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access、歴史と進化を感じさせた10年目の「ELECTRIC NIGHT」

access(撮影:佐藤広理)
13分前2025年06月29日 7:07

accessが6月24日に神奈川・KT Zepp Yokohamaにてワンマンライブを行った。

4月13日の東京・Zepp Haneda(TOKYO)を皮切りに全国12カ所で展開されたツアー「access ELECTRIC NIGHT 2025」の千秋楽として行われた本公演。accessの2人にとって、今回のツアーは特別と言ってもいい。「ELECTRIC NIGHT」と冠したツアーが今年で10年目を迎えたからだ。通常のバンド形式とは違い、メンバー2人のみでライブを展開する「ELECTRIC NIGHT」。編成にしばられない自由度の高いパフォーマンスが繰り広げられる「ELECTRIC NIGHT」ゆえに、初日のZepp Haneda公演から、ライブを重ねるごとにアレンジやステージングは次々に変化を遂げていった。浅倉がステージでも語っていたが「究極のエレクトリックミュージックのセッション」という言葉にふさわしく、今回のツアーでは、緩急織り交ぜつつも基本的にはアッパーでダンサブルなサウンドが駆使され、まるで大箱のクラブに迷い込んだかのようなライブが展開された。

斬新にアップデートされた懐かしくも新しいサウンド

客席が暗転すると、トランシーな電子音が鳴り響く。レッドとブルーのライトが交錯し、徐々にビートのテンションが上がると、会場のボルテージも一気に上昇。背後に据えられた「ELECTRIC NIGHT」と描かれたライトの点滅が激しくなると、ステージ上にaccessの2人が登場した。黒いスーツで決めた貴水博之(Vo)と、黒とピンクでコーディネートした浅倉大介(Key)がお互いを確かめるように定位置に立つ。1曲目はツアーのテーマ曲とも言える「ELECTLIC☆NIGHT」だ。2人はそこから性急なリズムとともに2曲目の「Blaze of liberation」へとなだれ込み会場の熱気を高めていった。

「少し妖しい感じから」という貴水の紹介で始まったセクシーな「STONED MERGE」を経て、続く「REALTIME LOVER」で2人は再び濃厚なエレクトリックサウンドの渦に観客を巻き込んでいく。accessは1992年にデビューし、3年後の1995年に活動休止。しかし、2002年に復活してからは精力的にリリースとツアーをこなし、これまで以上にファンとの絆を深め合ってきた。「ここからは懐かしいんだけど懐かしいだけじゃない」というMCから、中盤ではヒットナンバーが立て続けに届けられていく。コール&レスポンスで一気に盛り上がった「DRASTIC MERMAID」、途中でラップを交えた「NAKED DESIRE」、センチメンタルなサマーソングの定番「ENDLESS SUMMER ~君が滲んだ夏~」と往年の名曲が続き、斬新にアップデートされた懐かしくも新しいサウンドに会場は大いに盛り上がった。

キラーチューンを立て続けに披露

浅倉が派手に電子ドラムを叩き鳴らしながら始まったのは「Sync Parade」。テンションの高いサウンドに観客もジャンプしながら盛り上がる。浅倉は「みんなで一緒に歌いましょう!」と会場を煽り、「primitive heart」の大合唱へとつなげる。2人がステージからはけると、ビープ音のようなダークなシンセサイザーサウンドが耳をつんざくように響き、それが徐々にミニマルテクノを思わせるハードなエレクトリックサウンドへと変化していく。先ほどまでが大箱のクラブだとしたら、この雰囲気はアンダーグラウンドでマニアックなクラブといった趣だった。

2人はステージに戻るとすぐさま「Only the love survive」を演奏し、そのままテクノポップ風の「US」、ギターの音色とハンドクラップを交えた「Especially Kiss」と異なるタイプの楽曲を違和感なく続けていく。スペイシーなテクノサウンドに乗せた「Wild Butterfly」では、シンセの効果音で煽る浅倉と、激しくダンスしながら歌う貴水の姿が観客の興奮を誘う。2人は高速BPMのアッパーな「Beyond the Second-D.」、ノイジーなサウンドを交えて大胆にリアレンジされたヒット曲「MOONSHINE DANCE」とキラーチューンを立て続けに披露。貴水のダンスとハイトーンボイスはさらに激しさを増し、浅倉もショルダーキーボードを駆使しながらステージを縦横無尽に動き回る。地を這うような四つ打ちのダンスナンバー「arc jump’n to the sky」ではキャノン砲から銀テープが飛び出し、楽曲を華やかに盛り上げた。「永遠dive」ではメンバーと観客がともにタオルを振り回し盛り上り、大きな一体感の中で本編は幕を閉じた。

ノンストップメドレーで大団円

アンコールに応えて再びステージに登場した2人は、それまでのエッジィなステージングから一転、まるでコントのようなやり取りを繰り広げる。そんなユーモラスな会話の端々にも、10年目を迎えた「ELECTRIC NIGHT」に対する思い入れと、10年間を支えてきてくれたファンへの感謝の気持ちがにじみ出ていた。アンコールは「AGAINST THE RULES」「LYIN' EYES」「NIGHT WAVE」のノンストップメドレー。前後の楽曲が絶妙にクロスするマッシュアップスタイルで、再び会場はヒートアップし、大団円と呼ぶにふさわしい雰囲気の中、ライブはエンディングを迎えた。

終演後には、本公演のライブ映像がニコニコ生放送にて7月6日17:00より公開されることや、秋のツアー「access TOUR 2025 AUTUMN-WINTER」の日程が発表され、会場から大きな歓声が沸く。「変わらず応援をよろしく!」「一緒に明るい未来を作ろう!」というポジティブなメッセージを投げかけ、accessの2人は名残惜しそうにステージをあとにした。

セットリスト

「access ELECTRIC NIGHT 2025」 2025年6月24日 KT Zepp Yokohama

01. ELECTLIC☆NIGHT
02. Blaze of liberation
03. STONED MERGE
04. REALTIME LOVER
05. DRASTIC MERMAID
06. NAKED DESIRE
07. ENDLESS SUMMER ~君が滲んだ夏~
08. Sync Parade
09. primitive heart
10. Only the love survive
11. US
12. Especially Kiss
13. Wild Butterfly
14. Beyond the Second-D.
15. MOONSHINE DANCE
16. arc jump'n to the sky
17. 永遠dive
<アンコール>
18. AGAINST THE RULES
19. LYIN’ EYES
20. NIGHT WAVE

ニコニコ生放送「【access ELECTRIC NIGHT 2025】on Salad Anniversary [サラダ記念日]」

2025年7月6日(日)17:00~
https://live.nicovideo.jp/watch/lv347939554

access TOUR 2025 AUTUMN-WINTER

2025年10月18日(土)埼玉県 サンシティ越谷市民ホール
2025年11月3日(月・祝)神奈川県 相模女子大学グリーンホール
2025年11月15日(土)千葉県 市川市文化会館
2025年11月22日(土)大阪府 東京建物 Brillia HALL 箕面(箕面市立文化芸能劇場)大ホール
2025年11月23日(日)愛知県 Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
2025年11月29日(土)東京都 LINE CUBE SHIBUYA

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