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coldrain×ハルカミライ、音楽と生きる相思相愛2バンドがオーディエンスと共闘した夜

coldrain(Photo by AZUSA TAKADA)
9分前2025年03月15日 1:06

3月12日と13日に東京・Zepp Haneda(TOKYO)にて、KDDI主催のライブイベント「音楽と行こう SUPER LIVE Presented by au」が開催された。

「音楽と行こう」は2022年、配信ライブをはじめとした映像コンテンツを通じて全国各地の魅力を発信するプロジェクトとしてスタート。今年は「音楽とともに、おもしろいほうの未来へ。」というテーマのもと、音楽の魅力を直接来場者に届ける有観客のツーマンライブとして行われた。DAY1にcoldrainとハルカミライ、DAY2に04 Limited SazabysとWurtSが出演したイベントのうち、この記事ではDAY1の模様をお届け。なおcoldrainとハルカミライはフェスでの競演はあるものの、ライブハウスでのツーマンは初めてだという。

ハルカミライ

先手はハルカミライ。場内の暗転を待たずに須藤俊(B, Cho)、関大地(G, Cho)、小松謙太(Dr, Cho)がふらりとステージへ。最後に橋本学(Vo)が登場すると、「初っ端から全開で行こう!」と声を上げ、「君にしか」でライブをスタートさせる。1曲目から橋本はさっそくフロアへダイブ。曲を終えると同時に須藤が「ファイト!!」とタイトルコールし、まさに“初っ端から全開”だ。この日の彼らがこれほどまでの熱さを持っている理由を、橋本は「実は一昨日プロレスを観に行ってきた。血の海だった。そのおかげで、めちゃくちゃたぎってます」と明かす。さらに、そのプロレス観戦は、なんとこの日の対バン相手・coldrainのMasato(Vo)と一緒に行ったという。「2バンドともプロレスにたぎらされてるので、いつもよりも熱いものをお届けします」と橋本が気合いを入れると、バンドは2度目の「ファイト!!」でパフォーマンスを再開させた。

橋本はこのイベントの「音楽と行こう」というタイトルを「なんちゅーどシンプルな名前だ! でも嫌いじゃないです。俺もド直球しか持っていないので全力で腕ぶん回しに来ました」と言い、その言葉通り、歌とバンドサウンドというどシンプルな武器を振りかざしていくハルカミライ。そんな彼らに呼応するように、繰り出す曲すべてでフロアからは拳が突き上がり、さらには大合唱が巻き起こる。

「世界を終わらせて」では、冒頭のフレーズを歌ったあと橋本が「みんなでライブをやっている時間より、1人で音楽を聴いている時間のほうが長いんだよね。みんなもそうだと思うけど。歩きながらとか仕事に行く道中とか」と、自身の音楽との触れ合い方を話し始める。「今日のライブの思い出が、友達と話すときの話題の1個にでもなったら俺はそれが音楽だと思う。俺は周りにあるものすべてが音楽だと思っています。そういう意味で“音楽と行こう”。全員で行こう!」と焚き付けて楽曲へ戻ると、観客の大合唱が発生。そんな“全員が音楽と行く”フロアをうれしそうに見た橋本は、「『行こう』どころから、『果てまでぶっ飛ぼう』!」と煽った。

またこの日のイベント会場では、“ファンの思いを届ける”ために来場者がボードにメッセージを書き、出演アーティストへの思いを伝える動画を撮影する企画が実施されていた。これに触れた橋本は「書いてくれた分はちゃんと俺らのところまで届いたよ。俺らもライブハウスに(その思いを)もらいに来たよ!」とうれしそうに声を上げ、バンドは小松が初めて作詞した「K・O・M・A・T・S・U」、4人のアカペラから始まる「Tough to be a Hugh」、ショートチューン「エース」を連投。より熱狂するフロアを見て橋本は「100点満点!」と声かけで喜びを表した。

10代の頃、カラオケでcoldrainの「Final Destination」を歌っていたという橋本。そんなcoldrainとの初めてのツーマンをすることについて「すごくロマンを感じた。自分自身に対してもそうだし、10代のときにハルカミライをカラオケで歌ってました、みたいなイカしたやつらが出てきて、俺らがそういう人たちと対バンするのかなとか思ったり。ワクワクします」と期待を寄せる。そんな未来の対バン相手がいるかもしれないフロアに目をやり、橋本がアコースティックギターを手にすると「僕たちの悲しみはどこへ行く」でまたもや大合唱を生み出し、バンドは勢いそのままに「ウルトラマリン」「To Bring BACK MEMORIES」を畳みかけcoldrainへとバトンをつないだ。

