ONE N' ONLYが11月30日に神奈川・ぴあアリーナMMにてツアー「ONE N' ONLY LIVE TOUR 2025『LUMINA』」の最終公演を行った。
MVの光景が眼前に、度肝抜くオープニング
9月にスタートし、6カ所で14公演が行われた今回のツアー。終着地点となったぴあアリーナはONE N' ONLYのワンマンライブとしては初のアリーナ会場で、グループ史上最大規模の公演となった。
ワンエン初のアリーナワンマンは、彼らのメジャーデビュー曲「BLAST」のファンファーレで高らかに幕を開ける。オープニングVTRを経て広いステージが光に包まれたその瞬間、SWAG(ONE N' ONLYファンの呼称)の目に飛び込んできたのは、ステージセットごと上空から降下してくる5人の姿。「BLAST」のミュージックビデオに登場した極彩色の食卓を囲み、客席一面に灯るペンライトの光を見下ろすメンバーの度肝を抜くような登場に、会場は騒然とした空気が入り混じる熱狂に包まれる。「ファイナルぴあアリーナ、ブチ上がっていこうぜ!」とリーダーのHAYATOが叫び、放つフレーズの1つひとつに火傷しそうな熱を宿す5人の姿がビジョンにクローズアップされるたび、SWAGは黄色い声で反応。そして舞台上に降り立ったHAYATOが曲中のブレイクポイントで鼓動を弾ませるような力強いヒットを決めると、5人の背後からはまばゆいほどのレーザー光線が一斉に放たれた。
オープニングから鬼気迫るほどの気合いを見せる5人は、リリースされたばかりのメジャー1stアルバム「AMAZONIA」から初披露となる「FUEGO」、ラウドなロックナンバー「Burn it out」と、SWAGをヒートアップさせる燃料を次々と投下。「FUEGO」では灼熱の太陽フレアが映し出されたビジョンの前、EIKUとTETTAの姿が背中合わせになって伸びやかに歌声を重ねて聴衆の心を熱くし、「Burn it out」ではNAOYAとTETTAが顔を突き合わせながら叫び合うボーカルの応酬が観衆の悲鳴を誘う。「Hook Up」でそのタイトル通り観る者すべてをフックアップしていく圧倒的なポジティビティを見せてSWAGを盛り立てたのち、「TALKIN'」ではNAOYAが「今日もかわいいよ!」とSWAGにラブコール。勢いのままに届けられた「AMAZONIA」収録のサマーチューン「イタズラSummer」ではEIKUが「泣いても笑っても今日が最後だぞ。みんな最高に幸せな時間にしようぜ!」と笑顔で呼びかける。そして5人は舞台左右と花道に大きく広がってタオルを思い切り回し、同じようにペンライトを回すSWAGとの晴れやかな一体感を作り上げた。
満員のアリーナ「言うことないです」
6曲を一気に駆け抜けてのMCでは、満員の客席から降り注ぐ声に「気持ちいい~!」と声を合わせた5人。今の思いを聞かれたEIKUは「言うことないです」と破顔し、階層を分けてのコール&レスポンスで改めてSWAGの声援を確かめた。ステージドリンクを飲もうとしたTETTAが「俺たちワンエンと一緒に盛り上がっていくぞ! かんぱーい!」と乾杯の音頭を取り出したり、いつの間にかあぐらをかいてステージに座っていたHAYATOとTETTAの上にNAOYA、EIKU、REIが折り重なって雪崩を起こしたりと、広大なステージを自由に楽しみ尽くす5人の姿に楽しげなムードが広がっていくぴあアリーナ。会場の中央に位置するセンターステージにズンズンと進んだTETTAは客席を2つに分けた「Ey-yey対決」なる声出しバトルでSWAGと一緒に盛り上がり、ノリのよいSWAGとの交流に満足げな表情を浮かべる。
アルバム「AMAZONIA」のリードトラック「Gooey」でパフォーマンスを再開すると、直前の声出しの成果もあってか客席からは「Ey-yey!」という大きなコールが。5人が見せるトリッキーなボーカルワーク、グミを噛む様子を模したファニーなコレオも相まって、会場には楽しげなムードが充満していく。そのままREIが「さあファイナル、ブチ上げていこうー!」、HAYATOが「この曲も声出していこうー!」とリードしたのは「EVOL」。鉄板の熱狂を約束するこの曲に、SWAGは「Hey!」という合いの手や「JOIN! JOIN! JOIN! JOIN!」というコールで盛り上がり、バイタリティあふれる5人のパフォーマンスに強烈な追い風を送る。その熱を噛み締めるように客席を見つめたHAYATOが「そのまま盛り上がっていこうぜ」と稲妻のポーズを掲げると、ビジョンに電気が走ってステージが暗転。5人は暗闇の中に姿を消した。
“光”で描き出す物語
