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米米CLUB、歌って踊って40周年!ゴスペラーズも祝福に駆けつけたツアーファイナル

米米CLUB(撮影:山内洋枝[PROGRESS-M])
16分前2025年10月19日 22:07

米米CLUBの全国ツアー「米米大興行 人情紙吹雪 ~踊ってやっておくんなさい~」の最終公演が、昨日10月19日に神奈川・ぴあアリーナMMで行われた。

10月21日のデビュー40周年記念日翌日にはファン投票とスタッフセレクトによるベストアルバム「愛米 ~FANtachy selection~」のリリースを控えている米米CLUB。今回のツアーではベストアルバムの収録曲を中心にしたセットリストを繰り広げつつ、米米ならではの強烈な個性に満ちたエンタメ感満載のステージを展開。18日と19日の横浜公演にはゲストアーティストも登場し、集まったファンを大いに楽しませた。

第一部は人情芝居、互いの本音やツッコミも漏れる

2部構成で行われたライブのうち、第一部で繰り広げられたのはメンバー総出演の人情芝居。カールスモーキー石井演じる任侠者が5年の収監を経て出所したことで繰り広げられる周囲の人々との物語が、さまざまな楽曲を交えながら描かれた。劇中ではこの芝居のために書き下ろされた「人情紙吹雪」「舐めきってるの」などの新曲を多数披露。物語の世界観とはかけ離れたヒット曲「君がいるだけで」や、劇中のセリフにちなんだ「どうにかこうにか」「憑ノ者」といったレアな曲も披露された。

石井の子分役を演じたのはかつて米米CLUBのメンバーとして活動し、このツアーでひさびさの復帰を果たした竹下宏太郎。ときに息ぴったりの、ときに互いに責任を押し付け合う丁々発止のやり取りにオーディエンスは終始爆笑。神社の巫女役のMACHIKOがソロの新曲「般若の涙」を歌う際には「見るからに時間調整のために出されています」と舞台裏を暴露したり、石井が宏太郎のアドリブに「長引かせるな! テレビも入ってるんだよ!」とツッコんだりと、支離滅裂なストーリーの中で思わず漏れる本音でも笑いを誘った。

物語の終盤では石井の出所で元気を取り戻した組長・ジェームス小野田の指揮のもと、「FUNK FUJIYAMA」「雨の御堂筋」といったパワフルなナンバーを連投。第1部のラストは「御利益」で締めくくられた。

ゴスペラーズは「ひとり」で先輩を祝福

休憩を経た第二部ではベストアルバム「愛米 ~FANtachy selection~」の収録曲を中心に、メドレーも交えたヒット曲満載のステージが繰り広げられた。最初に披露されたのは映画「大コメ騒動」の主題歌にもなった2021年のシングル曲「愛を米て」。石井の芳醇な歌声と壮大なバンドアンサンブルに観客がじっくりと浸ったあとは、その余韻をかき消すように石井が「今日初めて米米CLUBを観に来たという方は? けっこういますね、今まで何を観てたんですかね、バカですね(笑)」と恒例の毒舌を放ち、客席の爆笑をさらった。

メンバー紹介に続いて登場したのはサプライズゲストのゴスペラーズ。これまでに多数共演し、最近はYouTubeチャンネル「OPEN MIC」でもコラボレーションしている彼らを石井は「親戚みたい」と紹介し、「今日、こういうタイプのコンサートだっていうのは……(笑)」と問いかける。村上てつやは「わかってたつもりです」、安岡優は「わかってたつもりの、だいぶ上でしたね(笑)」とそれぞれの戸惑いを明かした。

そんな5人を加えて披露されたのは「浪漫飛行」。石井との美しいハーモニーで会場を魅了するが、直後に石井は「これで帰ろうとか思ってねえよな?(笑)」と先輩らしくすごんだ。ここでゴスペラーズが歌い始めたヒット曲「ひとり」は、歌詞を「たった一つのことお祝いしたいんだ 米米CLUBおめでとうございます」と変えたスペシャルバージョン。5人の美麗な歌声がアリーナに響き渡るが、途中から石井は押さえきれないようにその歌唱に加わって喝采を浴びた。

豪華9曲の「ファンタチーメドレー」

ゴスペラーズを見送ったあとはBIG HORNS BEEが「星空のバンド・ワゴン」、シュークリームシュが「Lollipop」を披露。バンド本体とはまた異なる個性たっぷりのパフォーマンスで会場の一体感を高める。その後はベストアルバムの収録曲を中心とした9曲を「ファンタチーメドレー」と題してパフォーマンス。「僕が倒れるか皆さんが倒れるか勝負でございます(笑)」と石井が言葉を添えたこのメドレーでは「愛はふしぎさ」「俺色にそまれ」といったヒットシングル、「I・CAN・BE」「愛 Know マジック」などライブで欠かせない楽曲、さらにファンやスタッフに愛されベストアルバムへの収録が決まった「STYLISH WOMAN」「愛はつづいてる」といった楽曲を次々と披露。ファンたちはそれぞれの細胞レベルまで染み込んだおなじみの振付を完璧に踊りこなし、米米とともに歩んできた年月を振り返った。

「OH! 米 GOD!」でジェームス小野田が加わり、続いて始まった「かっちょいい!」のファンキーなサウンドで場内の盛り上がりも最高潮に。ラストを飾ったのは米米CLUBが再始動した2006年に発表されたシングル「MATA(C)TANA」。米米ならではの外連味たっぷりのパフォーマンスで第二部の幕を閉じた。

アンコールならぬ恒例の“ボーナスコール”に応えてメンバーは再びステージに現れ、ラストナンバーの「Shake Hip!」を華々しく披露した。最後に石井は「60もとうに超えたというのにまだこんなことやってるのか、というね。皆さんも思ってるように、僕らもバカらしいと思ってるんですよ(笑)。でもバカらしいことって大事じゃないですか、人間どこかではっちゃけないと」と米米CLUBの存在意義を語り、観客から大きな拍手を浴びる。そして「今日でこのコンサートはフィニッシュですけど、また遊ぼうぜ!」と挨拶し、笑顔でステージを去っていった。

今回のツアーファイナルの模様は12月にWOWOWにて、全曲ノーカットで放送されることが決定している。放送日などの詳細は後日発表される。

セットリスト

米米CLUB「米米大興行 人情紙吹雪 ~踊ってやっておくんなさい~」2025年10月19日 ぴあアリーナMM

第一部

01. 任侠のテーマ
02. 人情紙吹雪
03. どうにかこうにか
04. 憑ノ者
05. 般若の涙
06. 喝采
07. 舐めきってるの
08. 君がいるだけで
09. お前を守るぜ
10. FUNK FUJIYAMA
11. 雨の御堂筋
12. 御利益

第二部

13. 愛を米て
14. 浪漫飛行(with ゴスペラーズ)
15. ひとり(ゴスペラーズ)
16. 星空のバンド・ワゴン(BIG HORNS BEE)
17. Lollipop(シュークリームシュ)
18. ファンタチーメドレー
19. 愛 Know マジック
20. 抱きしめたい
21. I・CAN・BE
22. 俺色にそまれ
23. 愛はふしぎさ
24. ひとすじになれない
25. sûre danse
26. STYLISH WOMAN
27. 愛はつづいてる
28. OH! 米 GOD!
29. かっちょいい!
30. MATA(C)TANA
<アンコール>
31. Shake Hip!

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