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6人の進化示すステージから“暴走天使”たちの狂騒へ─Lienelが初の東名阪ツアーで起こした「Miracle」

Lienel(撮影:米山三郎)
17分前2025年10月14日 11:02

Lienelが昨日10月13日に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)でツアー「Lienel 4th Live Tour 2025『Miracle』」の最終公演を行った。

最高の“ミラクル”起こせるかい?

9月13日の大阪・NHK大阪ホール公演を皮切りに、9月27、28日に愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、そしてLINE CUBE SHIBUYAと3会場を巡った、Lienelにとって初の東名阪ツアー。最終公演は昼夜の2部制で行われ、第2部はCSテレ朝チャンネルで生中継も行われた。この記事では第1部の模様をレポートする。

貴族風の衣装をまとったメンバーがカメラの奥に微笑みを投げかけるオープニングVTRに、これから始まるひとときへの期待感がにわかに高まったLINE CUBE SHIBUYA。ステージに浮かび上がった6つのシルエットにスポットライトが当たると、そこにはグループカラーの紫色のチェック柄で仕立てられた王子様風のセットアップに身を包んだメンバーの姿があった。近藤駿太と武田創世、芳賀柊斗と高桑真之、高岡ミロと森田璃空。3組に分かれた6人は、それぞれに向き合ったり手を重ねたりしながら「Beautiful Music」をオープニングナンバーとして届けた。そして芳賀は「皆さんと一緒に最高の思い出を作っていきましょう!」と優しい笑顔で呼びかけてLien(Lienelファンの呼称)を歓迎する。

スイートなラブソング「Love with You」に、晴れやかな疾走感に満ちた「Connected」と、6人の等身大な魅力を存分に発揮する楽曲を続け、オープニングブロックを駆け抜けたLienel。自己紹介では武田が「最高のミラクル起こせるかい? 最高にミラクっていきましょう!」と茶目っ気たっぷりに呼びかけ、近藤も「LINE CUBE SHIBUYAの人に怒られるくらい声出せますか? LINE CUBE SHIBUYA、壊せますか!?」と叫んでLienの笑顔と大きな声を誘った。そして高岡の「さっそくいきましょう!」という声から人気曲「純情シンドローム」に展開すると、Lienはイントロから大きなメンバーコールの声を上げてパフォーマンスに参加。すると6人は、続くウインターソング「セカイイチ」でハートのスティックバルーンを手にし、Lienに魔法をかけるようなファンタジックなステージを見せる。キュートな仕草やメンバーどうしのスキンシップでときめきを誘ったかと思えば、ダンサブルなビートのラブソング「Baby Girl」ではベンチを巧みに使い次々にフォーメーションを作り変えながら熱い思いをオーディエンスにアピールした。ライブならではの立体的かつ特別感に満ちた演出でファンの目と耳を存分に楽しませたブロックのラストに用意されていたのは、最新シングル「超絶SUMMERでバカになれ」収録の「Amazing World」。終盤に差し込まれるメンバー別のセリフパートは高桑が担い、「けけけ、健康第一!」という最年少メンバーのスローガンが会場中に響き渡った。

Lienelの“歴史的瞬間”背比べの結果は…

「Amazing World」終わりでステージに残った芳賀、近藤、高岡の“年長組”から、衣装替えをして再登場した森田、武田、高桑の“年少組”へ。6人がソロダンスのリレーを見せたパフォーマンスセクションでは、野球好きの近藤がピッチングフォームを取り入れたダンスを、ブレイキンが特技の森田が鮮やかなフロア技を取り入れたダンスを披露するなど、それぞれの個性がはっきりと投影されたパフォーマンスで魅せた6人。パワフルなダンストラックに負けない力強い躍動は個々のダンススキルの確かな進化を感じさせ、彼らの一挙手一投足にLienはときめきの歓声を上げた。このセクションでは「Blown out」「Mirror」「UNKNOWN GROOVE」とクールなダンスナンバーが次々にドロップされ、メンバーはアグレッシブなフォーメーションダンスとパワーボーカルでオーディエンスを圧倒。6人それぞれの成長と強い絆に裏打ちされた頼もしい姿をファンに提示した。