仄暗い空間の真ん中で5人が光を探し求める姿を捉えた幕間映像を経て、スポットライトに照らされた5人は「The Light」でパフォーマンスを再開させる。間奏にはレーザー光線の動きと5人のダンスを連動させた演出が盛り込まれ、イリュージョンのように鮮やかな手さばきで鋭い光を操るメンバーの姿を聴衆が息を呑むように見つめた。そんな5人が手にしたクリスタルに光線がまばゆく反射すると「Reflection」へ。不規則に偏光する白い光に照らされながら、EIKUとTETTAが歌詞にしたためた“希望”を5人はまっすぐに歌い届け、その力強いパフォーマンスで聴衆を光の差すほうへと導いていく。ステージ上のムードが一気にサニーサイドへと展開した「RIDE」もまた「AMAZONIA」収録の最新ナンバーで、日差しの強い真夏の海岸線を想起させる映像演出を背負ったメンバーは心地よく跳ねるビートに身を任せながら弾む歌声を届けていった。
続く「L.O.C.A」は、ONE N' ONLYとラテンミュージックの融合を決定付けた情熱的なナンバー。5人はセンシュアルに色付くライティングにその姿を重ねながら舞い踊り、TETTAやREIは艶やかに伸びのあるボーカルでSWAGの耳をとろけさせる。ライブタイトルに掲げられた「LUMINA」すなわち“光”で物語を描き出すような美しい演出とともに楽曲が届けられたこのセクションの最後に用意されたのは「We Just Don't Care」。TETTAの柔らかなファルセットボイスがぴあアリーナを包み込んだその瞬間、ステージ前方からは無数のシャボン玉が吹き上がり、幻想的に5人の姿を彩っていた。
「SWAGまだできるぜ!」熱狂は最高潮へ
嵐の到来を予感させる雷の一瞬の光の中に浮かび上がったHAYATOが「OPEN」とタイトルコールすると、ライブは怒涛のクライマックスへ。5色のスポーティなセットアップに着替えセンターステージに集った5人は、ラウドに暴れるバンドサウンドをエッジボイスで乗りこなし、聴衆の熱を引き上げていく。「SWAGの血、もっと感じさせろよ」というNAOYAの声からなだれ込んだのは「YOUNG BLOOD」。二丁拳銃を振り下ろすアイコニックなサビの振りを客席中が一斉にコピーする壮観が広がる中、HAYATOとREIは鋭く見合ってユニゾンし、お互いのテンションを引き上げていく。和洋折衷のサウンドで暴れまくる「Turn it up」で勢いが加速すると、一瞬の静寂とともに響いたのは荒い息遣いの音。このサウンドモチーフをシンボルとしたダンスブリッジで5人がそれぞれの息吹をダイナミックな躍動で見せ切ったのち、HAYATOは「おいぴあアリーナ、こっからもう1個ギア上げていくぜ!」と宣言した。
この“息遣い音”が随所に登場する「BOOM BASH」でアクセルをもう1段踏み込んだ5人は、迫真のダンス&ボーカルでSWAGを圧倒。勢いのままにドロップされた「DOMINO」、そして「Fiesta」はONE N' ONLYのアイデンティティの1つであるラテンミュージックのエッセンスを濃密に反映させたキラーチューンで、ステージ上から放たれる強烈な“陽”のパワー、5人のパワーボーカルにぴあアリーナは天井知らずの熱狂に包まれる。TETTAが「Fiesta」の「大丈夫できるよ」という歌詞を「SWAGまだできるぜ!」と言い換えてSWAGの声を求めると、彼らに降り注いだのは一体感に満ちた「OH-E-OH!」の声。“スーパーEIKUタイム”と名高いEIKUのソロダンスパートも、この日はEIKU以外の4人の群舞からEIKUのソロへと展開するスペシャルなアレンジが施され、場内の熱気を加速させていく。HAYATOは渦巻くムードが最高潮へと到達したのを確かめ、最後に「SWAG、ここまで付いて来てくれてありがとうな。マジでお前ら全員愛してるぜ!」と叫んだ。
5人にとっての“光”
5人とSWAGの熱がほとばしる“祝祭”を終えると、ステージ上のビジョンには白日の下でまぶしいほどの光を浴びる5人の姿が映し出された。「光」をモチーフに、壮大なストーリー性と絢爛な光の演出をもって届けられた「LUMINA」ツアーの本編を締めくくる楽曲としてSWAGに贈られたのは、ONE N' ONLYの5人が作詞を手がけた今ツアーのテーマ曲「LUMINA」。このバラードソングについて、5人は音楽ナタリーのインンタビューで「今回のツアーでは僕らがSWAGの1歩先に立って、みんなを光のほうへ導いていけたら」というメッセージが込められていることを語っていた。TETTAの直筆でつづられる歌詞が映し出される中、ONE N' ONLYとしての思いを乗せた1つひとつのフレーズを大切に歌いつないでいく5人。彼らの感情の昂りは表情や潤んだ瞳からも感じ取れ、その一挙手一投足を逃すまいと、SWAGもまた熱い視線を彼らに向ける。温かな空気感に満たされた曲の最終盤、制御型ペンライトの光が落ちて暗闇に包まれた客席。すると、暗闇の中に1つ、また1つとペンライトの灯りが点いていき、やがてそれは5人を照らす大きな光の波となってステージへと押し寄せていく。ONE N' ONLYとSWAGの確かな絆を可視化したような壮大な演出の中、万感の表情を浮かべたメンバーは目の前の“君のLUMINA(ヒカリ)”にまっすぐに手を伸ばした。
