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強すぎ!Vaundyの本格戦闘アクションに驚きの声 / ダンスだけでない、Travis Japanが持つ大きな武器

再生数急上昇ソング定点観測
17分前2025年03月14日 9:05

YouTubeでの視聴回数チャートや、ストリーミングサービスでの再生数が伸びている楽曲を観測し、今何が注目されているのかを解説する週イチ連載「再生数急上昇ソング定点観測」。今週はYouTubeで2月28日から3月6日にかけて集計されたミュージックビデオランキングの中から要注目トピックをピックアップします。

文 / 真貝聡

まずはこの週の初登場曲の振り返りから

今週のYouTubeのミュージックビデオランキングは、1位に米津玄師の「BOW AND ARROW」が登場した。この曲はテレビアニメ「メダリスト」のオープニング主題歌。フィギュアスケートをテーマにしたアニメの楽曲にちなんで、MVで米津とプロフィギュアスケーターの羽生結弦が共演を果たして話題となった。

そのほか7位に、BLACKPINKのロゼとブルーノ・マーズのコラボ曲「APT.」を96猫とnqrseがカバーしたMVがランクインした。いつもは低音ボイスが印象的なnqrseが歌うハイトーンなボーカルや96猫の艶のある歌声など、カバーならではの歌唱を堪能できる。

50位に登場したのはピラフ星人の「シークレットラブ」だ。ピラフ星人はMV公開日の3月3日にX(Twitter)で「彼女とのMV公開しました」とポスト。曲中に登場するカップルのような、横田未来との仲睦まじい様子が大きな反響を呼んでいる。

67位にはヨルシカの「へび」がランクインした。この曲はテレビアニメ「チ。 ―地球の運動について―」のエンディングテーマで、唐代の詩人・元稹の「離思」の一節をモチーフに、ヘビが春に眠りから目覚め、外に這い出して世界を知るという知への欲求を描いた楽曲になっている。

70位にCANDY TUNEの「倍倍FIGHT!」が登場。MV公開から2日で100万回再生を突破し、TikTokの「人気曲ランキング50」「トップ50」で1位を獲得した。

バンドからアイドルまで幅広い楽曲が並んだ今週は、下記の3曲をピックアップする。

Vaundy「走れSAKAMOTO」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場33 位

「走れSAKAMOTO」はテレビアニメ「SAKAMOTO DAYS」のオープニングテーマとして、Vaundyが書き下ろした楽曲だ。サビの「走れ / SAKAMOTO DAYS」をはじめ、作品の魅力を踏襲したフレーズが随所にちりばめられている。

例えば「もう気にしないでいよう」は、かつては悪党から“伝説の殺し屋”として恐れられていた、主人公・坂本太郎の過去に言及しているのだろう。ほかにも「殺伐を溌剌で刺す店長に勝つ策略を / 否デブに説法」は、坂本商店の店長として働く、今の坂本を表しているように思える。

2月16日に同曲のアニメ版MVが公開されると3週間で460万回再生を突破。3月2日には作品の世界観をモチーフにしたVaundy主演による実写版MVもアップされた。坂本商店で働くVaundyが、次々に襲撃してくる殺し屋たちを撃退するという内容だ。Vaundy自身がMVに出演することは珍しく、そのうえ彼の演技や本格的なアクションも観ることができるため、この動画は大きな話題に。特に原作をリスペクトした戦闘シーンは完成度が高く、意外なVaundyの一面に多くの視聴者が驚きの声を上げている。ラストシーンで思わせぶりに映る今田美桜のサプライズ出演も含めて、豪華な映像になっている。

Travis Japan「Say I do」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場54位

Travis Japanにとって初のCDシングル「Say I do / Tokyo Crazy Night」から、「Say I do」のMVが54位にランクインした。この曲はメンバー・宮近海斗が主演を務めているドラマ「ホンノウスイッチ」の主題歌で、“君”に対する恋心をストレートに歌ったピュアなラブソングだ。

Travis Japanと言えばデビュー曲「JUST DANCE!」、4thシングル「T.G.I. Friday Night」など勢いのあるダンスナンバーが印象的だが、2ndアルバム「VIIsual」の収録曲「Staying with you」や今作のような柔らかい雰囲気の楽曲も抜群にいい。彼らは海外で腕を磨いたダンスパフォーマンスに注目されることが多いが、優しくて透明感のある歌声も大きな武器に感じる。

今回のMVは恋愛相談所を舞台に、恋愛相談員に扮したメンバーが相談に来た男性の恋を成就させるため、あれこれ奮闘するストーリー仕立ての内容になっている。ダンスシーンを封印したショートムービーのようなこの映像ではメンバー各々の個性が発揮され、Travis Japanの新たな一面を見せている。

さらに3月4日にはもう1つのシングル表題曲である「Tokyo Crazy Night」のMVも公開され、YouTubeウィークリーミュージックビデオランキングで76位に初登場。こちらはメンバー・松倉海斗の主演ドラマ「トーキョーカモフラージュアワー」の主題歌で、大人っぽいアーバンなダンスチューンだ。どちらも違ったTravis Japanの魅力が感じられるので、2曲合わせてチェックしていただきたい。

礼賛「鏡に恋して」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場79位

「鏡に恋して」は2月26日にリリースされた礼賛の2ndフルアルバム「SOME BUDDY」のリード曲。「クヨクヨ似合わない / 私が好きでたまらない」「高い高いプライドだがしかし同時にナイーブ / そんな自分も超可愛い」などと歌っているこの曲は、自分の強さも弱さも認めたうえで明るく生きようとする女性を描いた“自己肯定ソング”と言っていいだろう。

自分のいいところだけを見て鼓舞する曲はあれど、いろんな角度から鏡に写る己を見て、すべての面を愛そうとする歌は珍しい。そして「口座にはない幸せ」「意味を持たないライセンスは捨て」のフレーズも印象的だ。持っているお金の数が幸せに比例しているという価値観や、社会的地位を求めるのではなく、“幸せの基準は自分が決める”という気概を感じる。それらの力強い歌詞と、CLRことサーヤ(ラランド)の溌剌としたポジティブな歌声が抜群にハマっている。

Threadsでサーヤは「新曲の『鏡に恋して』、礼賛史上いちばん前向きで上向きな曲です。こんな風に歌えるようになったのはみんなのおかげ!」とこの曲に対する手応えをポストしている。この曲でまた1つ進化した礼賛が、これからどんな音楽を届けてくれるのか楽しみだ。

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