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山内総一郎×斎藤宏介セッションライブ第2弾、ふるっぱーからサザンまで多彩なカバーを展開

左から山内総一郎、斎藤宏介。(撮影:高田梓)
7分前2025年05月20日 12:02

山内総一郎と斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN、TenTwenty)によるセッションライブ「山斎-SANSAI- 2025」の横浜公演が、5月15日に神奈川・KT Zepp Yokohamaで開催された。

1曲目は第1弾でも話題のあの曲

「山斎」は昨年4月、2人が所属する芸能プロダクションであるソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)の創立50周年記念ライブシリーズ「SMA 50th Anniversary」の第1弾として初開催され、2回目の今回は5月11日の大阪・なんばHatch公演と今回の横浜公演の2公演に規模を拡大。大阪公演には谷口鮪(KANA-BOON)と内澤崇仁(androp)、横浜公演には三原健司(フレデリック)と金井政人(BIGMAMA)をゲストに迎え、遊び心に満ちた選曲によるカバーの数々を届けた。

暗転した場内には初回と同様、“山斎”は山内と斎藤が日々の忙しさから逃れマインドリセットするために集う場所であることを語るナレーションが流れる。観客の期待が高まる中、Zepp Yokohamaには初回でも披露して大反響を呼んだCHEMISTRY「PIECES OF A DREAM」のカラオケのイントロが流れ出した。ざわつくオーディエンスの前にハンドマイクで登場した山内と斎藤は華麗なハーモニーを響かせつつ、観客と一緒に手を振って和ませる。予想外の形でオープニングを飾ったのち、山内は「これから2人の手練れが本気で楽しむんですが、皆さんも最後まで自由に楽しんでいってください」、斎藤は「全力でいろんなことをやって皆さんを楽しませます」と宣言し、観客の期待を高めた。

ここからようやく2人はアコースティックギターを携え、ギター弾き語りでのパフォーマンスに突入。西野カナの「トリセツ」では柔らかな歌声で会場を包み込み、初回でも披露した村下孝蔵の「踊り子」では山内が歌う哀切なメロディラインとギターの音色が冴えわたる。続いて斎藤がループマシンを操ってリズムを刻み、始まったのは同じタイトルであるVaundyの「踊り子」。大サビでは2人の美しいハーモニーが観客を酔わせた。山内のアコギをバックに、斎藤がハンドマイクでハイトーンを聴かせたtuki.の「晩餐歌」が終わると、2人は近年のヒット曲も多く取り入れた今回のセットリストについて話を咲かせる。斎藤が「今回はSMAの縛りも解いていろんな曲を歌いましたね。こういう機会でもないとね」と話すと、山内は「フワーッとやってるように見えて“修行”なんですよ?」と打ち合わせ段階からのさまざまな苦労を振り返った。

「こんなに緊張しないZepp Yokohamaは初めて」

そして1人目のゲストとして三原健司がステージに呼び込まれた。三原は「こんなに緊張しないZepp Yokohamaは初めてです」と飄々と話し、山内から「緊張してくれよ!(笑)」とツッコまれる。そのまま3人は昨年、斎藤の誕生日を祝うために親交の深いサウナ好きミュージシャン同士で集まったときのことを楽しそうに語り合った。和やかなトークを経て三原が歌ったのはフレデリックのナンバー「ペパーミントガム」。朗々としたボーカルを響かせた三原のパフォーマンスに斎藤は「引き締まりますね」、山内は「本物だ!って思いました」と笑顔を見せた。

さらにもう1曲、三原のボーカルでカバーが披露される。ここで三原が選んだのはフレデリックの地元である神戸、そしてデビュー曲「オドループ」と同じく“ダンス”をテーマにした共通点を持つ、もんた&ブラザーズの大ヒット曲「ダンシング・オールナイト」。三原はミラーボールの光がきらめくステージで妖艶な歌声を聴かせ、山内と斎藤もムーディなギターソロで雰囲気を盛り上げる。歌い終えた三原は「楽しすぎた!」と充実した笑顔を浮かべた。

まさかのふるっぱーカバーでハートマークも

三原と入れ替わりでステージに現れた2人目ゲストの金井は、アコギを手に取り山内と斎藤とのセッションでBIGMAMAの「Sweet Dreams」を披露し、場内に幻想的な空気をもたらした。曲を終えた金井が「私はゴリゴリに緊張してます(笑)。友達と一緒に仕事するのが一番緊張する」と20年以上の親交がある斎藤とのパフォーマンスに対する心境を語ると、山内は「わかる!」と納得。ここで金井は次の曲について「2人のポテンシャルを引き出すために何を歌えばいいか考えました」と意味深に語り、オーディエンスの期待を煽った。

そして3人が歌い始めたのは女性アイドルグループ・FRUITS ZIPPERのヒット曲「わたしの一番かわいいところ」。意外すぎる選曲に客席からどよめきが起こる中、3人はかわいらしい歌声と「ねえ?ねえ?ねえ?」という歌詞に合わせた振付で場内をさらに沸かせる。アウトロでは金井と斎藤が手を合わせてハートマークを作る場面も。インパクト十分のカバーを終えた山内は「本番が一番よかった。本当に難しいんだもん」、斎藤は「リハーサルのときは楽をしてオクターブ下げて歌ってたんだけど、同録を聴いたら(歌声が)おじさんすぎて……(笑)」と本番までの悪戦苦闘を振り返った。