SWAGが叫ぶ大きな「ワンエン!」コールを受けてステージに戻った5人は、「HOLIDAY」でアンコールをスタートさせた。この曲の“振付番長”であるTETTAの「後悔しないようにね! ハイハイ!キューンキューン!」というコミカルな声が響く中、5人とSWAGは一緒にサビのダンスを踊って楽しいひとときを共有。そしてメンバーはコール&レスポンスにSWAGへの思いを乗せ、「銀河一愛してる!」(EIKU)、「いつも大好き!」(REI)、「ホントにかわいい!」(NAOYA)、「食べちゃいたい!」(HAYATO)、「一生離さねえ!」(TETTA)と、順々に熱い思いを叫んだ。
「俺らとSWAGだったらなんだってできる」
ここでHAYATOは本編ラストに届けられた「LUMINA」についての思いを語る。「僕らにとって一番の光ってなんだろうなと考えたとき、それはSWAGで。1人ひとりの存在がマジで光なんです。僕たちはちょっとずつステップアップして、階段登って、どんどんSWAGが増えて、今初アリーナでこの景色を見れている。それはSWAG全員のパワーがあったからこそなんです。今日の『LUMINA』、めちゃくちゃ感動しました。みんなの思いも全部伝わってきて。こんなにたくさんのSWAGに出会えたことが本当にうれしいと思います」。まっすぐにSWAGへの思いを伝えた彼は「ラスト、もう一段階ひとつになって終わりたいと思います。いつも応援してもらってばっかりだったから、今度は俺らが。少しでも僕らがみんなの背中を押して、目標を叶えていきたい。俺らとSWAGだったらなんだってできるし、可能性は無限大だと思います。俺らとSWAGで証明しようぜ!」と呼びかけ、アルバム「AMAZONIA」の最後に収録されている「Zero to One」へとライブを進めた。
ステージに大きく広がり、ONE N' ONLYとSWAGの“無限の可能性”をまっすぐに、力強く歌い上げた5人。「僕たちが今ここに立てているのは当たり前ではありません。SWAG1人ひとりの声が僕たちの道を照らしてくれました。マジでありがとう。ずっと幸せにするぞ!」。そう叫んでラスサビを力強く歌い上げる最年少のEIKUを残る4人は囲み、万感の表情でお互いを見合いながら肩を組んだ。5人とSWAGの思いがあふれ、アリーナが温かな高揚に包まれる中で届けられたラストナンバーは「My Love」。いつどんなときも彼らのライブのラストシーンをハートフルに飾るこの曲で、NAOYAは「SWAG1人ひとりの全力の声を聞かせてくれ!」と求める。彼の声に最大限の力で応えたSWAGの美しいシンガロングが、メンバーへと贈られたラストシーン。5人は涙で顔をくしゃくしゃにしながら「ありがとう」と、何度もSWAGに感謝を伝えていた。
「必ずドームに向かって僕らは走り続ける」
全23曲の披露を終え、最後にメンバーは1人ずつ今の思いを伝えていく。NAOYAは「僕は武道館で殻を破ることができたと言ったんですけど、今回のツアーを通して自分のことがすごく好きになれました」と切り出し「それはやっぱり、ここにいるSWAG、今日来れてないSWAG、1人ひとりのSWAGの力で。SWAGの力、めちゃくちゃ大きいんです。それによって僕は自分に自信が持てるようになりましたし、このグループにいてよかったなと思えることが増えました」と、自分にとってのSWAGの存在の大きさをまっすぐに表明する。続くEIKUが語ったのも「こうやってたくさんの愛を僕たちに届けてくれて、感謝でしかないんですよ」というSWAGへの感謝。「僕は特に口下手で『何を言ってるんだ』って思われることも多いと思います。小さい頃から音楽に囲まれて活動していたので、僕は歌に乗せてみんなに届けることしかできないけど、必ずドームに向かって僕らは走り続けるし、絶対立つので」と言葉を重ねるたびに彼の口調は熱を帯び「皆さんも、ずっとずっと、死ぬまで応援してください。僕らも死ぬまで音楽をやり続けます」と誓う。