10曲を終えてのMCでは、同会場が武田にとっての“思い出の地”であることが彼の口から語られた。武田が審査員特別賞を受賞し、事務所入所のきっかけとなった「第2回 スター☆オーディション」の会場だったのがLINE CUBE SHIBUYAで、彼は「当時小学校6年生だったんだけど、めっちゃ懐かしくて。竹野世梛くん(現ICEx)も一緒だったんですけど、ガラス張りのロビーで2人でサッカーボールで遊んでて怒られたなあ、とか(笑)」と思い出を振り返る。また、このMCタイムでは約1カ月前のツアー初日から武田の身長がどれだけ伸びたかを確認するため、森田との背比べが行われることに。1カ月前は森田とほぼ同じだった身長を武田が抜いたことが判明すると、Lienelの背の順の“一番前”を脱却したことに武田はにっこり。この変動に、高岡は「皆さん歴史的瞬間に立ち会えましたよ!」と驚きの声を上げ、Lienと大いに盛り上がった。

“おしゃれなLienel”の真骨頂、しかし…

そんな気の置けないやりとりののち「Over Days」でステージが次のシーンへと切り替わると、6人はステージ上で早着替えをし、カジュアルなジャケットスタイルに衣装チェンジ。「Tokyo Mellow Night」ではミラーボールの光の下、甘い歌声とどこか気だるげなムードを漂わせたステップで文字通りのメロウな世界観を醸成し、「Melty Flowers」では艶やかな歌声と椅子を使ったスタイリッシュなパフォーマンスでLienの熱い視線を欲しいままにした。今から2年半前、「EBiDANで一番おしゃれなグループ」というコンセプトを掲げて走り出した彼らの進化した“コンセプト消化力”を堪能できるひとときは、1stシングル曲「Love Me Madly」で締めくくられる。王道アイドルの振る舞いにパワフルなダンス&ボーカル、そして“おしゃれ”の肩書きに違わぬスタイリッシュなステージ……めくるめく展開のライブ構成でまっすぐにLienをときめかせたLienelだったが、ここから始まるライブ終盤には、そんな姿が“壮大な前フリ”であったかのようなどんでん返しが待ち受けていた。

メンバーが舞台袖へと姿を消すと、ステージ上部に設置されたビジョンにはヤンキー映画を彷彿とさせるプロローグが流れ出す。ナレーターが大げさな語り口で謳うのは“漢の友情”。今日この場所で、かつて「光速の六大神」と呼ばれた“暴走天使”たちが奇跡の再集結を果たし、伝説の扉が開かれることがLienに告げられた。次の瞬間ビジョンに映し出されたのは、総刺繍の絢爛な特攻服に身を包んだLienelメンバーの姿。「夜露死苦 武田創世」「仏恥義理 高岡ミロ」「狂喜乱舞 森田璃空」「走死走愛 芳賀柊斗」「愛羅武勇 高桑真之」「他力本願 近藤駿太」。それぞれに気合いの入った四字熟語を背負い、Lienel改め“輪永燃琉”となってLienの前へ姿を見せた6人は「それではラストスパート、思う存分お楽しみください」「おう!」と威勢よく声を合わせ、クライマックスの火蓋を切る。

暴走天使“輪永燃琉”見参!

メンバー紹介のリレーが展開するパーティチューン「We are Lienel!!」で普段ならばキュートにパフォーマンスをするところ、この日の“輪永燃琉”はメンチを切ったり発声にドスを効かせたりと“暴走天使”の世界観でマイクリレーをしてみせる。そしてここからは、6人の“再会の日”の物語をLienelの楽曲群に乗せてなぞるような、ストーリー性のあるメドレーが展開。小競り合いを繰り広げていた芳賀と高岡が「俺たちに会いたくなかってことかよ!」「会いたかったよー!」と“仲直り”して「Mr.Sister」の冒頭のフレーズ「会いたかったかい? 会いたかったよ」につなげると、空腹の6人が訪れたカレー店では「Curry on love」が鳴り出す。カレーライスの食品サンプルとスプーンを手に、彼らがハイテンションな舞いを披露したかと思えば、次の瞬間には視線の先に“かわいい子”を発見し、その相手に見立てたスポットライトを取り囲むような円形のフォーメーションで「恋のFIRE! FIRE!! FIRE!!!」のパラパラを踊って一心不乱に“求愛”してみせる。

