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KERA & Broken Flowers初アルバムは2枚組ライブ盤、ゆら帝やルースターズのカバーも収録

KERA & Broken Flowers
22分前2025年11月26日 9:03

KERA & Broken Flowersのライブアルバム「Road to psychedelic」が2026年1月21日にリリースされる。

2022年にKERA(Vo)が中心となり、田渕ひさ子(G / toddle、ex. NUMBER GIRL)、かわいしのぶ(B / SUPER JUNKY MONKEY)、ハラナツコ(Sax, etc.)、REIKO(Dr / ケラ&ザ・シンセサイザーズ)、杉山ケイティ(Key)の6名によって結成されたKERA & Broken Flowers。バンド初のアルバムとなる「Road to psychedelic」はこれまでに行われた3回のワンマンライブの音源を抜粋して収録した作品で、オリジナル曲だけでなくケラ&ザ・シンセサイザーズの楽曲、ゆらゆら帝国「できない」「冷たいギフト」やTHE ROOSTERS「case of insanity」などのカバーを含む23曲が2枚のCDに収められる。

KERAは本作の制作過程について振り返りつつ、「ライブでの躍動感はそのままに、バンドの現在地を伝えるには最高の作品が完成したと思う」とコメント。「Road to psychedelic」というタイトルはコメディ映画「Road to」シリーズから引用し、邦題では「珍道中」と銘打たれていることを受けて「このアルバムタイトルを日本語にするならば『サイケデリック珍道中』なのである」と解説している。

またKERA & Broken Flowersはアルバム「Road to psychedelic」のリリースを記念し、12月27日に東京・渋谷CLUB QUATTROにてワンマンライブを開催。三浦俊一(miuratron、bikini rock、ex. P-MODEL、ex. 有頂天、ex. ケラ&ザ・シンセサイザーズ)をゲストに迎えてパフォーマンスを繰り広げる。さらに会場ではアルバムの先行販売も行われる予定だ。チケットは各プレイガイドおよび渋谷CLUB QUATTRO店頭にて販売されている。

KERA(Vo)コメント

「Road to psychedelic」発売に寄せて ―KERA

結成三年。ようやくファースト・アルバムが発売される。
趣味や道楽や気まぐれで集まった面子ではないことは、ライブを体験してもらえれば一発でわかると思うし、実際手ごたえのあるステージを何本かやってきた。
なにしろ、自分で言うのもあれですが、音がすごい。私はともかく、他のメンバーがすごい。田渕ひさ子のギターとかわいしのぶのベースが同時に聴けるのはBroken Flowersだけだ。
ハラナツコのサックスも私のソロで絡む時よりずっと主張が激しいし、レイコのドラムと杉山ケイティのシンセだって、シンセサイザーズ時代とは比べ物にならぬ飛躍を遂げている。

だけど、ライブだけでは足りないと感じていた。ここはやはりフィジカル作品が、一刻も早くほしいと。感じてはいたけれど、全員集まってスタジオに篭って一定の時間をかけ作品を作り上げるだけの時間がなかなかとれない。
昨今はデータのやり取りでダビングを重ねてゆくやり方でアルバムを作ることも充分可能だが、そんなやり方では嫌なのだ。とくにこのバンドでは嫌だった。そこで考えた。
昔、RCサクセションが、アコースティック編成からロックバンドへと見事な転生を遂げた際に、スタジオ盤ではなく、まずライブアルバム「ラプソディ」を発表したことを、思い出せる方は思い出してほしい。あれのマネである。
ファースト・アルバムはライブアルバムにしよう。しかも2枚組だ。
三本のワンマンライブからの録音に、スタジオで加工作業を施した。バランスが整えられ、ライブでの躍動感はそのままに、バンドの現在地を伝えるには最高の作品が完成したと思う。

タイトルの「Road to psychedelic」は、1930年代にボブ・ホープ、ビング・クロスビー、ドロシー・ラムーアのトリオで連作されたヒット・コメディ「Road to」シリーズからのイタダキである。
邦題は「アラスカ珍道中」「アフリカ珍道中」「バリ島珍道中」等々。だからこのアルバムタイトルを日本語にするならば「サイケデリック珍道中」なのである。

80年代にはニューウェイヴまっしぐらだった私は、90年代にはポップスに、テン年代からはノベルティソングやジャズに取り組んでいる。もちろん私が関わる以上、
それぞれの根っこには、きっとニューウェイヴ癖のようなものがあるのだろう。常にストレンジな驚きを求めている。
で、Broken Flowersはサイケデリックロックバンドである。60年代終わりに芽を吹いたサイケデリックロックは、様々な他ジャンルに影響を及ぼして、多様化した。「こんなものサイケじゃない」と言いたくば言え。
有頂天では「こんなのパンクじゃない」、ロンバケでは「こんなの渋谷系じゃない」と言われてきた私だ。ビクともしない。どうか大音量で聴いてドップリと浸って頂きたい。そしてライブに来てください。

KERA & Broken Flowers「Road to psychedelic」収録曲

DISC 1

01. ナイト・サーファーズ
02. 新しい椅子
03. ハウ・トゥ・スウィム?
04. SA・KA・NA
05. 冷たいギフト
06. Long Good-Bye
07. シャープさんフラットさん
08. リスト
09. マリリン・モンロー・ノー・リターン
10. ポピーズ
11. できない
12. case of insanity

DISC 2

01. 真夜中のギター
02. 新しい椅子
03. Dear God Wartz
04. 大発見
05. ゴメンナサイ
06. 求人妖奇譚
07. 骨と軽蔑
08. ネズミは沈みかかった船を見捨てる
09. ロケット・ソング
10. Body and Song
11. Broken Flowers

KERA & Broken Flowers ファーストアルバム発売記念ワンマンライブ

2025年12月27日(土)東京都 渋谷CLUB QUATTRO

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