「センターステージとか行って、みんなの顔を見たときに……全力で『HOLIDAY』を踊ってくれたり、『My Love』を魂で歌ってくれたり、そういうみんなの顔を見てると、なんか胸がぎゅっとなって。本当にみんなが愛おしいって思うんです」と客席を見つめたのはTETTA。「今年僕たちはいろんな経験をさせてもらいました。どんなときもSWAGはそばにいてくれて温かい言葉をくれて。SWAGの言葉って、本当に僕たちの生きる糧なんです。だからこそ俺たちはもっともっとSWAGを大切にするし、その笑顔を守り続けたいです」と続けた彼は、ツアーファイナルの開催前にメンバー同士で褒め言葉を贈り合ったことをSWAGに明かす。「1人ずつのいいところを10個書いて渡し合って。それを家に帰って読んだんです。普段は照れ臭くて褒め合いしないけど、『こいつこういうふうに思ってくれてるんだ』とか自信につながったし、自分がメンバーのことを書いたときは10個じゃ書ききれないくらい魅力が詰まってて」。そうSWAGに伝えたTETTAは「そんなメンバーと一緒にステージに立ててパフォーマンスできてることが本当にうれしい! 誇らしいよ、お前たち」と愛おしそうにメンバーのことを順々に見つめた。
「SWAGのために人生全部使いたい」
「いやあ、なんかいいっすね」。そう言ってしみじみと会場に渦巻く高揚を噛み締めたREIもまた「本当にいいメンバーなんですよね。みんなに感謝してます」と、個人活動含め多忙を極める日々を支え合うメンバーへの感謝の思いを明かす。そして「今日思ったんですけど、まだまだいけるね、次のステージ。ワンエンには無限の可能性を感じました」と断言した彼は「この熱い男たちと自分を磨いて、最高の空間を作っていきたいと思ってます。いつも最高の時間を、SWAGの皆さんありがとうございます!」と力強く訴えた。そして最後に挨拶に立ったHAYATOは「『LUMINA』というツアータイトルでめちゃくちゃよかったなって思います。自分たちで付けたんだけど、すごく考えさせられたというか。俺らは何を大事にして活動していくか、何を伝えていくかを改めて考えられた期間だと思っています」とツアーを総括する。
「僕らはSWAGありき。SWAGと心で会話する部分を大事にしたいし、SWAGと気持ちが通い合っている瞬間は気持ちよくて、ライブしててよかったなと心から思える。本当に特別な、ほかに表現できない関係性だなと思ってます。マジですごい奇跡だと思うんですよね。だからこそ、どうやったら思いを伝えられるんだろうと考えながらツアー期間を過ごしてました」。5人がSWAGへ向ける気持ちの強さを言葉にすればするほど感情はあふれ「本当に僕らにとってはみんながすべてで。みんなの輝いているその笑顔をずっと守っていかなきゃいけないなと感じました。みんな、何かをがんばってここに足を運んできてくれたのかなと思うと、大切な時間を使ってくれてる分、生涯SWAGを大切にしたいし……SWAGのために人生全部使いたいなと思います。本当に四六時中SWAGのこと考えてる」と吐露するHAYATO。「結成から長い時間かかってここまできたけど、その時間には意味があって。こうやって今みんなに巡り会えていること、本当に感謝してます」と前を向いた彼は「これからもONE N' ONLYをよろしくお願いします。心の底から愛してます。どこまででも行こう」と頼もしいひと言で挨拶を結ぶ。終幕の時間が近づく中、ステージを端から端まで回ってSWAGと優しい笑顔を交わし合った5人。最後にHAYATOは「こんなに愛してる、大好きっていう言葉が似合う存在、SWAGしかいないと思ってる。いろんな景色見に行こうぜ! これからもずっと一緒にいようぜ!」と呼びかけ、舞台の奥へと姿を消した。
セットリスト
ONE N' ONLY LIVE TOUR 2025「LUMINA」2025年11月30日 ぴあアリーナMM
01. BLAST
02. FUEGO
03. Burn it out
04. Hook Up
05. TALKIN'
06. イタズラSummer
07. Gooey
08. EVOL
09. The Light
10. Reflection
11. RIDE
12. L.O.C.A
13. We Just Don't Care
14. OPEN
15. YOUNG BLOOD
16. Turn it up
17. BOOM BASH
18. DOMINO
19. Fiesta
20. LUMINA
<アンコール>
21. HOLIDAY
22. Zero to One
23. My Love