しかしながら6人は恋に敗れ、傷付いた心を洗い流すように雨の演出の中で「Navy Blue」を披露。「アンチハート」では芳賀と高桑が対峙してファイティングポーズを作り、6人仲よくゲームに興じる様子がステージ上で再現された。悲喜こもごもな暴走天使たちの物語の最後に用意されていたのは「ジュリアの口づけ」。ツインテールの女性の髪型に近藤の顔面を合成した映像が映し出されるというカオス的演出の中で、6人とLienの狂騒は最高潮へと達した。

「ラストスパート、俺らに付いて来いよー!」という近藤の頼もしいリードのもと、アッパーな「恋は罪ですか?」でライブはクライマックスへ。「親指☆Evolution!」では高岡が「大きい声で俺たちにかかって来いよー!」とLienを煽り、一体感に満ちた「ハイハイハイハイ!」のコールでLINE CUBE SHIBUYAを1つにした。Lienelらしさ全開の“暴走”を繰り広げたラストスパートを締めくくったのは「No Limit No Rules」で、6人はハイテンションなロックサウンドに身を任せて何度も拳を突き上げる。全力の歌とダンスでエネルギーを放出するメンバーにLienが呼応し、熱い高揚感に包まれたエンディング。ステージ上段に立つメンバーに客席中から喝采が送られたその瞬間、彼らは「やっべ! 門限過ぎちゃってる!」「またママに怒られる~!」「みんなで早くお家に帰ろう!」と次々に声を上げ、ドタバタと舞台袖に姿を消した。

新曲初披露のサプライズ

アンコールでは「Summer Boy! Summer Girl!」「超絶SUMMERでバカになれ」「ギラサマ」というサマーソング3連発で客席をくまなく巡り、Lienのすぐそばで笑顔と歌声を届けたLienel。ステージに再集結すると、彼らは“重大発表”として新曲「Daisy」が山中柔太朗(M!LK)出演のテレ東系ドラマ「できても、できなくても」のオープニングテーマに決定したことをLienに伝えた。ラストナンバーとして披露されたのはこの「Daisy」で、6人は繊細かつ美しい歌声で聴き手の背中を優しく押すようなメッセージを届ける。リリックに「できても、できなくても」というドラマタイトルが盛り込まれていたり、花が咲き誇る様子を表した手振りがあったりと、メッセージ性豊かなこの楽曲をしっかりとパフォーマンスしたメンバーは、最後に1人ずつLienに挨拶をする。

高岡が「個人としても過去に立ったことがある会場で、こうしてLienelとしてワンマンができたことを幸せに思います。これからも、もっといろんな景色を見ていきましょう!」と言うと、近藤は「こんなにも大きな会場でワンマンライブをしたことがなかったので、アンコールのとき移動が大変で。3階まである!と思って」と冗談めかしつつ「でもそうやって大変なのがうれしかったです。これからは4階、5階とある、もっと大きな会場でやれたら!」と夢をふくらませる。続く武田も「この公演を通してもっと上に行きたいと思ったし、行けると思いました」と胸を張った。

森田が「今日という時間を空けて僕たちに会いに来てくれてうれしいです。また皆さんに幸せを届けたいなと思います」と約束すると、高桑は「ステージに出る前、めちゃくちゃ緊張してて。でも、皆さんの顔が見れて緊張がほぐれて、最高のライブにできました」と笑顔を見せる。そして最後にリーダーの芳賀は「僕らにとって初めての東名阪ツアー。全公演ソールドアウトということで、正直驚いてます。まだまだ大きいところに連れて行きますので、どうかいつまでも僕たちに付いて来てください!」と力強く訴えた。

セットリスト

「Lienel 4th Live Tour 2025『Miracle』」2025年10月13日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)

01. Beautiful Music
02. Love with You
03. Connected
04. 純情シンドローム
05. セカイイチ
06. Baby Girl
07. Amazing World
08. Blown out
09. Mirror
10. UNKNOWN GROOVE
11. Over Days
12. Tokyo Mellow Night
13. Melty Flowers
14. Love Me Madly
15. We are Lienel!!
16. Mr.Sister
17. Curry on love
18. 恋のFIRE! FIRE!! FIRE!!!
19. Navy Blue
20. アンチハート
21. ジュリアの口づけ
22. 恋は罪ですか?
23. 親指☆Evolution!
24. No Limit No Rules
<アンコール>
25. Summer Boy! Summer Girl!
26. 超絶SUMMERでバカになれ
27. ギラサマ
28. Daisy

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