JOYSOUND 音楽ニュース
powered by ナタリー
「JOYSOUND X1」公式サイトJOYSOUND公式キャラクター「ジョイオンプー」

GANG PARADEが解散発表、遊び人の前で宣言「最後まで高みを目指す」

遊び人と向き合うGANG PARADEの背中。(撮影:外林健太)
6分前2025年12月17日 4:03

GANG PARADEが昨日12月16日に東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)で結成10周年イヤーを記念したスペシャルライブ「GANG PARADE 10th YEAR SPECIAL LIVE “THANK YOU, PARADE”」を開催。アンコールでグループが2026年内で解散することを発表した。

波乱万丈な10年

今年6月に10周年イヤーへ突入し、メジャー3rdアルバム「GANG RISE」をリリースしたギャンパレ。8月には自身初の主催フェスや、バンドセットでのワンマンライブと対バンライブ、野外ワンマンなども経験した。さらに遊び人(GANG PARADEファンの呼称)の投票によって実現した、過去公演の再現ツアー「ONCE MORE PARADE TOUR」を完走し、この日は2025年最後のワンマンライブとしてZepp Shinjukuのステージに立った。

ギャンパレが歩んできた10年は、順風満帆ではなく波乱の連続だった。2014年7月にプラニメとして始動後、POPを経てGANG PARADEへと改名。2019年にメジャーデビューを果たすも、2020年にはGO TO THE BEDSとPARADISESという2グループに分裂した。その後、2022年にGANG PARADEとして再始動。これまでにメンバーの入れ替わりを幾度となく重ねていたが、近年は比較的安定した体制で活動を続けてきた。そんな中、先日12月1日に音楽ナタリーのコラムにて元WACK代表・渡辺淳之介がWACK“第1章”の終了を突如宣言し、ギャンパレを含むWACKの5グループが2026年内に解散することを明かした。しかし、メンバーからは解散にまつわる言及がないまま、10周年記念ワンマンの日を迎えた。

過去と現在をつなぐセットリスト

WANIMA提供の「GANG RISE」で幕を開けたライブは、序盤から大きな声援に包まれる。アイナスターの「今年で一番楽しむ準備はできてるかー!」という呼びかけをきっかけに「ブランニューパレード」「Happy Yummy Lucky Yummy」と楽曲が続き、場内には自然と一体感が生まれていった。10周年公演らしく、セットリストには過去と現在をつなぐ仕掛けが用意された。メドレーでは、GO TO THE BEDS、PARADISESとして活動していた時期の楽曲「BRIGHT FUTURE, YOUR SMILE」「マジ神」、そしてギャンパレの「グッドラック・マイフューチャー」を、現在の体制で披露。高みを目指してがむしゃらに突き進んだインディーズ時代の楽曲「Beyond the Mountain」「GANG PARADE」では、当時の勢いを思わせるアグレッシブなパフォーマンスを展開した。

ライブ後半には最新アルバム「GANG RISE」の楽曲群を集中投下。ライブ翌日にリリース日を迎える9mm Parabellum Bullet提供の新曲「ラビバアソビバ!!」では、メンバーが円陣を組んで遊園地のコーヒーカップのようにぐるぐると回るフォーメーションや、拡声器を使った演出で、彼女たちが標榜する“みんなの遊び場”の新境地を体現した。振付を担当したキャン・GP・マイカは、作詞を手がけた菅原卓郎からヒアリングした「ステージを惑星にたとえていて、メンバーが宇宙人」というイメージを膨らませ、「宇宙船のような遊び場を作った」と説明。キラ・メイは本番で気合いが入りすぎて、いつもよりも多く回転したことに触れ、「遠心力で吹き飛ばされそうになった」と笑った。

「ENJOY OUR PARADE」で始まり、「FOUL」で終わる2度目のメドレーを経てライブは終盤へ。「pretty pretty good」「WINTER SONG」「CAN'T STOP」が畳みかけられ、会場にエモーショナルな空気が広がる。ここでココ・パーティン・ココが「以上!」と切り出して終演かと思いきや、すかさず「……とでも言うと思ったか!」と続け、遊び人のみならず、ほかのメンバーもびっくり。ギャンパレはラストスパートとばかりに、「Peace☆超パニック」「GANG GANG DISCO」「ROCKを止めるな!!」を連投。アップテンポな楽曲、ギャンパレの熱い思いが詰まった楽曲が続き、場内の一体感が高まったところで、高速BPMの「Happy Lucky Kirakira Lucky」へ。11人はラストスパートとばかりにタフなパフォーマンスを見せつけ、ステージをあとにした。