まだライブは2回目である「山斎」のさらなる展開について、山内は「求められればいつでもやるよね?」と意気込み、斎藤は3月31日を“山斎の日”と呼んで「みんな忙しい時期だから、その日から練習を始めましょうか。近付いてきたらザワザワしてもらえたら」と観客に呼びかける。今後への期待を盛り上げたところで2人は、ライブの舞台である横浜にまつわる名曲の数々をメドレーで披露した。いしだあゆみの「ブルー・ライト・ヨコハマ」、嶋大輔の「男の勲章」といった往年のヒット曲に続き、ゆずの「夏色」、サザンオールスターズの「希望の轍」ではさわやかな歌声を届ける。メドレーの最後を飾ったのは湘南乃風の「純恋歌」。斎藤は赤いターバン姿、山内は付け髭とサングラスを付けた姿で登場するサービス精神で、観客を大いに喜ばせた。

お悩み相談にバースデー企画、ラストまで盛りだくさん

ライブも終盤に差しかかったところで繰り広げられたのは、2人が観客から事前に募集したお悩み相談に即興ソングで回答するコーナー。「どうしたらポジティブに仕事に向かえるか」「ポテチがやめられない」といった硬軟さまざまなお悩みを、2人はアコギを爪弾きながらの替え歌や即興のオリジナルソングで解決していった。コミカルな歌詞を乗せつつも壮大なバラードサウンドへ展開していく場面もあり、2人のミュージシャンシップを感じさせるひとときとなった。最後のパートで2人はMrs. GREEN APPLEの「点描の唄」、KinKi Kidsの「硝子の少年」でそのボーカリゼーションを存分に聴かせる。ラストナンバーのブラックビスケッツ「タイミング~Timing~」ではテクニカルなギターソロをそれぞれが披露し、オーディエンスを熱狂させた。

アンコールで再びステージに現れた2人は充実した表情でこの日のステージを振り返り、斎藤は「むしゃくしゃしたときに新曲作りましょう」と持ちかけ、山内も「じゃあLINEして!」と答える。そんな山内はフジファブリックの活動休止から約3カ月を経たこの日、「今準備しているんですけど、明日発表があります。とりあえず7月9日は空けておいてください。予定が入っている人は先方に言っといて(笑)」と告知してファンをどよめかせた。

山内の動向に期待が高まる中、2人はアンコール1曲目としてブルージーなセッションから斉藤和義の「ずっと好きだった」をカバー。そして再びステージに呼び込まれた三原は「金井さんが楽屋でずっと落ち着きがなかった(笑)」と暴露し、金井は「(『わたしの一番かわいいところ』の)パート分けが今年の仕事の暫定で一番楽しかったです(笑)」と振り返った。そのまま4人は6月に迎える斎藤の誕生日にまつわるトークを繰り広げ、ひと足早く「Happy Birthday to You」を演奏してオーディエンスとともに祝福。2番ではライブの10日前に誕生日を迎えた金井も祝い、ピースフルな空気を醸し出した。最後に4人が歌ったのは、井上陽水奥田民生の「ありがとう」。オーディエンスへの感謝を込めたパフォーマンスで横浜の夜が締めくくられた。

ライブ翌日の16日、山内はオフィシャルファンクラブの開設と7月9日に東京・EX THEATER ROPPONGIで「The Hole In The Wall」と題したライブの開催を発表。このライブのチケットは5月28日までファンクラブ会員を対象に先行予約を受け付けている。また斎藤は6月14日にTenTwentyのツアー「It's Magic!!」がスタート。7月6日にはUNISON SQUARE GARDENのファンクラブ限定ライブ「ROCK BAND is fan」を神奈川・Kアリーナ横浜で行う。

セットリスト

「山斎-SANSAI- 2025」2025年5月15日 KT Zepp Yokohama

01. PIECES OF A DREAM(CHEMISTRY)
02. トリセツ(西野カナ)
03. 踊り子(村下孝蔵)
04. 踊り子(Vaundy)
05. 晩餐歌(tuki.)
06. ペパーミントガム(フレデリック) w/三原健司
07. ダンシング・オールナイト(もんた&ブラザーズ) w/三原健司
08. Sweet Dreams(BIGMAMA) w/金井政人
09. わたしの一番かわいいところ(FRUITS ZIPPER) w/金井政人
10. メドレー
・ブルー・ライト・ヨコハマ(いしだあゆみ)
・男の勲章(嶋大輔)
・夏色(ゆず)
・希望の轍(サザンオールスターズ)
・純恋歌(湘南乃風)
11. 点描の唄(Mrs. GREEN APPLE)
12. 硝子の少年(KinKi Kids)
13. タイミング~Timing~(ブラックビスケッツ)
<アンコール>
14. ずっと好きだった(斉藤和義)
15. ありがとう(井上陽水奥田民生) w/三原健司、金井政人

※カッコ内はオリジナルアーティスト

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