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二宮和也が向き合う独立、嵐、死生観は 新書「独断と偏見」取材会で語るありのままの思い

「独断と偏見」を持つ二宮和也。(撮影:Sai)
19分前2025年06月15日 19:07

二宮和也(嵐)初の新書「独断と偏見」が42歳の誕生日にあたる明日6月17日に発売される。本著の刊行を前に、二宮は編集担当の野呂望子氏とともに10日に集英社で行われた取材会に出席した。

昨年11月に集英社の雑誌「MORE」の約10年にわたる連載全123回分を完全収録した書籍「二宮和也のIt[一途]」を上梓した二宮。その続きとも言える「独断と偏見」は適材適所、魑魅魍魎、二宮和也といったさまざまな“四字熟語”でテーマ分けされた全10章で構成され、40代になった彼の個人事務所「オフィスにの」設立、エンタテインメント、死生観などに対する思いが記されている。

二宮の言葉がお守りに

「独断と偏見」の始まりは「オフィスにの」の問い合わせフォームに届いた野呂氏からのメール。二宮は依頼内容を振り返りながら、「野呂さんが病気になってしまったと。先が見え始めてきた中で、あなた(二宮)の言葉をよく思い出すし、それを励みにがんばってこれた場面があったので、お守りとして1冊の本にしたいという連絡を受けたのがきっかけでした。自分の言葉に力が宿ってるとか、言葉によって誰かを動かせるとは考えてもなかったので、僕は、はー……みたいな感じだったんですけど、野呂さんのことをすごく信じていたので、やってみるかと。1カ月1つずつ四字熟語を決めて1年間かけて語っていこうということになりました」と刊行の経緯を明かす。

制作段階で「百問一答」というタイトルから現在の「独断と偏見」に変更された本作。二宮は「読み終えた感想として、あまりにも“独断と偏見”すぎてタイトルと合致してないなというのがあって。私もびっくりしたんですけど、こんなことをしゃべってたんだというのも第一印象としてありました。いろいろ決まりかけていたんですけど、タイトルを変更したいと伝えたら、野呂さんから『ああ……がんばります……』と返ってきて。『独断と偏見』というタイトルに変わったおかげで非常に読みやすくなりましたね」とその理由を説明し、「質問に対して一般論で答えているものはなかったので、世の中的に偏見と思われるような発言も直さず、自分の言葉で届いたらいいなと思いました。ただ、僕もここまで(赤裸々な言葉が)載るとは思ってなくて。もっと楽しい雰囲気かなと思ってたんですけどね」と野呂氏に視線を送った。

撮り下ろしの二宮すらも邪魔?

新書を選択したポイントについては、「新書だからこそ、言葉だけで自分の思いを立体化させていくことができたんだと思います。1ページごとに撮り下ろしの二宮がいたら逆に邪魔だったんじゃないかな(笑)。芸能人が考えをまとめるとなると自叙伝という形が多いと思うんですけど、それだと自分の思いを信用してなくてはならない。こういう経験があったから成功したんだ、今の俺がいるんだという感覚が自分にはなかったんですよね。解決しているものは解決して、悩んでることはそのまま悩み続けている……二宮和也はこう思ってるということを新書の中で語ることによって、自分の振る舞いが客観的に整理できたんじゃないかと思います」とコメント。文字や本への愛着に関して「例えば作品の台本であったり、文字で情報を常に捉えてきた人生でしたし、InstagramよりもX派。写真集を出すよりは文字ベースのほうがしっくりきましたね。あとは自分自身、紙をめくらないといまいち言葉が入ってこなくて、ページをめくって初めてインプットできる。本はそれがいいなと感じていました。デジタル版が出たらごめんなさい」と話した。

僕は僕、俺は俺

二宮が編集者との制作過程を思い返すと、リラックスした表情に。「野呂さんに対してはめちゃくちゃ偉そうに話してたよね。俺が言ったことに対して野呂さんが“?の顔”をしてるときに『何がわからないのか教えてくれ』と伝えて、お説教になってました(笑)。今どき珍しいぐらいのはっきりした上下関係ですね」と笑顔を見せる。修正作業も自ら行い、「恥ずかしながら、連載までしていた人間が本の作り方をわかってなかったんですよ。そういう作業から関わることで自分らしくて、言葉の純度が高いものを作れたんじゃないかと思います。まずは『黒ペンで書き直さないでくれ』と言われたので、色ペンを買いに行って。このニュアンスをこうしてほしいと一部を書き換えて、内容ごと書き換えちゃうパターンもあって、直しを3回ぐらい繰り返しました。例えば、1人称の“僕”と“俺”は違うニュアンスで言いたかっただろうから、あえて統一はしませんでしたね」と明かした。

挑戦も冒険もしつつ、安心安全なものを

二宮が所属する嵐は2020年末から活動を休止していたものの、今年5月に活動を再開することを発表。来年春頃に行うコンサートツアーをもってグループの活動を終える。「独断と偏見」の発売時期について、二宮は「6月17日の誕生日に出そうと決めて動いていたから、こっち側からすると、このタイミングで嵐が再開したのはびっくりしましたけど(笑)、嵐のみんなと会って、コンサートをいつどこで開催するかを話し合ってる状態でもあるので、たまたまタイミングが重なっちゃっただけですね」と説明した。

「独断と偏見」内の「今、一番会ってみたい人は?」という質問項目で、旧ジャニーズ事務所の創業者であり性加害問題の張本人である故ジャニー喜多川氏を挙げ「誠心誠意をこめて謝ってもらいたい」「事務所をつくった人間でもあるけど、壊した人間でもあるから」と回答した二宮。その真意を聞かれると、「会いたい人はこの世に存在していないことが多くて」と切り出し、「あの人(ジャニー氏)がこの本を作るきっかけとまでは言いませんけど、大元にいる人ではある。あの人が人様に迷惑をかけずに生活していれば、ずっと所属していた事務所はなくならなかったし、僕がこういう独立の道をたどることはなかった。でも、あいつはなんも言わないんだよな。なんだかなーっていう思いはずっとあったので、謝ってほしいと話したんだと思いますね。これは完全なる偏見ですけど、そうしてもらいたいタレントもいっぱいいたんじゃないかなと思います」と率直な思いを言葉にした。

「アイドルとしてどんな存在でありたいか?」というトークテーマになると、「誠実に応援してくださる方々が何を望んでいるのか、自分たちが叶えていくことが一番重要かなと思ってます。かゆいところに手が届く存在でありたいですよね。嵐に関しては挑戦も冒険もしつつ、応援してくださる方のお父様やお母様から『嵐のコンサートだったら行っていいよ』と思ってもらえるような、安心安全なものを提供できたらという思いは常にありますね」と穏やかな表情で語った。

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