解散を発表「どの感情も間違いじゃない」

アンコールでは、ユメノユアによるMCから再びステージが始まった。「アンコールありがとう」と感謝を述べると、この模様がYouTubeで配信されることにも触れ、「改めて、私たちGANG PARADEは2025年に活動10周年を迎えました」と言葉をつないでいく。グループの初期を振り返りながら、「毎日を生き延びることに必死で、いつどうなるかわからない中を試行錯誤しながら進んできた」と語ったユア。そこから現在に至るまで、多くのメンバー、スタッフ、そして遊び人と出会いながらチームとして進化してきた10年を「本当にありがたい時間」と表現した。GO TO THE BEDSとPARADISESへの分裂を経験した時期にも触れ、「どの時代にも目の前には、SLEEPER(GO TO THE BEDSファンの呼称)やココナッツ(PARADISESファンの呼称)、そして遊び人がいてくれた」と、その存在の大きさを改めて噛みしめるように語る姿が印象的だった。その後、ユアは「ギャンパレと遊び人は切っても切れない強い絆がある」と話し、「アンコール、もう少し一緒に遊んでくれますか?」と呼びかける。そんな言葉のあと、11人は新曲「KIMI☆NO☆OKAGE」を披露。10周年を迎えた今だからこそ響く、メンバーの遊び人への感謝の思いが会場を包み込んだ。

続いてマイクを握ったヤママチは、静かな口調で「私たちGANG PARADEは2026年に解散します」と告げた。その発表に会場が息を呑み、すすり泣く声が漏れる中、「いつか終わりは来ると思いながら活動してきたけれど、実際にそのときが来ると思うと胸が苦しくなる」と率直な思いを吐露。それでも彼女は「この事実を受け入れて、理解して、納得して、今ステージに立っている」と語り、遊び人一人ひとりの中に生まれるさまざまな感情を「どれも間違いじゃない」と肯定した。続く「その全部を私たちは受け止めて、最後の1秒までギャンパレらしく走り続ける」「最後までそばにいてほしい」という言葉に、会場からは大きな拍手が送られる。ヤママチは「あなたがいれば、いつだって最高の“遊び場”を作り続けられる」と締めくくり、「どうか最後の最後までGANG PARADEと歩んでください」と呼びかけた。

この日最後の曲として届けられたのは、代表曲「Plastic 2 Mercy」。「ここはみんなの遊び場ですよね。最後は笑顔で、思いっきり飛んでほしい」というヤママチの言葉通りの晴れやかな光景が広がり、10周年イヤー最後のワンマンは熱狂の余韻とともに幕を閉じた。なお全曲のパフォーマンス後、ココは「解散の発表がありましたけど、ここで終わるわけじゃないですから。最後まで高みを目指していきます。2026年もよろしくお願いします!」と力強く語った。解散という未来を見据えながら、GANG PARADEは限られた時間の中で、遊び人とともに“みんなの遊び場”を鳴らし続けていく構えだ。現時点で具体的な解散時期などについてはアナウンスされていない。

セットリスト

GANG PARADE 10th YEAR SPECIAL LIVE “THANK YOU, PARADE” 2025年12月16日 Zepp Shinjuku(TOKYO)

01. GANG RISE
02. don't forget me not
03. ブランニューパレード
04. Happy Yummy Lucky Yummy
05. パショギラ
06. メドレー(BRIGHT FUTURE, YOUR SMILE~マジ神~グッドラック・マイフューチャー)
07. Beyond the Mountain
08. GANG PARADE
09. アンビバレント
10. イマヲカケル
11. ラビバアソビバ!!
12. メドレー(ENJOY OUR PARADE~Träumerei~FOUL)
13. pretty pretty good
14. WINTER SONG
15. CAN'T STOP
16. Peace☆超パニック
17. GANG GANG DISCO
18. ROCKを止めるな!!
19. Happy Lucky Kirakira Lucky
<アンコール>
20. KIMI☆NO☆OKAGE
21. Plastic 2 Mercy

JOYSOUND
JOYSOUND.COMカラオケ歌うならJOYSOUND

関連記事

GANG PARADE「KIMI☆NO☆OKAGE」ミュージックビデオより。

解散発表したGANG PARADEの感謝がいっぱい「KIMI☆NO☆OKAGE」MVプレミア公開

約16時間
GANG PARADE

GANG PARADEに9mm Parabellum Bulletが楽曲提供、ツーマンライブからインスピレーション受け実現

11日
「渡辺淳之介の敗北宣言」

渡辺淳之介の敗北宣言・後編~世界を目指して~

15日
「Where the End Begins by WACK」キービジュアル

ASP、バイショ、ExWHYZ、KiSS KiSS、ギャンパレ、豆柴出演のWACKツアービジュアル公開

16日
「BRUTUS」No.1044の表紙。松本かれん(FRUITS ZIPPER)の衣装が採用されている。 ©︎BRUTUS/マガジンハウス

アイドル号「BRUTUS」佐々木彩夏、超とき宣ほか登場 木村ミサ、大倉忠義ら裏で働く人たちに迫る

16日
「渡辺淳之介の敗北宣言」

渡辺淳之介の敗北宣言・前編~WACK重大発表~

16日
「渡辺淳之介の敗北宣言」

渡辺淳之介の敗北宣言・序編~どうなる、WACK~

17日
GANG PARADE「KIMI☆NO☆OKAGE」初回生産限定盤ジャケット

GANG PARADE新作は「KIMI☆NO☆OKAGE」渡辺淳之介が作詞、草野華余子が作曲担当

30日
ツアー「Where the End Begins by WACK」ロゴ

WACK所属全アーティストが出演するツアー開催、一芸オーディションも開始

約1か月