coldrain

後手のcoldrainは、暗転を待たずに登場したハルカミライとは対照的に、Immediateの「With Great Power」をSEに、真っ赤な照明とスポットライトを駆使した壮大なオープニングを用意。Y.K.C(G)、Sugi(G)、RxYxO(B)、Katsuma(Dr)に続き姿を表したMasatoは「やれんの?」とフロアに問いかけ、やる気満々の歓声が返ってくると「やっちゃいますか!」と咆哮。「ENVY」でライブの幕を開けた。ヘビーなサウンドが轟く中、Masatoのクリーンボーカルが伸びやかに広がったかと思えば、次の瞬間にはシャウトが響く。さらにはY.K.Cの巧みなギターソロが火を吹き、5人は観客をcoldrainの世界観に一気に引き込んでいく。「Evolve」「No Escape」いったライブの人気曲でMasatoは「音楽が好きなやつら手を上げろ!」「お前らの番だ!」とシンガロングを煽り、ともに歌ったり暴れ回ったりする観客を見て「いい顔してんな」とうれしそうにつぶやいていた。

この日のイベントロゴに目をやったMasatoは「世界一俺らに似合わないロゴ(笑)」と冗談を飛ばし、「普段だったらこういうライブは自分たちには無関係。でも(今回は)俺らに出てほしいって言ってくれて。一緒にやりたいバンドを聞かれたのでハルカミライって言いました」とMasato節でイベントを讃える。そして「ハルカミライ、coldrain。歌詞がほとんど日本語のバンドと全部英語のバンド。でも共通点はハート。ライブハウスで生まれ、フェスでは何万人の前でみんなを歌わせてる」とハルカミライとツーマンをやりたかった理由を語ると「俺気付いたんだ。あたなたちに歌ってもらうために英語じゃない歌詞いっぱい書いてきたんですよ。そういう曲の代表、歌ってもらってもいいですかね?」と呼びかけ、バンドは「Help Me Help You」でライブを再開。うねるような盛大なシンガロングが巻き起こり、大きなハンドクラップと共に場内を埋め尽くした。

すると突然「優しいのはここまで」とMasatoはニヤリ。先攻のハルカミライがMCで「まだダイブしたことないやつ、乗っけてもらえ!」と声をかけていたが、coldrainはウォールオブデスを誘発する。「人生でまだウォールオブデスしたことないって人どんだけいますか? 今日は柵があってわりとイージーモードだから、よかったら……死ぬ気でかかってこい!」と煽って「Cut Me」を投下。さらにひときわ激しい「Rabbit Hole」でヘッドバンギングの波を巻き起こし、場内の温度を引き上げていった。

終盤、Masatoは「18年前にこのバンドを組んだときに『音楽と行こう』というか『音楽で生きていこう』と決めました。今の俺の生き方よりも、みんなのほうがライブに足を運んだり、たくさん音楽を聴いたりして、よっぽど『音楽と行こう』というか、『音楽で行ってる』と思う」と語り始める。続けて「バンドはステージに立ってあなたたちに力を与えてるって、あなたたちは思っていると思うけど、大体の場合が逆です。生かされています。あなたたちがいなかったら意味がない。もし今日がきっかけになったらまた会いたいって思うし、今日が最後だったらいつか『最後じゃなかった』って言えるようにまた会いたい。これからもぜひ、音楽と生きて、バンドを愛して、バンドのところに足を運んで、力を与えてください」と観客へ言葉を送った。そして「まだまだ歌ってもらわないと完成しない曲がたくさんある」と言うと、シンガロングで始まる「Revolution」「Vengeance」を続け、その言葉通りに場内に観客の大合唱が広がる。そんな中で投下されたラストナンバーは「THE REVELATION」。クラウドサーフを繰り返す、大量の“音楽と行ってる”オーディエンスと共に熱狂の一夜を締めくくった。

セットリスト

「音楽と行こう SUPER LIVE Presented by au」2025年3月12日 Zepp Haneda(TOKYO)

ハルカミライ

01. 君にしか
02. ファイト!!
03. カントリーロード
04. ファイト!!
05. 俺達が呼んでいる
06. フルアイビール
07. 春のテーマ
08. フュージョン
09. 夏のまほろ
10. THE BAND STAR
11. 心の真ん中を叩けば
12. 世界を終わらせて
13. QUATTRO YOUTH
14. K・O・M・A・T・S・U
15. Tough to be a Hugh
16. エース
17. 僕たちの悲しみはどこへ行く
18. ウルトラマリン
19. To Bring BACK MEMORIES

coldrain

01. ENVY
02. EVOLVE
03. No Escape
04. Help Me Help You
05. Cut Me
06. Rabbit Hole
07. Before I Go
08. REVOLUTION
09. Vengeance
10. The Revelation

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