D.A.N.が11月28日に公開される映画「消滅世界」の主題歌と劇伴を担当することが発表された。
映画「消滅世界」は、映像ディレクターである川村誠が初監督・初脚本を手がけ、芥川賞作家・村田沙耶香の同名小説を実写映画化した作品。超少子化の先の「性」が消えゆく世界で激動する「恋愛」「結婚」「家族」のあり方に翻弄される若者たちが描かれ、主人公・雨音を蒔田彩珠、雨音の夫・朔を柳俊太郎が演じる。
主題歌と劇伴を担当するD.A.N.は「不透明な未来にむけて、少しでも希望を感じられるように音を紡ぎました」とコメント。主題歌はD.A.N.の魅力であるミニマルかつ有機的なグルーヴ、鋭利なサウンドデザインとエモーショナルな余白が印象的な楽曲で、歌詞は作品の世界観を内側から拡張し、はかなくも微かな光をもたらすようなものとなっている。また劇伴音楽もシーンに呼応するように生み出され、観客をより深く作品の内部へと引き込む構成に仕上がった。
※柳俊太郎の柳は木へんに夘が正式表記
D.A.N. コメント
この度、D.A.N.は主題歌とサウンドトラックを担当させて頂きました。
不透明な未来にむけて、少しでも希望を感じられるように音を紡ぎました。
この貴重な機会に心から感謝します。
川村誠 コメント
彼らが描く現代≒ディストピアの中にある退廃的な美しさに、長い間喩えようもなく憧れていました。
先走る自分の思いに応えてくださり、ライブ活動休止中の時間とエネルギーを映画のために注ぎ、共有した感情や断片を音像化してくれたその作品に、深く心揺さぶられました。D.A.N.が奏でる音は、常に言葉の奥にある“感情”そのものでした。正常と異常の狭間で揺れる主人公の心、性への衝動、存在の儚さ──それらすべてを音楽が内包し、映像に新たな力を与えてくれました。人が葛藤し、もがき続けることの美しさや、行き場のない欲望のグルーヴ。それが終末のような世界に差す一筋の光になったことに、心から感謝しています。
