苦 覚悟はできてる まだまだだ! これからだ!」とオリジナルのリリックを盛り込み、リリスクの歴史を継承する決意を改めて表明した。
第1部の第2部の幕間には、リリスクを長年撮影し続けているカメラマン・沼田学氏がもう1つの顔である出張餅つきユニット「もちはもちや」として、リリスク現体制2周年を祝してフロアで餅をつき、メンバーやヘッズに振る舞う場面も。メンバーも杵を構えて餅つきに挑戦し、平和なひとときを過ごした。
8人で駆け抜けた2年間を総括「after NEW WORLD」
第2部「after NEW WORLD」はタイトルの通り、現体制の“LS8”がその第一歩として2023年2月12日に発表した「NEW WORLD」以降のレパートリーで構築された、現在進行形のリリスクを見せるステージ。まずはhana、sayo、DJ reinaの3人による「Ringing」でライブをスタートさせ、2コーラス目からtmrw、mana、malik、ryuyaも合流。メンバー自らリリックを書いた「to be continued」へとつなぎ、フロアの熱気をじわじわと高めていく。manaの個性際立つソロ「外カメ壊れてる」「DON'T STEP ON MY KICKS」、manaとryuyaが2人で掛け合う「Night Walking」、tmrw、hana、malik、ryuyaの4人による「Fallin'」と曲によってフォーメーションを変えていく現体制ならではのパフォーマンスを展開し、再び7人そろうと「mada mada da!」「CHO→CHO」「dance」「Ultimate Anthem」とアッパーチューンを畳みかけフロアをかき回した。tmrwはこの日体調を崩していたが、彼の伸びやかなボーカルが冴える「DRIVE ME CRAZY」では声の限りに熱唱。大合唱するヘッズに向けてtmrwは「みんながいるからこういう最高な空間ができるってことをマジで覚えていてほしい」とメッセージを送った。
ここまで2年間の活動を総括し、malikは「ここにいる人たちはもっと前からリリスクが好きな人もいるだろうし、もちろん最近好きになった人もいると思うけど、みんなが来てくれることが大事なのね。これから先も。僕たちがもっと大きな舞台に行くためにはみんなの力が必要だし、行き着いた暁にはみんながいてほしいわけ。みんなのことが好きだから。初めていただいた曲が『NEW WORLD』でさ、この曲で致死量の『I won't let you down』を言ってるわけじゃん。でも、そのたびに僕はそう思ってるの。『I won't let you down』って。みんなをがっかりさせたくないの。だからついて来て」と目の前のヘッズに呼びかける。前日のリハーサルを終えたあとも不安を抱えていたというmanaは、ryuyaの呼びかけで再び全員集まり入念なリハを行ったというエピソードを告白。「それで私は今こうして楽しめているの。そのときに改めて、2年前に出会ったばかりのみんなだけどさ、本当にこのメンバーでよかったなって思ったの」と涙を流しながら仲間たちへの感謝を伝えた。
sayoは8人のLS8にとって記念すべき最初のアルバム「DAY 2」について触れ、「1年目と2年目で何が違うかって、やっぱりアルバムが出たことだと思うんですよ。『DAY 2』が出てから8人のライブが変わった。1年目は漠然と不安で、あるときプロデューサーさんの前で弱音を吐いたんですね。そのときに『まだアルバムも出てないんだよ?』と言われたけど、アルバムが出てこの不安がどう変わるんだ?と疑問だったんですよ。でも『DAY 2』が出てからの1年で、プロデューサーの言葉がよくわかる。『DAY 2』はがむしゃらにがんばった1年目を肯定してくれて、かつ『8人、こっちだよ』って引っ張ってくれた。これからもたくさんアルバムを出していくと思うんですけど、『DAY 2』はこれからも私たちにとって宝物のようなアルバムです」と強い思い入れを話すと、メンバーは皆笑顔でうなずいた。そして「そんな大切なアルバムからあと2曲。8人の曲を聴いてください」とsayoが告げると、7人は欠席したminanの思いも乗せて「moonlight」を披露。最後はLS8始まりの曲「NEW WORLD」で締めくくった。
セットリスト
「lyrical school 現体制2周年記念ワンマンライブ」2025年2月12日 ADRIFT
before NEW WORLD
01. GOLDEN
02. TIME MACHINE
03. Play It Cool
04. MONEY CASH CASH CASH
05. brand new days
06. シャープペンシル
07. ユメミテル
08. マジックアワー
09. つれてってよ
10. レインボーディスコ
11. ワンダーグラウンド
12. Fantasy
13. OK!
14. Bring the noise
15. REW)PLAY(FEW
16. photograph
after NEW WORLD
01. Ringing
02. to be continued
03. hirari
04. 外カメ壊れてる
05. DON'T STEP ON MY KICKS
06. Night Walking
07. Fallin'
08. House Party
09. mada mada da!
10. CHO→CHO
11. dance
12. Ultimate Anthem
13. DRIVE ME CRAZY
14. moonlight
15. NEW WORLD
公演情報
lyrical school presents「MY DATE」vol.8
2025年2月23日(日)東京都 DESEO mini with VILLAGE VANGUARD
OPEN 11:30 / START 12:00
<出演者>
lyrical school / TOKYO世界
lyrical school presents「MY DATE」vol.9
2025年3月23日(日)東京都 新宿 MARZ
OPEN 11:30 / START 12:00
<出演者>
lyrical school / illiomote
lyrical school presents「MY DATE」vol.10
2025年4月19日(土)東京都 Spotify O-Crest
OPEN 11:30 / START 12:00
<出演者>
lyrical school / BiTE A SHOCK
lyrical school malik Birthday Live「maliplooza」
2025年3月16日(日)東京都 gee-ge.
OPEN 11:30 / START 12:00
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